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闇に飲み込まれた謎のメトロノーム  作者: 八戸三春
第一章
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66話 営業妨害客

――東京都大和市耕平2丁目のショッピングモール。ショッピングモールすぐ隣にはバスターミナルや海流線を繋ぐ駅が立つ。駅の上にはショッピングモールの看板が立ち、その裏には駐車場がある。今日は火曜日の現在時刻午後15時だが、買い物客は一人か二人ぐらいだ。ほとんどが年配や30代の女性を見かけ、唯一男性を見たのはは40代の筋肉のハリが凄いガタイのいい男性数名だけ。


耕平の商店街内は一部シャッターが閉まり、人通りもほぼない。一階のフードコートはかつての賑やかさは嘘のように閑散としていた。建物の壁や柱には罅や凹みがあり、床のタイルも剥がれ落ちていた。そして天井の一部からは今にも落石が落ちてきそうな天井だ。この状態だと電気は使えそうにない。隣の食料品店では照明は消えてるが、商品を照らす灯りと冷蔵の冷気が感じられた。だが商品は殆ど残っておらず、肉と弁当コーナーの棚も空だ。モンスターに荒らされた形跡はないが、15年も経つと流石に食品の痛みや腐敗は避けられない。店内を徘徊している四足歩行の野良犬が全部で4体ぐらい、それと遠吠えが聞こえた。近くにモンスターの気配は無いが、ここだといつ襲われるか分からない。


空はアリスにM1911を渡しながら、二階のコーナーに向かおうと提案しようとする。だが先にアリスは咄嗟に二階へ駆け上る。空は少し驚いたが、すぐにアリスの後を追いかける。


二階のフロアはゲームセンターや本屋、CDショップなどの娯楽品があるエリアだ。そのエリアだけモンスターの荒らされた形跡が殆どなく、ゲームセンターのガラスは割れているが、中のゲーム機やコインゲームは荒らされた形跡はない。経年劣化による破損だろうと考えられた。本屋も本が散乱しているだけで、特に荒らされた形跡はない。CDショップも同様だ。あくまで調査のためだ、一階はやらずすぐに二階へ上がって辺りを見渡す。すると近くからガシャンとガラスが割れた音と同時に下の階から男女の悲鳴が聞こえた。すぐにモール入り口に向かって走る。階段とは逆の方向から現れた若い男性3人、20代半ばの男性、30代男性。そのうちのリーダー格であろう20代男性の罵声が聞こえる。空はイヤホンに耳を当てながら無線で、「緊急を要する」と本部に連絡し、1階にいる若い男3人と合流を果たせた。下では既に【お客様】が暴れ回っている。両手に金棒、バットを持ち、その巨体から血の道着を着た筋骨隆々の大男だ。おそらく鬼神の類か?顔半分くらい巨大な黒い目や口を持った真っ白のマスクを着用し、多量の血を流したデニムを纏い、背中には刺々しい虎柄模様にかなりの血を浴びた白いTシャツを着ていた。30代男性は同じ服装で金属製の包丁も所持している。空とアリスが速攻で事態の重大性に気づくとすぐに交戦を開始。3人の元へ向かう。ここで見逃したら確実に大変な事になるので、最悪の排除を第三希望する。


数名の民間人が血を流し止血してたが、命に別状はない様子なので3人の逮捕を最優先する。


空はアサルトライフルを両手に持ちながら、男性に向かって歩きながら威嚇射撃。だが奴は怯えるどころか不気味な笑いを浮かべたまま突進してくる。いやむしろ怒らせてしまったようだ。吼え声を上げながら金棒を振り上げて振り払ってくる、身長180超える巨体に似合わない凄まじい威力と豪速の攻撃だが、空はその動きを瞬時に見てバックステップで回避する。地面に激突した金棒はそのまま数センチまでめり込み、床が割れた。異常だ、薬をやってるようにしか思えないが。もしや空手か何かの心得があるタイプかもしれない。だがその隙を逃さない、奴の懐に潜り込み腹部に銃尾を入れると、奴は足が崩れた。更に膝蹴りを奴の腹に食い込むと5メートル程飛ばして、ガラス窓に激突した。モンスターで培った身体能力舐めんなよと言いたいところ。即座に3人を押さえつけ、手錠を掛ける。駆けつけた数人の警察官に後のことは任せて、今はアリスとの調査継続が先だ。救急車の音がモール中からするし、他に救急を要する者達がいるかもしれないからまだ気を休めることはできない。にしても奴が威嚇射撃でも抵抗する素振りを全く見せなかったのが気がかりだ。


アリスと2人でモール内を捜索し、1階、2階のエリアは荒らされた様子はなく、他の場所も特に変わった様子はなかったのでフードコートの椅子に腰掛けて作戦会議を始める。


「さっきの3人、人間じゃないよね?」


「そうだな、装備からして麻薬組織などの物でもなさそうだしな。ただのチンピラか薬をキメた奴かといったところかな」最も当たりたくなかったが、可能性が非常に高い。アリスが何度も首を動かして納得した表情だった。


「つまり、荒くれ者ってことだね」


空は少し考えて答える。それは職を失った以上、現実でもそうなるってことは空は理解してる。元々2028年の総理大臣が決めた金のバラマキが原因だが、それをやっていた奴らは未だに余生を過ごしていると聞くが、他人の税金使って何年も生活してるんだぞと。僅かで数年寿命を伸ばしたところで国が持つはずがないので今のうちに早めに解散した方が良いと思える程だな。4年間でGDPを下げるような損失なんてとんでもない。何かの冗談かと思った。国の為に働いてる公務員たちの士気を下げるような真似をする政治家共を少々不平不満を零した。他の奴等も同じで、事実辛酸を舐めた人間は多く存在するし。国のせいにするのは個人的にはお門違い、政治家は全て無策という現実が悪いと思う。故に何のための税金かとは思うが、年頃の子供がそれと比較対照にして国から搾取してる事自体まともじゃないだろと思う。世界の為だと思って子供の為に批判を制止する連中も同罪だと思わないのかと思う。とにかく10年前に起きたことで2035年の現在はその蜂起を阻止するべく自衛隊が警察組織化して入国者のチェックをしたりして負担軽減のためを一層考えている。正直言って今ほどの安全の保証がある国なんて現代の世界には存在しないと空は断言する。本当の自由は誰にも縛られないし、自ら選んだことだけ。



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