「星々を喰らう蛇」 - 7
カフェで仲間たちに報告するシーンです。
カフェでテーブルにつき、学校の食堂と同じように座った。
飲み物をウエイトレスロボットに注文した後、結果を二人に報告する。
「ジュン、マキ。ヨシノブ先生来てくれそうだよ。」
「やった。イオリとユキヒト君に任せて正解だったわ。」
「やるじゃねーか。」
「でもちゃんと勉強のために行って、調査した内容をレポートにまとめて授業で発表するのが条件よ。」
「あ~、やっぱそうなっちゃうのね。」
「その代わり、内容が良ければ今期の「歴史」の成績を考慮してくれるらしいわ。」
「え、マジ!?」
「みんな、それぞれ一つ一つテーマを持って調査するようにしましょ。自分が興味を持っているものだったら調査も苦にならないと思うわ。私はオールドジェネレーションの娯楽や娯楽施設、ユキヒト君は彼らの食べていたもの、ジュン君とマキは何にする?」
「じゃあ、俺はあいつらが乗っていた乗り物かな。」
「ねぇ、イオリ。私も同じテーマでいい?私もちゃんと調査するからさぁ。一緒に発表しよ?」
「みんな別々のテーマの方が良くない?」
「え~、私だって調査が楽しそうな方がいいよ~」
「もう、しょうがないわね。でもちゃんと自分でも調べるのよ。」
「はいはい。わかってるって。」
「マキ!ずりーぞ!」
「へへ~、言ったもん勝ちよ。あんたは一人で乗り物でも調べてなさい。」
「ユキヒト~、俺たちも一緒にやろうぜ。」
「僕らは成績悪いんだから、ちょっとはいいところ見せようよ。」
「ちぇ~、まぁ、いいや。俺はUFOが見れたらそれでいいし。」
僕らがオールドジェネレーションの元居住区に行って何を調査するか等話していると、カフェの中の立体映像で流れていた番組がニュース番組に変わった。
「こんばんは。ニュースの時間です。本日16時ごろ、A-39地区の食品加工工場に髑髏の形状をしたマスクをつけた数名の男たちが侵入し、作業員8名を殺害した後、食料品およそ240kgを奪い、中型の電気自動車で逃走しました。特別警察隊は行方を追っています。」
最近、こういう事件が多いなと思っていると、臨時ニュースが入ったようだ。
「臨時ニュースです。A-15地区の統一政府軍の演習場に、何者かが侵入し、兵士25名を殺害した後、携行用レールガン、ブラスター、アサルトライフルなどの武器を大量に奪取して逃走したとの情報が入ってきました。詳しい情報は入り次第お伝えします。」
(物騒な世の中だよ、全く。)
「まだ統一政府の政策に反抗している連中がいるのかよ。いい迷惑だぜ。」
「怖い話よね。」
ジュンとマキがニュースを見ながらそうつぶやいた。
窓から外を見ると、遠くで軍用のVTOLが数機飛んでいるのが見えた。
地上では特別警察隊の電気自動車が周辺をパトロールしているらしく、何台も目の前を通過していった。
続きます。