精製水が安かったんだ
昔は「水なんてカネ出してまで買うもんじゃない。」なぁんてのが常識だったけど、今じゃミネラル・ウォーターを購入して飲むなんてのは、普通の光景だもんね。この間自販機の営業の方と話したけど、今、自販機で一番売れてる商品は缶コーヒーではなくて、水なんだそうだ。常識なんて、時間と共にあっという間に変化しちゃうんだな。
仕事帰りにドラッグストアに立ち寄ったら、精製水が500mlで特売48円となっていました。『お一人様1本限り』という。で、1本買うことにした。
特に何に使うと言うわけでもないが、500mlのボリュームで48円ともなると、定価販売されているミネラル・ウォーターと比較したら半値近い水準である。
「これは良い買い物をした」と思っていたが(…まてよ、精製水は飲料になるのだろうか?)と、ふと、疑問が湧いてきた。
精製水は薬の希釈とかコンタクトレンズの保存水としても活用されることから、身体に悪影響があるとは思えない。だからと言って、『飲料』として直結させて考えて大丈夫なんだろうか?と。
精製水のパッケージがミネラル・ウォーターと同じようなペットボトルだったら、なにもそこまで考えることもせずに、さっさと飲んでしまったと思う。しかし、精製水はその独特のラベル・ボトルで私を圧倒してきた。
なにぶんにも見た目からしてこの容器は、医薬品のイメージが強い。メチルだか、エチルだかのアルコールな出で立ち。保健室に似合いそうなラベル。
こうなると不安が先行する。
私はグーグルってみることにした。検索キーワード『精製水』『使用方法』。
色々ヒットして来た。内容を確認すると、
化粧水として使える
薬品の希釈液として使える
寝癖直しになる
コンタクトレンズの保存液に使える
お風呂に入れると美容効果あり
などなどとなっている。
しかし何処にも『飲料としてOK』という文言は見当たらない。
どうしよう?
500ml、飲むとかお風呂に「どばどば」でもない限り、この量は消費するには結構気合が必要だ。
私は悩んだ挙句、「飲んでみよう」と決めた。
と思ったけど、あのパッケージを見ると、どうしても「その」勇気が必要になる。
コップに「チューッ」と注いでみた(「チュー」としか出ないのだ)。この注ぐプロセスだけで「薬品」のイメージがとってもアップ。
一口。
謎の感触。無味無臭。
やはり、薬を飲んでいるようだ。
大丈夫なのか?と再び不安がよぎる。
その後数十分、数時間、身体に異変は生じなかった。
大丈夫のようだったが、こうして48円でスリリングな体験をしてしまった。
そういや、最近「ただの炭酸水」が自分で流行している。
ビールを飲むのを控えなければならない。でもジュースの甘いのはご免だ。それでも風呂上りに「キュキューッ」とやりたい。ノンアルビールは私には確実に不味い。
こうなった時に「ただの炭酸水」は抜群のパフォーマンスを提供してくれる。
余談だけど、ついこの間までウィルキンソンって、外国のブランドだと思ってた。思いっきりアサヒ飲料だったのね。。
昔は風呂上りはサイダーにするのが定番だったが、何時頃からビールになったんだろう?
そういや、容器に関しては、品質との兼合いがあるということを酒屋のおっさんから教えて貰ったことがある。
紙パックは所詮紙パックなのだそうである。
もっと言ってしまえば、アルミ缶は所詮アルミ缶の中身なのだそうだ。
最近では紙パックも昔のようにビニールコーティングではなくて、金属膜で内側を調整しているようであるが、その昔は内側はビニールであった。
ビニールの成分が溶け出すとか、アルミ成分が溶け出して長い年月を過ぎると身体に蓄積したその成分でアルツハイマーになってしまうとか、カップ面ばかりを接種しているとポリ容器の成分で納がやられてしまうなどの色んな話しが飛び交っているが、その辺のところはとりあえず脇に置いておいたとしても、やはりガラス瓶のお酒と紙パックのお酒を比較した場合には中身が全然違うのだそうである。
同じキクマサの本醸造でも紙パックのそれとビン入りのそれでは味が全く異なるのだそうだ。それは容器の成分が溶け出して云々と言う以前の問題で、製造工程からして異なるのだそうだ。
やはり伝統的な容器にはかなわないということか。
伝統的容器に収められているのは確かなものということなのだろうね。
有名な話しだけど、ビールも(コーラも)便入りと缶入りを比較した場合には味が異なる。
これは、構造上の問題で、ビンの方が圧縮力に絶えられるために炭酸の含有量が缶のそれよりも多いのだそうである。
喉越しの違いは明らか。
ついでに思い出したよ。
昔、ファンタのビン入りを好んで飲んでいたけど、底の部分にマークが刻印されていて、○のマークとか□のマークなんてのがあったんだ。
友達と話したところ、ローカル・ルール的にひとつの結論があった。
□の刻印のファンタの方が○のそれよりも刺激が強い(カラクチ)。
多分、それは都市伝説だと思うが、想像力が豊かな子供の頃には、色んなルールが出来上がってそれが一人歩きしてしまってたんだよね。愉快愉快。