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Neo World Order  作者: 超銀河☆千輩
第一章 「星々を喰らう蛇」
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「星々を喰らう蛇」 - 5

先生に話をしにいくシーンです。

午後からの授業では、なるべくマサルの方を見ないようにした。


そして、放課後。

放課後の校舎は、部活動に励む連中を除いて、人影も少ない。

僕とイオリちゃんは話しながら職員室へ向かう。


「私の家、犬を飼ってるの。家族の中でも、私に一番懐いてるのよ。」

「へ?、僕は前捨て犬を拾って親に見せたんだけど、飼うの反対されたよ。うらやましいなぁ。」

「そのワンちゃんはどうなったの?」

「親が保護施設に持っていったから、運が良ければどこかの家で飼われているかもしれないね。」

「保護施設なら安心ね。ねぇ、今度家の犬見せてあげようか。」

「え、いいの?僕犬が大好きなんだ。犬好きには悪い人はいないんだよ。」

「ふふ。」


(やった、今度イオリちゃんの家に遊びにいけるぞ。ツイてるなぁ。)


嬉しかったけど、ガッツポーズなんて見せて変な奴に思われたくなかった。


「じゃあ、今度ジュン君とマキも一緒に呼んで、家で勉強会でもしましょうか。」

「えっ?」

「ユキヒト君もジュン君も、二人とも今期の「歴史」の授業の成績良くないって言ってたわよね。皆オールドジェネレーションの歴史には興味が無いかもしれないけど、それじゃ駄目だと思うの。自分たちが住んでいる星で起きていたことでしょ。オールドジェネレーションだって、世界中で起きた様々な出来事を映像や文書データで記録していたって言うわ。それはきっと、私たちネクストジェネレーションみたいに、彼らから見た未来の人々が彼らと同じ滅びの道を歩まないようにって、彼らが教えようとしたんだと思うの。だから、今の私たちの世界では彼らを教訓にして、統一政府が管理する争いや貧困の少ない世界になったんだと思うわ。彼らの残したデータは私達の役に立ってるから、勉強しても意味が無いってことは無いのよ。」


僕は皆で勉強ということでだいぶ落ち込んだけど、イオリちゃんの言うことはその通りだと思った。

僕らが彼ら、オールドジェネレーションにとって変わった今の世界でも大小色々な問題を抱えているが、彼らのいた世界ではもっと様々な問題があったし、人口爆発、自然破壊、戦争などの大きな問題に対して完全に対処できていなかったと聞いたことがある。

だから、多分僕らのほとんどはオールドジェネレーションに対して見下した意見を持つものばかりだ。

その点、イオリちゃんは自分の意見を持っているし、絶滅したオールドジェネレーションにも敬意を払っている。


(いい娘だよな。)


「そうだね。僕も真面目に勉強するよ。」

「うん、えらいわ。」

「へへ・・・」


僕も、真面目にオールドジェネレーションのことを勉強してみようと思った。

まだまだ続きます。

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