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Neo World Order  作者: 超銀河☆千輩
第一章 「星々を喰らう蛇」
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「星々を喰らう蛇」 - 9

初めて ネクストジェネレーションの身体的特徴が分かるシーンです。

病院に着き、そのまま診察室に通された。


40代くらいの真面目そうな医師からシャツを脱ぐように促され、

生体情報の表示部分を確認される。


「まずはシャツを脱いでください。生体情報の表示部分は左手の甲でいいですか?」

「はい・・・お願いします・・・」


医師から言われるままにシャツを脱ぐ。

シャツを脱いだ後、医師が機械を僕の手の甲に当てた。


そして僕の手の甲部分にまず心拍数や血圧が表示される。

医師が数値を確認し、次に内臓・神経・筋肉・骨の状態を僕の手の甲の

表示を切り替えながら確認していく。


「軽い火傷と切り傷、擦り傷がありますが、他は直接見ても目立った外傷もないし、内臓系の損傷も異常ありませんね。

ナノマシンも問題ありません。

軟膏と塗り薬、念のために鎮痛剤の飲み薬も出しておきます。

成分や副作用は登録情報とのマッチングでも問題ありませんでした。

気になる場合は当病院のネットワークで確認してください。

はい、もう大丈夫ですよ。」

「ありがとうございました・・・」

「ベースナノマシンは君の場合、6ヶ月後に交換時期が来ますので、

ちゃんと交換を受けてくださいね。」

「はい・・・」


シャツを来て、医師にお礼を言った後診察室を出て

廊下を歩いていく。


そういえば、3ヶ月前の歴史の授業の中でオールドジェネレーションのことを学んだ時、彼らと僕らの身体的特徴の一つとして僕らにしかナノマシンやライフモニターが無いって言ってたな。

そんなどうでもいいことだけは頭に残っているんだな。


僕らは生まれて6ヶ月後くらいにそれぞれにカスタマイズされたベースナノマシンを体内に注入される。ベースナノマシンは体内で自己の複製を作り続け、人体の最小構成物にとって変わっていく。

僕らの身体のうち、脳の一部も内臓の一部も筋肉も、色々な部分はナノマシンで構成されていることになる。


ナノマシンなんて、電気自動車の制御からゲーム機の通信機能部分にも普通に使用されているすごく当たり前の技術だけどね。

そのナノマシン技術の一部がライフモニターだ。

体内のナノマシンで構成された部分に専用の機械を当てると任意の体表部分に身体やナノマシンの異常を表示でき、チェックできる。

オールドジェネレーションには、そんな僕らにとって当たり前のものもなかったらしい。


僕らがかかる病気というと、ほとんどナノマシンの故障だからナノマシン入れ替えですぐに治るものばかり。

でもナノマシンの劣化だけはどうしようもなくて、僕らは全員1年を目処にベースナノマシンの入れ替え手術を受ける。

入れ替え手術が終わっても、一週間くらいは病院で安静にしてないといけないんだけど、みんなその間はゲームを楽しんだり夜更かししてネットしたりしている。

入れ替え手術受け忘れてナノマシンが寿命を迎え、そのまま死ぬ人も稀にいるらしいな。


最近は無くなったらしいけど、一時期あるメーカーのナノマシン不良が報告されて大量のリコールがあった。

ベースナノマシンの不良じゃなくて日常使われている機械制御部分のナノマシンだったらしく、事故は十数件ほどあったみたいだけどあまり大きな問題にはならなかった。


そんなことはいいや。

とにかく今は早く家に帰りたい。


病院の入口に向かって歩いていると、向こうから黒いコートを来てサングラスをかけた数人の男たちがこちらに歩いてきた。

続きます。

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