その8 謎の宇宙少年2
少年は高等呪文「上飛翔」で音速に近い速さでさバンコ砂漠の中心部の不毛地帯へ移動した。王に仕える兵でもこんな高等呪文を扱える者は数名しかいない、Mpを大量消費すると同時に移動した軌跡から魔力を吸い取り同時にMpを回復するというとてつもなく高度な呪文なんだ。
ついた先は岩石で覆われた植物一つ存在しない本格的な不毛地帯。
「ボク、フォボスは常にボクの意識の惑星間座標マークされをマーズのガイアの追ってに追われてるのだよ。だから、普段、あらゆる放射線を封じるタングステン製の砂漠のど真ん中のシェルターで活動してるのよ。」
「へぇ、おまえ、そこまで追われてるんだなぁ。まぁ、とにかく俺を見つけれてよかったね。」
「そうね。あ…魔物の邪気を感じるわ…」
「ああ、そうなんだよ、ここは王族の管轄外だから凶暴な魔物がたくさんいるよ。そうだなぁ、君たち二人で、これからたぶん現れるタンタルスコーピオンを倒すとこ見てみたいな、いいよね?」
タンタルスコーピオン、表面が魔法金属で覆われあらゆる呪文を跳ね返す、かつ、物理攻撃を完全に向こうにする、学校ではあったら真っ先に逃げろって言われた化け物。
ヒトミは一瞬考え込みとんでもない行為を行った。
俺に「筋弛緩」をかけ、俺を盾にしあがった…
「おい!、なにするんだ!?」
「動かないで、おねがい」
タンタルスコーピオンは目にも見えない速さで俺の心臓をめがけ、金属の槍で俺を殺した。俺は反射的に、防御態勢をとり、身体はモース硬度6あたりまで硬化させたのでタンタルスコーピオンの身体の一部である槍に無数の微少な傷がついた。すかさずヒトミはオーブで30倍の中雷鳴で俺とタンタルスコーピオンもろとも焼き尽くした。タンタルスコーピオンはもとからHpは高くない、(オーバーキル」だ。生命の鼓動を止めたようだ。
俺は。
リズミカルな一定の拍子の音楽が流れている。ビートとともに俺の意識は標高をあげていく。俺の身体あんなに小さく見えるとは。悪い心地ではない…これが死?臨死体験?
空がこれまでにみたことがないほどに美しい。色、ってものがこんなに愛おしいものだったとは…五感すべてで感じとる森羅万象…この中にとけこんで、身体は融解し、消えてしまうのも悪くないのかも…
下界に二つの大きな魂の焰が燃えている。巨大な生きている焰だ。なじみがある方の焰は俺にお辞儀をしたあと、次の瞬間
俺の意識は俺の身体という有機体へ戻っていく。直後に彼女は「上回復」で俺のHpを完全に回復した。
残ったのはタンタルスコーピオンの屍。
「見事だね。正直驚いたよ。だがその力が、必ずしも幸せを呼ばない。星野ケンくんもそうだったね」
「ケンくんについてなにかわかるの?」
「うん。彼はおそらくもう二度と目覚めることないと思うよ。彼は使命を果たしたんだよ。いや、邪悪な心の持ち主によって犬死にした。」
「はぁはぁ、てめぇ、それは言ってはいけない言葉なんじゃねーのか、おい!」
「ただ真実を述べたまでだ。春日アキラ、キミとはもうしばらく付き合うことになりそうだ。ではボクはこの辺で失礼するね」
謎の少年「フォボス」は飛翔の変形最上級呪文、「三次元一次変換」らしき呪文で消えた。
俺は覚えたての初級飛翔(全Mpを消費し)街へ戻り、王へタンタルスコーピオンの屍を見せた。
王は俺達に予想以上の報酬を与えてくれた。
ケンが心配だ。
「フォボス」のことは王にも話さなかった。
大臣が俺をいつもより冷たい目で見ている。
夏がやってくる。トゥール大陸は温暖大陸だが、このあたりは乾燥地帯なので夏は過酷な季節だ。
俺はヒトミが急にたまらなく愛おしく感じた。
夏は闇市場でスイカやワインを手に入れた。
俺はワインを飲んだ。死が怖いと思った。こんな苦しむために俺は勇者になったわけではなかった。
夏の夜は短い。夜明けだ。
ちょっとやる気が尽きた。元気注入してくれたら続き書くかも。