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九霄武王  作者: かなやん
2/9

旅立ち

「んん・・・んー・・・もう朝か・・・」

目を開けると眩しい朝日が射し込んでいる

今日はどうも良い天気らしい


「はぁー・・・いよいよか こんな良い天気の日は旅立つのにはうってつけだな」

帝武歴1585年5月5日 この日 この俺、清星河は修行の旅に出ることになっている


「まぁーさすがに出て行く前に村長達に挨拶くらいはしとかなきゃな」

名もない小さなこの村は東域の小国「清心国」にある

ここで生まれ育って来たが家族は居ない

父は戦争で殉職し、母は俺が物心付く頃には既に亡くなっていたらしい

父が亡くなってからは村のみんなに助けられながら生きて来たから村人が家族みたいな感はある

そんなみんなと今日でお別れしないといけない

理由は簡単

立身出世して最強の武者になりたいからだ

その為に村を出て武者修行するつもりだ


「まずは村長のとこかな」

「おーい 村長!星河だ!開けてくれ!」

村長の家の扉を叩いて呼びかける

だが扉と言ってもそんな厚く頑丈では無いから優しく叩く

小さい頃は何度か壊してしまった事があるがさすがに学習した


「おぉ 星河か おはよう」

出てきた村長はゲホゲホしながら応えてくれた

もう100歳近い老人で体調もあまり良くないはずだ


「もう行くのか?ちゃんと荷物は持ったか?忘れ物は無いか?」

「大丈夫だよ 昨日の内から準備はしてきたからバッチリさ」

「そうか、安心したよ 本当なら村をあげて送り出してやりたいがみな仕事があるでな すまなんだ」

「いいって みんなが忙しいのは知ってるし邪魔する気は無いんだ 後は猛おじさんのとこだけ顔出してから行くよ」

猛おじさんは俺に武芸を教えてくれた師匠みたいな人だ

おかげで一心境の武者になる事が出来た


「うむ 猛透も星河が立派になって喜んでおった もちろん村の皆も同じだ だが悪事に手を染めてはならんぞ

ワシらは星河のそんな話は聞きたくない 」

「わかってるよ 俺は誰よりも強い武者になっていっぱい稼ぐんだ そしたら村にも仕送りするから期待して待っててくれていいんだぞ!」

「はははっ 相変わらず口は達者じゃの 武芸の才能もあるようだしおまえの口車に乗せられてやろう だが無理はするな 上手くいかなかったら諦めて帰ってきてもよい ここが星河の帰る場所である事はこれから先も変わらないからの」

「そう言ってくれると安心するよ でも諦めたくは無いんだ 俺に出来る事なんてこれくらいしか思い付かないからさ」

「齢15にして一心境であるからさして心配はしておらん きっとワシらの想像を超える大物になるだろうよ」

「あぁ まかせてくれ」

「うむ そろそろ猛透の所に行ってきなさい きっと今か今かと待っているだろうよ」

「わかったよ じゃあ村長 元気でな!」

村長は笑顔で手を振って送ってくれた

村長と居るとまるで本当のおじいちゃんみたいに感じてしまう

そんな事を考えながら猛おじさんの家に到着した


「猛おじさん!俺だ!」

扉を揺すってみる だが返事がない


「あれ!?もう仕事しに行ってるのか?さすがにあそこまでは遠いしまいったな・・・」

すると後ろから接近する気配を感じて振り向くと勢い良く襲いかかって来る人がいた 猛おじさんだ


「うらぁぁぁあああ!!」

俺に向かって拳が飛んでくる


「あっぶね!こんな時まで襲ってくんなよな」

拳を躱すと満足したのか猛おじさんは笑っている


「ワッハッハー!さすがだな!俺の奇襲を避けるとは!」

「そんなバレバレの気配じゃ一般人でもなきゃ当たらないだろ まぁ武徒だった頃はそれが避けれなかったけど!」

「おまえがそれだけ成長したと言う事だ!やはりもう俺が教えれる事は無いようだ!」

「そりゃまぁ・・・今はお互い一心境だからね そうなるだろーよ」

「やはりおまえには外の世界こそ相応しい!その才能をこんな所で腐らせる訳にはいかない!じゃ、頑張れよ!ここに長居は無用だ!行ってこい!」

「相変わらずサバサバしてんなぁ けど俺達にそんな気遣いは要らないな 猛おじさんも元気でいてくれよ じゃあ 行ってくる!」

言葉をかけると満足したのか早々に立ち去ってしまった

本当に嵐のような人だ


「さぁーて、そろそろ行くか まずは清心国の国都、清心城だな」

何か当てがある訳では無い

だがきっと今以上の何かがある事だけは間違いない

そう信じて、清星河の旅が始まる






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