プロローグ [apet~適合者~]
みなさまどうも初めまして。天翔と言う者です。
まずはこの前書きを読んでくださっていることに深い感謝を…。今回が初投稿となりますが、文に関してはド素人なのでそこは温かい目で見守ってやって頂けると幸いです。(冷や汗)
しかしやはり、上手くはなりたいもの…というわけで、何かおかしいところ、気になったところ、ここはこうこうした方がいいだろうと言うご意見、アドバイス、感想などなどを絶賛募集中でございます。
もしよろしかったらコメントしていってくださるとありがたやありがたや…。
それともうひとつ。私、天翔は持続力というものを一切持ち合わせていないと言うダメ人間ですので、投稿は不定期となります…ご了承下さい……まあ、こんな雑魚なんかの投稿をかかさず見るなんて言う物好きはいないでしょうけど(諦め)
まあ、もしよろしければ見てやってくださいな
___空に漂っていた意識が、何かに急に引っ張られるように戻される感覚…___
体に少しずつ力が入るようになっていくのがわかる。まだぼんやりとしている意識の中、感覚が次々とスイッチが押されるかのように徐々に戻っていく。背中に僅かに冷たく、少し固い感触。どうやら自分は何かに寝かされているようだ。眠っていたのだろうかと緩く思考を巡らせながら、重い瞼を開けると…そこに広がっていたのは見知らぬ白い天井だった。
いや、見知らぬ訳ではない。確か自分はここに自らの足で入り、自らの意思でこのような状況になることを望んだのではなかったか。
思考がはっきりしてくる。視界もクリアなものになり、天井が思いの外真っ白であることや、天井のみならず壁なども真っ白だということが今更のように実感できた。首を動かさず目のみを動かして部屋の中を観察する。あまり広くはなく、凹凸もない真っ白な壁…天井には丸い蛍光灯が取りつけられており、それ一つで部屋を十分に照らしている。回りが真っ白なのもあるが、少し眩しいほどだ。
「どう?体の調子は。何か変わったところはある?どこか痛いとか違和感があるとか…」
不意に声をかけてきたのは寝台の横にあるの椅子に腰かける女性。白い白衣を黒を貴重としたスーツの上から来ており、長めの先端にウェーブがかかった黒髪、ワインレッドの眼鏡が特徴的で、女性としてはかなり美人な部類に入るだろうというルックスだ。タブレット端末型のカルテを手に少し身を乗り出して聞いてくる。
「…特に以上はないです」
両腕を付き力をこめてゆっくりと身を起こし、首をそちらにむけて。本当にその通りなので短く返す。声は普通に出てくれたが、なぜだか言葉を発したのはとても久しぶりなような感覚に襲われる。ちなみにこの女性とは初体面ではなく、いままで何度も顔を合わせてきているが、親しい訳でもない。年上でもあるのでそこはやはり敬語で通す。
なぜ、何度も顔を会わせているのか…そしてこの場所になぜ望んで入ったのか…その全ての答えは、今、この右腕に取り付けられている黒い「腕輪」にある。少しだけ手首を締め付けてくるそれを顔に近づけて、改めてよく見る。
腕輪そのものはそれほど大きな物ではない。少し目立つ腕時計くらいの大きさで、硬質で光をてらてらと反射するような黒色。上側の中心部が円形にへこんでおり、そこにガラスのようなものでできている画面のようなものが淡いライトブルーの光を放ち、全体へと伸びるラインを通して腕輪全体が仄かに発光しているように見える。これが取りつけられていることに疑問も嫌悪もない。逆に自分はこれを取りつけられるためにここに来たのだ。別段特別な喜びも沸き上がってはこないが、僅かな安心とささやかな達成感はある。
「拒絶反応はなし…と…あとは何か質問はある?」
「いえ、特には」
「そう…じゃあこのあと検査があるから、係員の誘導に従ってね」
「わかりました」
カルテのディスプレイに手慣れた様子で文字を入力しながら聞いてくる。それにまた短く応答すると、シュッ_と、微かな音をたてて部屋の入り口の自動ゲートが開き、同じく白衣を来た研究員らしい男性が二人入ってきた。タイミング的にも彼らがその係員なのだろう。歩み寄ってくると、寝台から降りるように促されたのでそっと床に足を付ける。裸足なので床の冷たさがよく伝わる。見れば服装も淡い浅葱色の、「適合者試験」の物になっているのだった。床に両足をつけて腰を上げると、少しだけバランスをとるのによろけたがすぐに持ち直した。まだ体が変化に対応できていないのだろう。こんなものかと思い直し次の言葉を待つ。そんな自分の様子を見て、少し感心したかのように女性は言う。
「君は冷静だね…大体の人はおろおろしたり不安げに幾つも質問してきたりするんだけど…」
「そうですか…まあ、それなりの覚悟を持ってきたので」
「なるほど…ね…」
本心だった。場合によっては激しい拒絶反応が起きてしまうこの「適合者試験」。生まれ持った素質がなければ、この腕輪、[MTR]は取りつけられない。ここに来るまでに既に覚悟は決めていた。
長い足を組み直し、含みのある笑みを浮かべれば、興味が出た、というようにこちらの様子を眺めてくる。しかし係員の一人が「そろそろ次の試験者が…」と声をかけると笑みを浮かべたまま立ち上がる。
「じゃ、改めて…おめでとう。あなたは今日からMTRに適合した[適合者]だよ。今まで見ていた世界ががらっと変わるほどの《力》を手にしたわけだけど…最後にその感想を聞かせてくれるかな?」
そう問われた。不意なことであったが、答えることなど始めから決まっている。
「俺には失ったものがあります。だから、この力でそれを取り戻したいんです。ただ、それだけです」
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。い、いかがだったでしょうか……前書きでも書きました通り、コメント等はどしどし募集中ですので、遠慮なくばっしばし送ってきて下さいね!!(震え声)
さて、次回の投稿は一体いつになるのやら…まあ、次回もまた気が向けば、見ていただけるとうれしい限りでございます…では、今回はこの辺で。みなさまに素敵な夢が訪れんことを…