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オオカミの事情

日本の昔話には殆ど登場しないけれど、西洋の昔話では結構登場するキャラクターのひとつに「オオカミ」がいます。


このオオカミ、基本的には悪いやつの設定で、後に懲らしめられてしまうのが、おきまりの約束事のようになっている。

日本で言うところの「オニ」の存在に近いのかもしれない。


ちょっと思い出した事なんだけど、グリム童話ってあるじゃないですか。その作品の中に「赤ずきんちゃん」と「七匹のこやぎ」ってのがありますよね。この二つの作品両方にオオカミが出てくるんだけど、おきまりのようにやっつけられてしまうんだよね。


「赤ずきんちゃん」・・・おばあさんを食べたオオカミが赤ずきんちゃんをも食べて、お腹いっぱいで寝ているところを、猟師にお腹をチョキン!…中から二人が助けられて、代わりにお腹に石を詰め込まれて歩けなくなって、死す。


「七匹のこやぎ」・・・六匹のこやぎを食べたオオカミが、お腹いっぱいで寝ているところを、こやぎの通報を受けた母やぎにお腹をチョキン!…中から六匹が助けられて、代わりにお腹に石を詰め込まれて池に落ちて、死す。


哀れオオカミ。

いつも同じパターンでやられてしまっているではないか。



思えば、西洋では「狼=悪」のパターンが出来ているみたいだけど、日本では古来より狼は神格化されてきたんじゃなかったっけ?

三峯神社とかでは狛犬が狼だし。第一、ほら、もののけ姫に出てきていたモロだって狼(あれ?山犬だったっけか?)だったもんね。

いずれにしても、日本じゃ狼の存在は少なくとも「悪」ではないように思うなー。


ってか、人食い動物的な存在って、いない気がする。

精々、いたずら好きのキツネさんだったりタヌキさんだったりする程度だよね。人間と動物の距離感は西洋ほど残虐ではないみたいだ。もっとも、動物同士の何某は結構あったり、いじわる爺さんや、意地悪ばあさんに虐待を受けた動物が、のちにリベンジするパターンはなくもない。(ひどいのはもしかして人間の方か!?しかも年寄り!)

細かく分析すれば、文化人類学的になんか出てきそうだけど、面倒くさいからやめとこうっと。


ところで、「赤ずきんちゃん」の一番盛り上がるところは、ホラー映画さながらだよね。


「おばあさん、おばあさんの耳は、何でそんなに大きいの?」


「それはね・・・お前の声を・・・よく聞く為なんだよ」


「おばあさん、おばあさんの目は、何でそんなに大きいの?」


「それはね・・・お前の顔を・・・よく見る為なんだよ」


「おばあさん、おばあさんの口は、何でそんなに大きいの?」


「それはね・・・お前を・・・(ここでページが代わる)

食べるためさぁーー!!!」


<ジャジャーーーン!(ショッキング系効果音)>


<<キャアァァァァァーーー!(赤ずきんちゃん迫真!)>>


ひょぉ~~~~、おっかねぇ~~!




大体において、「見ぃたぁなーっ!(声、右肩上がり)」的な振り向きに激しく弱い私です。

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