1話 彼女との出会い
勢いです。不定期更新です。彼女と僕の日常が幕を開けました。
僕は、自分の車いすを初めてオーダーメイドで業者さんに作ってもらった。塗装は白で、タイヤは赤といった、まるで近未来のようなデザインにとても興奮した。僕はこれから、このかっこいい車いすに乗って生活するんだと思うと心躍った。しかももう持ち帰って運転していいという。だが普通の車いすなのもこの日までだったが。
帰宅し、僕は家の前で車いすを10分ほどこいでから、初日は終わった。
僕は朝起きると下半身に強烈な違和感があることに気付いた。なぜだが、とても暖かくて妙に重い。まさか人?いや、そんなことはない。なぜならこの家に住んでいるのは僕だけなのだから。
恐る恐る目を開けてみると、美少女だ。金髪ショートで、白のメイド服を着ている。端正な顔立ちをした美少女が僕に馬乗りになっている。彼女は僕のことを見つめながらこうつぶやいた。「あなたが私のご主人様ですか?」と。僕はまだ夢を見ているものだと思ったが、はっきりと意識のあるなかでこんな萌え台詞を言われると、現実だと信じるしかない。僕は、まさかと思い、彼女をどかして、玄関を見に行くとあるはずの物がない。僕の車いすだ。
そう彼女は僕の車いすだったのだ。