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峰不二子VS

凄い夢を見た。


ある日、私は映画を見に行くのである。

タイトルは「キューティーハニーVS峰不二子」。


これってば、ゴジラとガメラが戦うようなもので…いや、それを遥かに凌駕しているような設定じゃないか。プレデターとエイリアンが戦うよりもインパクトでかいこと間違いない。なんたって「正義と悪(?)」、両者とも「変装の達人」、二人とも知名度抜群で、どっちに転んでも「グラマー」だ!


 もっとも、峰不二子は生身の人間(だと思うの)だが、キューティーハニーはアンドロイドなのだから、設定的にはハニーの方に分がある。如月ハニーはなんたって、空中元素固定装置のお陰で、多少の傷を負っても短時間で修復・甦生できる力を有している。しかもキューティーハニーに変身すればその身体能力は人間の4~5倍に飛躍する。

変身前は金髪だけど、キューティーハニーに変身すると赤になる!(ま、その辺はどうでもいいか)


 一方、不二子の方はと言えば、経歴不詳。「金」のためだけにその強欲振りを発揮する。概ね身体能力は一般人よりかはあるのだろうが、それ程強力と言うものではないだろう。メカの扱い(特にモータースポーツ系)には一目置くべき能力がありそうだが、それよりも彼女の強みは、その単純明快な行動パターンだ。「金のためならなんでもする」。人を騙したりすることに良心の呵責すらない。ルパンとチームを組んでも、ルパンは不二子の約束を必ず守るのに対して、不二子はルパンの約束を守った事が無い。身内ですらこれだ。強力である。


 で、私ったら、ウキウキしながら公開用のポスターを眺めつつ映画館に入るのだが、そこで夢はおしまい。

誠に残念な限り。その後の展開は想像するしかない。

でも、こういう想像は楽しいものがあるね。ってか、二人とも同じ声優だったかと記憶している。本当に映画化されてたら声優さん大変だったわな。



さて、折角なのでキューティーハニーのオープニングテーマを今一度検証してみましょうかね(って、おい)。


往年のキューティーハニーのオープニングは、イントロからして唐突だ。僅か8小節で(というか、最初の一発目から)テンションがピークに達する。世の中、アッパーな曲は沢山あるが、これだけ唐突に作られたイントロというのも珍しい。大体、「ちゃっちゃっちゃっ、ちゃら、っちゃっちゃ、らっちゃっ、らっちゃっちゃ、ちゃーん♪」ってフレーズは、一般的には曲の本編の中で、後半に繋げる時に使われるような「盛り上げ系フレーズ」である。それを出だしに持って来たのはかなりの冒険ではなかったかと推察する。

加えて歌の終わりのところ、「はに~、ふらーっしゅ♪」で、バックで奏でられるギターメロ。「たーらっ、たっ、た、らららーーーーん♪」の「らーーーーん」の部分。全然、解決音ではない。不安定なテンション系で締めくくる。

つまりこの曲、唐突な始まりと不安定な締めで強烈な構成になっているのだ。

で、とどめのボーカル。

キューティーハニーって、アニソンの女王の一人、前川陽子さんが歌っていることは周知の事実なんですが、もう、彼女の歌うこの曲は「元気ハツラツ、はじけちゃうーッ!」なのである。

「この頃流行りの、おんなのこぅオっ!」と尻上がりに付き抜ける挑発的歌い回しや、「こっちを向いてよ、はにィ~♪」の「はにィ~」のところで「~はァ~にィ~」とタメを入れるなんてのは正に芸術の域に達している。

最後の最後で「変わるわよ~♪」と意味深なキメ台詞がくるところも捨て置けない。流行語にまでなってしまったもんね。


 今気がついたんだけど、前川さんってば弘田さんの影響をもしかしたら受けていたのではないだろうか?弘田さんって、そう、あの弘田さんです。え?ご存知でない?

「(ぅ)わった(ぁ)しぃ~は、ゆ(ん)め・みる(ぅ)~、しゃんそんにんぎょほ~!」ですわ>弘田三枝子さま。

舌ったらずで、ハニー同様「元気ハツラツ、はじけてほい!」な歌である。

個人的には妙にかぶってしまって仕方ない。

そう、「全力ボーカル」が素晴らしいのだ。


全力ボーカルと言えば、その後山本リンダというダイナマイト級のボーカルが登場したのは、かなり印象深い。腰フリ凄くてTVカメラもフレーミングに困ったというのは伝説となっている。PTA煩かったし。

勢い余って歌詞のパーツパーツが飛ぶマイクさばきも凄い。テロップがないと意味不明に聞こえてしまうとこにもパワーを感じる。


あ、そだ、欧陽菲菲ってのもパワフル系でしたね。

「恋の追跡」と書いて「ラブ・チェイス」と読む。

旦那!恥ずかしがっている場合ではありません。日本の歌謡界に燦然と輝く筒美京平先生の作曲なのですから、しっかり聞きませんとバチがあたります。

橋本淳先生の歌詞も凄い。

「逃げるあなたほ(を)止めて!」ですわ。

「こひ(い)の終わりを止めて!」ですわ。

からだで歌う欧陽菲菲さん、踊り担当のポピーズと衝突したりして歌ってたね。

「よそ見しないで♪」の「よ」の前に「へ」が入るところにも愛を感じます。


こういう全力ボーカルって最近見かけないっすね。

熱唱系もいいんだけど、たまには全力系も欲しいと思います。

熱唱系は本人が熱くなるばかりで、聞いてるこっちはそんなに熱くなんないんだけど、全力系って、聞いてる(見てる)こっちまで熱くなる要素がありますもん。

(恥ずかしさも手伝って)

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