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東葉高速鉄道シンウマヤス

 千葉県には「東葉高速鉄道」というのがあります。始発は「東葉勝田台」駅。東西線に乗り入れてるので「中野」などに向かって行きます。先日その「東葉勝田台」から電車に乗りました。


始発乗車で結構ガラガラの車内。私一人貸切状態であります。

でももう一人いました。年齢不詳だが概ね若者。男性。黒っぽい焦げ茶系の肌。ぎらつく目。ウェーブのかかった髪。投げ出されて組んでる脚。。。異邦人だよ!


私は思いっきり距離を置いて座りました。こわいから。

彼は車両の端っこの方に座ってました。私が腰かけた後少し経つと、おもむろに立ち上がりました。ツカツカと隣まで歩いてきました!ドカッと腰かけ足を投げ出しました!!

ガイジンは暫く吊革広告とか眺めていたが、やおらこちらを向いたです。眼光炯々。


『シンウマヤス』


…何だ?


『シンウマヤス、ツク、コレ?』


あ、日本語か。


「新浦安に行きたいんですか?」


『ワタシ、アサマデシゴト、チョットノンダ、ネムッテッタ、ココイル』


「寝過ごしたのね?」


『ネスゴスゥ?(首を振る)、ノォ! シンウマヤス』


もうこの時点で会話が噛みあわないの決定的。でもメイアイヘルプユーだね。


新浦安に行くには西船橋で乗り換えないけません。[乗り換え]って、どう言うんだっけ?


「Please exchange…」 とまで言って、あ、それじゃ[両替]だ。と気が付いて、

「ごめんエクスチェンジ違うわ、transferだわ、 to another line に in Nishifunabashi ステーションです。」という二か国ジャムで喋っちった。いいね!


…しょうがない、なんか違う話題でも振るか(振らんでいいのに)。


「何処で働いてんの?」と尋ねてみる。


『スキヤ』


「OH!」(なんでかわかんないけど、そういうリアクションをした)


するとガイジン、たばこを差し出してきた。ガイジンなのに洋モクではなかった。

でも私は首を振って応えた。


『スワナイ?』


「止めたんだ。」


『ヤメタ?ナゼ?』


「健康のため」


『ケンコォ?ソレナニ、ケンコー?』・・・通じない。


次に、ケータイを取り出すガイジン。


『 FB? LINE? 』・・・やべっ! 個人情報を聞いてきやがった。


「…ごめん、やってないんだ(嘘だ)」


するとメモ帳を出して何やら書き込むガイジン。


<ビリッ>


自己紹介された。


『プラツゥン』


「プラツンさん?」


『ハーイ!』

プラツンさん、スリランカ出身なんだって。

自分でもカレーを作るんだって。

自分のカレーはスリランカで一番なんだってさ。


だから食べに来なさい、シンウラヤス。


いや、行かないと思う。


そんなことをしながら、西船到着。

彼は親指を立てて去って行った。

ここは日本ではあるけど、地球だということをちょっと感じた。


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