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いるかさん号

 死にそびれたらしい。

 エンリケは自らの置かれた状況を冷静に分析する。衣服が濡れているで海から引き上げられてすぐだろうと額にべったりと張り付いている髪を手で退けて気付く。

 手足の縄は既に無くなっていた。

 斬り取ってくれたのだろう。だとしたらナイフが近くにあると思うが。

 探すと突如凄まじい敵意を感じた。


(好意だけという訳ではないか)


 敵意を向けているのは白髪の女。エンリケの一挙一動(いっきょいちどう)に注意を払っている。


 白髪の女は只の女ではなかった。

 獣人。それも恐らく空を飛ぶ事の出来る鳥種だろう。腕から生え揃うシミひとつない白羽根が証拠だった。鳥種は獣人でも特別であり、飛行することができる。

 故にかなりの好待遇で国に仕える事も多くこのような小さな船にいるとは驚きだった。


 船といえばこの《いるかさん号》とやらだ。


 いるか……何故そんな名前なのか分からないがこの船はそういう名前らしい。

 規模は小さい。エンリケが乗っていた船の3分の2ほどだろう。


 中央の一際大きなメインマストに横帆が張られ、その前の前方のマスト(フォアマスト)にも同じく横帆、そして後方のマスト(ミズンマスト)には三角帆が貼ってある。

 中央の甲板には船内に降りる為の階段があり、その両端には迎撃用のバリスタが大小合わせて10基存在している。


 船の上から見た感じ全長は25メートルほど、全幅は9メートルほどな事からキャラック船だとエンリケは推定する。しかしキャラック船にしてはいささか小型なので軽キャラック船といった所だろう。

 それだけでも珍しいがこの船にはもっと珍しいものが乗っていた。


「……...猿?」


 陸上に存在する茶色の毛並みの猿が沢山この船に乗っていた。それは樽の上だったり、マストにぶら下がって帆の調整をしていたり、バリスタを弄っていたり、数匹集まって昼寝をしている。

 その数は優に数十匹はいるだろう。


 確かに時より船には物好きな貴族などに売るよう魔獣を乗せることはあるが大抵は檻の中だ。違ってもこのように放し飼いなどしない。

 しかも、驚いた事に猿の一部が働いているのだ。信じられない。一体どういう事か考えていると


「くぅおぉらぁ! 無視するなぁ!」


 ごんっと額に衝撃が走った。コロンが頭突きしてきたのだ。

 その余りの痛みに転げ回る。


「ぬぁー! いたいいたいーっ!!」


 ……コロンが。

 名前の通りコロコロ、もといゴロンゴロンと転げ回る。赤くなった額を抑える。

 そしてばっと立ち上がりエンリケを睨みつける。その目は若干潤んでいた。


「このばかっ、硬すぎるぞ! お前の頭はかめさんか!」

「いきなり頭突きをかますとはこれがこの船流の挨拶か?」

「お前が無視するからだ! 人が名前を聞いたら答えるのが常識だろう」


 たしかにそうかもしれない。

 エンリケは暫し沈黙する。


「……エンリケ。()()()エンリケだ。それが俺の名前だ」

「読み辛い! それに言い辛い! お前は今日からキケだ! わかったかキケ!」


 前言撤回。やはり答えなければよかった。

 しかし訂正する気力もないので適当に頷く。その様子を不審げに見る目が一つ。


「ちょっとコロン、やっぱこいつおかしいわよ。コロンの勝手な命名に何の反応も示さないなんてどうかしてるわ」

「むっ、なんだリリー。それは私の()()()()()()()()に何か問題でもあるのか?」

「えっ。そ、そうじゃないけど」

「何処かで頭を強くぶつけたのかもしれませんねぇ。あ、もしかして新種の海生物に脳を乗っ取られてしまってして。こう、にょろにょろと穴という穴から触手が」 

「……ぅ、ぅ」

「そこまでにしておけ。ティノが怯えている」

「あらあら、ごめんなさいティノちゃん。冗談ですよぉ」


 よしよしと桃色の女性が亜麻色の髪の娘を慰める。もしや親子だろうか。それにしては似てないが。

 がやがやと騒ぐ女たちをエンリケはただただぼ〜と眺めていた。


「ぬぅー、ぬぅー、つまらない!」

「まぁまぁ、コロちゃん。彼も起きたばかりなんだからあんまりいじめたら可哀想よぉ〜」


 先程の少女、コロンが地団駄を踏むも桃色の髪の女性が宥める。


「だがなー、オリビア! こいつ何の反応もしないのだぞ! おかしいでないか! ここは助けられた事に感動し、感謝の言葉を吐きながら生きていた事に感謝し咽び泣くのが定石ではないのか!」

「そうよ、今すぐに『コローネ様ありがとうございます』って土下座しなさい!」

「……それがお望みとならばそのようにするが」

「ぬー、ちっがーう! 違う違う違うー! お礼は大切だが言われて強制されてするものじゃないのだ! 自らやってこそ助けた相手も、助けられた方も気持ちよくなれるのだ! 強制したら何だがこっちも余計なことした気になるじゃないか!」

「えっ、あ、そうよ! 分かったらそんな事せずに堂々と踏ん反りかえっときなさい!」


 さっきから金髪の意見がころころ変わるが、コロンの内容にも一理ある。確かに助けて貰っておいて謝意を見せないのは無礼だ。


 ()()()()()()()()()()()()()()

 姿勢を正し、両手をついて頭を下げる。


「確かに此方が礼節を欠いていたのは事実だ。謝罪する。改めて礼を言おう。お前のおかげで俺は()()()()()

「うむ! 助けたのはクラリッサだがな。だからその言葉はクラリッサにも言うのだぞ!」

「そうか。ならばそのクラリッサとやらにも礼を言わなければならないな」

「……んー? 」


 何やらコロンがエンリケの瞳を覗き見る。深いエメラルドの瞳がじっと灰色の瞳から真意を探ろうとする。


「……なぁ、キケ。お前は嬉しいか?」

「それはそうだろう。死んだと思ったのだ、生き残れるという奇跡が起きたのだ。嬉しいと思わない人は中々いないだろうさ」

「……本当にそう思っているか(・・・・・・・・)?」

「あぁ、そうだろう(・・・・・)とも」

 あくまで自分が嬉しいのではなく。

 何処か他人事のように話すエンリケにコロンの眉が潜められる。

「キケ、お前はーー」

≪うっきぃー!!≫


 言葉を紡ぐより早く、好奇心の抑えきれなかった猿達がドタドタバタバタとエンリケに集まる。その数は多くコロンも飲み込まれる。


「ちょっ、私の話はまだ……うぉぃ! 見えない! 見えないぞ!」

≪うきき?≫

≪うきうき≫

≪うほぃ? うほうほ……うほい!≫

≪うっきぃ!!≫

≪むっきー!≫

「ぬぁー! やめろ、帽子を取ろうとするなぁ!」


 悪戯(いたずら)されるコロンと同じように、エンリケも顔のあちこちを引っ張られる。

 猿の大群揉まれながら抵抗する事なくされるがままにしているといきなり肩を掴まれ猿の大群から抜け出される。

 見上げると、同じくこっちを見ていた瞳と視線がぶつかる。


「大丈夫でありますか? ()()()()()が迷惑かけたであります!」

「お前は?」

「自分はリコであります! お利口なリコであります! ところでその顎に生えているものは何でありますか? 硬くて黒くて見たことないであります!」


 助けてくれたのは赤色のバンダナを頭に被った茶髪の女の子だった。顔は大きな茶色の目に溌剌とした表情を浮かべ、人好きのする子である。格好はトレジャーハンターや探検家が着るようなものを半袖短パンにした黄土色の服であり、腰にはいくつものロープをくくっていた。


「これは(ひげ)だ。成人男性であれば薄さ濃さに違いがあれど生えているものだ」

「おぉー! ()()でありますか。それはリコには生えないのでありますか? 威厳がありそうでカッコいいであります!」

「……どうだろうか。髭は女性にも極めて薄くだが生えることがある。それを濃くすることができれば可能かもしれん」

「本当でありますか! その方法は」

「こら、無用心に近づくな」

「あいたっ」


 ずいずいと詰め寄るリコの頭を白髪の鳥種の女が叩いた。


「ひどいでありますビアンカどの〜」

「警戒心のカケラのないリコ、お前が悪い。……エンリケといったな。クラリッサから聞いたぞ。お前はどうやら木の板に捕まっていたらしいな。難破(なんぱ)でもしたか?」

「……木の板?」


 白髪の言葉にエンリケは反応する。

 それはおかしい。自分は手足を封じられていたし、何よりエンリケ自身に()()()()()()()。例え板があってもそのような行動をとるとは思えなかった。


 だがそんなエンリケの疑問よりも先に


「こらっ、私の話の遮るな!」


 少しボロボロになりながら猿の大群から金髪に助け出されたコロンが思考に割って入った。


「全く、おさるさんどもめ! 私の帽子を剥ぎ取ろうとするとはなんで奴らだっ。今晩は飯を減らしてやる」

≪うきっ!? ぶきー! ぶきー!≫

≪うききぃー!!≫

「うるさーい! なら黙っておくのだ! そしたら減らさないでやるっ。それでだ、キケ。お前に聞きたいが帰る場所はあるのか? 家族はいるのか?」

「……帰る場所などない。そして行く宛もない。だから、何処か島……...何でもいい。あったら下ろしてくれ」


 命が助かった。ならば生きる必要がある。

 死を望んでいた。だが生き残ってしまった。今も死を望む気持ちはある。だが自殺は出来ない。自殺は罪だ。自殺すれば何もない空間に放り投げられ魂を崩壊させられてしまう。

 そうなれば()()()に会えない。


 島を望んだのは、そこならば誰にも知られる事なく猛獣にでも襲われて果てることができると思ったからだ。

 そんな悲愴(ひそう)な思いとは裏腹になぜかコロンの表情は明るい。


「ーーそうか! 行く宛がないのか! それは好都合!」

「好都合?」

「えっ、ま、まさかコロン嘘でしょ?」


 にんまりと笑うコロンと裏腹に隣の金髪が慌てる。

 何やら嫌な予感がした。

 何をする気だと口を開く前にコロンが言った。


「今日からお前は《いるかさん号》の一員だ! ぬぁーに、心配するでない! 衣食住は保証するし何より船旅は楽しいぞ!! 勿論、タダ飯くらいはダメだから働いてはもらうがな。ぬぁーはっハッー!!」


 唖然(あぜん)とするエンリケを他所にまたもコートを靡かせながらコロンが笑う。


「な、なんでこんな奴を船に乗せるのよコロン! コイツは男よっ。危険だわっ!」

「そうは言うけどなリリー、こいつはあてがないというじゃないか。ならば拾ってしまったのならば面倒を見る必要があるだろう?」

「そんな犬猫じゃないんだから! それにそんなのリコだけで充分よ!」

「えっ!? 自分犬猫と同じ扱いなんでありますか!?」


 案の定、隣の金髪が騒いだ。犬猫扱いされたリコがビックリした顔をするが金髪はその事に気付く余裕がなくバッと手をあげる。


「反対! はんたーい! なんでこんな得体の知れない奴を私達の船に乗せるのよ、おかしいわ!」

「俺が言えた義理ではないがそこのリリー氏の言う通りだと思う。何故俺をこの船に乗せようとする?」

「その名で呼ぶなこのケダモノ!」

「……ならなんと呼べば良い?」

「ふんっ、男のアンタなんかに教える名前なんて……」

「リリアン・ナビだ! 私はリリーって呼んでるけどな!」

「コローネーー!? ちょっと何で教えるの!?」

「聞かれたら答える。それが礼儀だ。ぬぁーに、教えた所で減るものじゃないしいいじゃないか! リリーはちょっと頭が固い所があるからな。少しくらい柔らかくした方が良いぞ。その点では私の方が上だな。ぬぁーはっハッー!」

「コローネは頭が緩すぎるのよっ!」

「なぬっ、それはどういうことだっ」

「そのままの意味よっ。この間も魔蛇相手に勝手に突っ込んで。私がどれだけ心配したとーー」

「それはーー」


 言い争う二人を見つめているとグイグイと袖を引かれる。


「せんちょーが言ったからには今日からお前も仲間であります! さっきも言ったでありますがリコであります! そしてこっちはリコのふぁみり〜達であります、よろしくであります!」

≪≪≪うきー!≫≫≫

「……ビアンカだ」

「オリビア・コンソラータですぅ。そしてこちらの女の子はティノ。よろしくお願いしますねぇ。エンリケさん」


 元気よく、無愛想に、笑顔でと三者三様の挨拶をする。

 ティノと呼ばれた幼い娘はオリビアを盾にしてこちらをうかがっていたが目が合うとすぐにオリビアの陰に隠れてしまった。


「まぁ、良い。リリーその話は後だ。とにかくキケ! お前は今日から仲間だ! これは決定事項だ!」

「……君の一存で決められる内容ではないだろう。船長などが決めるべき案件だ」

「いーや問題ないな。何故なら私が船長だからだ!」

「は?」

「もう一度言ってやろう。私がこの船の船長、つまり私がルールだ! ぬぁーはッハー!」


 豪快に笑うコロンだが内容は実に暴虐っぷりである。

 いやそれよりもこんな少女が船長だと? 念の為見渡すが誰もその事に対し突っ込まない。

 どうやら本当のようだ。


「幾ら何でも横暴なのではないか。俺の処遇でこの船に禍根(かこん)が残るのは困るぞ」

「ぬー! ワガママ言うでない! 乗せるったら乗せる! 乗せるのだー!」


 何度も両手を振りながら乗せる乗せるーと言うコロン。船長としての威厳(いげん)もあったものではない。

 すると代表してかビアンカと名乗った女性が一歩前に出る。


「舐めるなよ、男。コロンが決めた事ならば自分は何も言わん。それはこの船に乗るものにとって共通の認識だ」

「私は反対してるんですけどー!?」

「……ともかくだ。コロンが決めた事に対し異論を挟むことはない」

 だが、とビアンカはエンリケを睨みつける。

「もしこの船で何か危害を加えてみろ。その時は斬る」


 射抜く、猛禽類を彷彿(ほうふつ)とさせる目でエンリケを睨む。それは脅しだったのだろう。だがーーエンリケにそれは脅したり得ない。


「あぁ、()()()()()()()()()()()()?」


 怖気(おじけ)る訳でもなく淡々と殺しても良いとエンリケは言った。

 ビアンカは眉を潜めたがふんっとすぐさま顔をそっぽむいた。


「キケ! それで返事はどうなのだ!? はい、かイエスで答えろ!」

「拒否権などないではないか。......分かった、世話になる」

「本当か!? やったぞ〜! さっそくだがキケ、お前は何か特技があるか? それによって仕事が変わるからな」

「……...俺は、元は医者。つまり薬師でもある。その方面については僅かにだが役に立つと思う」

「薬師! おぉ、ならぴったりではないか。オリビア、確かこの間お手伝いが欲しいと言っていたな?」

「え? はい、確かにそうですけどぉ」

「なら決まりだ。キケ、お前はそこに配属する! オリビアのお手伝いをするのだ」


 決まりっと反論の挟む余地なく決定される。エンリケとしては頷くほかない。


「よ〜し、仕事も決まった所でキケ! お前はさっきも言った通り今日から《いるかさん号》の一員だ! 当然色々と教える事もあるがとりあえず今日は休むが良い! お前の目にはくまさんも出来ているし頰も痩せているからな。リコ、キケをそうだな……リリー、何処が良いと思う?」

「あぁ、もうそいつを乗せるのは確定事項なのね……。はぁ。そうね……、下から二段目の階層の奥にしましょう。あそこなら近くに誰も住んでいないし、鍵もあったはずよ」

「うむ、そうか。ならリコ。おサルさん達と共にキケをそこに運んでやってくれ」

「わかったであります! うき介、さる美ー! 運ぶの手伝って欲しいであります!」

≪うっきぃ!!≫

≪うきぃ≫

「待て、俺は自分で歩け……ぐおっ!? 」

「ではなー! 明日になったらまた会いに行くからそれまでに体調を良くしておけよー!!」


 リコの命令でストレッチャーを持って集まった猿達に乗せられエンリケはえっほらえっほら船内に運ばれていった。

 階段に運ばれる際、元気よく手を振るコロンだけが見えた。




「ついたであります! 此処が貴方の部屋であります!」


 階段を下り、長い廊下を通った後空いてあった一室にエンリケは放り入れられる。そのまま受け身も取れずベットに着地する。


「……...運ぶならもう少し丁寧してもらいたいものだな」

「それは無理であります。スピードと安全は両立しないものであります」


 なら速度を緩めれば良いんじゃないか。そんなツッコミを何とか抑え込む。

 リコは入口のすぐそばにあった蝋燭に火を灯す。暗かった部屋が僅かに明るくなった。


「とりあえず、濡れたままではよろしくないのでタオルをここに置いとくであります。あと木箱に入っていた着替えも置いておくであります! 正直敵船からかっぱらったは良いけど処分に困っていたでありますが丁度いいであります。これぞふりょーひんの在庫処分ってやつでありますな!」

「……...お前は中々図太い性格のようだな」

「おぉ? 褒められたであります!」


 いや褒めてないのだが。

 イェーイと猿達とハイタッチするリコに何も言えなくなる。

 先ほどの会話といいリコはどうやらアホの子らしい。


「あとでベット用の布も持ってきてやるであります! それまで大人しく待っているでありますよー!」

≪うっきぃー≫

≪きゃうきゃう≫


 そのままバタバタと去っていくリコと猿を見つめる。後にはエンリケだけが残された。


「嵐のような奴だな。……...はっくしゅっ。とりあえず着替えるか」


 さすがに濡れたままでは体調に宜しくない。着ていた服を脱ぎ、置かれたタオルで体を拭き、同じく置かれた服を着る。元々着ていたのよりゴワゴワと着心地は良くないが贅沢など言ってられない。


 部屋は窓が無く薄暗い。揺らめく蝋燭(ろうそく)だけが光源だ。所々中身の分からない木箱が置いてあった。机もあるので元は何らかの執務室か何かを物置としたのだろう。それでも十分すぎる待遇だ。


 着替えた後はベットに腰掛ける。何とベットには毛布が敷いてあった。少し埃被っているがそれでもかなり有難い。上にかける布はリコが言った通りないがそれでもだ。徒労感から寝転ぶ。今日は1日で様々な事が起きすぎた。長く生きていた中でも上位に来るほどの目まぐるしさだ。


 結局疲れていたのだろう。エンリケはそのまま眠ってしまった。


 これからどうするのか漠然とした不安を感じつつ。今はただ眠っていたかった。

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