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精霊流し
ちょいと昼休みに、自分の中の澱んだ空気を浄化すべくさっさと建物のの中から外へと飛び出した私。
昼飯すら食いたい気分には中々なれず、「まずは散歩でもするか」と思ったその矢先の出来事であった。
前を歩いてるおっさん。
両手をポケットに入れ足取り軽く、高らかに鼻歌を歌いながら歩いてるではないか。
鼻歌しながら歩いてる人を見かけるのも珍しいが、こんだけ気分良く歩いてる人を見るのは激しく珍しい。
どんだけ楽しいことがあんだろ?
少しでも分けておくれ。
そう思いながら彼の鼻歌をよく聞く
「精霊流し」
なぜだ。
その場で立ち止まって見送る私。
背負ってるもののレベルが違い過ぎる。
関わらない方が良い。
そう思った。。