68話 ベータ144の襲撃
すると、突然ムラトがこんなことを言い出したのだ。それはあまりにも衝撃的な言葉だった。
「南の方向からベータ144が接近してるけどどうしますか?命令しないのですか?」
そのベータと言葉を聞いた瞬間に空は体が勝手に動いていたのだ。そして、窓の外を見てみるとそこには巨大な怪物がこちらに向かってきていた。その怪物は全長10mほどあり、その体は黒と紫が混ざったような色をしている。そして、背中の翼はコウモリのような形をしており、顔の部分は牛の顔になっているのだ。
空はすぐにムラトに命令を出そうとしたが、「空!仕事だよ!」アリスの合図を聞いた瞬間に空はムラトに命令を出すのをやめた。
「了解!アリス!」フードコート裏出入口に走り、雨の中急いで現場に向かおうとしたが、怪物の数は数体ではなかったのだ。空が外に出ると、そこには数十体の怪物が空を待っていたかのように立っていたのだ。空はすぐに銃を構えて戦闘態勢に入ったが、その瞬間に怪物たちは一斉に襲いかかってきたのだ。
突然空の目の前に牛の怪物が現れ、空に噛みつこうとしてきたのだ。空はすぐに回避行動を取りながら攻撃をかわそうとしたが、その怪物は空に向かって突進してきたので空はそのまま吹き飛ばされてしまった。すると今度はコウモリの怪物が空から急降下して襲いかかってきたのだ。咄嗟に銃を構え、照準を合わせる暇もなく、撃ちまくろうとしたが、コウモリの怪物は空の銃を爪で弾き飛ばし、そのまま空の体に噛みつこうとしてきた。空はすぐに回避行動を取りながら攻撃をかわそうとしたが、その怪物は翼を広げて飛び回り、空の死角から攻撃を仕掛けてきたのだ。まず空中戦は苦手で、銃で偏差を当てるには慣れと技術が必要だ。それにこの高さじゃあ真上から撃っても、回避できるスピードで羽根が動くため当たらないだろう。空はすぐに銃を構えて攻撃しようとした瞬間だった。戦闘中、無線から誰かが連絡してきたのだ。最初はレナかと、勘違いしていたのだが、声を聴いてみると違う人物だった。元気ない苛ついた女声のトーンは、『作戦長』の声だったのだ。「はい、こちら緊急員の神薙です」
それを聞いただけで、苛つきが増してきた。しかし、こんな状況でもめげずに空は答え続けたのであった。「こんな虫に殺されるような状況に要件は何ですか?」「一時撤退して陸底駐屯地に来てくれ」「了解」空は即答してすぐに無線を切った。そして、そのまま地面に向かって落下していき、地面に着地したと同時に走り出した。
しかしその時だった。突然空の目の前に巨大な蜘蛛の怪物が現れ、空に糸を吐きつけて拘束してきたのだ。空は必死に抵抗したが、糸が強力すぎて身動きが取れず、そのまま地面に倒れ込んでしまった。ナイフで糸を切ろうとしたその時、蜘蛛の怪物は空に向かって鋭い爪を振り下ろしてきたのだ。空はすぐに回避行動を取りながら攻撃をかわそうとしたが、その怪物は巨大な体を利用して空に覆いかぶさってきたのだ。「話せ!くそ!」空は必死に抵抗したが、怪物の体重が重すぎて身動きが取れず、そのまま地面に押し潰されてしまったのだ。食われる。そう思った瞬間だった。突然、空の目の前にヘリが止まり、一斉にガトリングが唸るように薬莢を吐き捨てると巨大な怪物を真っ二つに裂いてしまったのだ。木々を折ったり、硝子を粉々にしたりと非常な暴れ具合な殺戮兵器みたいだった。その代わり、大量に襲ってきた怪物を
一掃できたのであった。その間に高度を低くすると隊員の一人がロープを下ろしてくれたので、空はそれを掴んでヘリに乗り移った。そしてそのまま陸底駐屯地に飛んでいったのだった。




