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夢を見た(小学校の同窓会ゲーム)

夢を見た


小学校の同窓会が開催されたのである。

既に卒業してから50年か…半世紀もの間、私は一体何をしてきたというのだ。どうでも良いか(良くはないけど)。

とにかく同窓会なのである。今までクラス会ってのは何回かあった。一回だけ顔を出したことはあるけど、同窓会ともなるとそもそも初めてのイベントではないか? いや待て、かつて一度だけあったな、用事があって行けなかったっけ。。


ともあれこの会、幹事による凄いゲームが用意されていた。

「お集りの皆さん、非常にご無沙汰しておりました。これより〇〇小学校の同窓会を開催いたしますが、それにあたり、この度ゲームをご用意いたしました!実は、今回ご参加の皆様の中に、本人と偽るダミーの参加者が御一方おります。もし、ダミーを見破られましたら、回答者の参加費は無料とさせて頂きます。しかし、回答を誤った場合には参加費倍額お支払いいただきます。回答権は一回のみ。皆様奮ってご参加ください!」

まぁな、卒業後50年も経ってりゃ風貌も変わるわ。見方によっては全員ダミーってこともある(そんなわけないか)。

しかしエグい企画をぶつけてきたもんだ。幹事すげーな。とりま、自分が参加するかどうかはちょっと保留にしとこう。…と思っていた矢先、私の背後で声をあげた同級生がいた。

村上(仮称)だ。


村上「幹事さーん、俺わかったよ、こいつだ。古川(仮称)お前、ニセモノだな!?」


昔から、出しゃばりで目立ちたがり屋だった村上。根っこは50年経とうが変わってない。こいつ(村上)は間違いなく本人だ。


古川「村上~、俺のこと忘れちったのかよぉ~」


小心者の古川。相変わらず泣きのキャラ。


幹事「はい、村上さん、その古川君は『ご本人』です、不正解。あとで参加費倍額よろしくお願い致しま~す!」


村上「チェッ、しかし、だけどそうかっ古川、お前すっかり変わり果てた姿になっちまったな…」


古川「人を殺すなよぅ」


ってことはだ、本人と思って話していたら、実は違う人と盛り上がってた、…なんてな事にもなりそうじゃないか。このゲーム、微妙に空気が澱むな~。一体どうなのよこの企画。



「〇〇くん?」


ふと、声をかけてきた女性がいた。 誰だ。


「はいそうです」

とりあえず応えてみる私。


「わたしのこと、覚えてる?」


ギクッ! (えーっと、えーっと…)


目が覚めた。



男というのは、覚えてなければいけないことを忘れてしまう生き物です。

女というのは、覚えてなくてもいいことを覚えてる生き物です。

何かの本に書いてありました。

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