40話 ロリコンと勘違い
夜が明けると空は朝日に照らされ、寝室の扉を開けようとするとレオナがユキに抱きつきながら寝ている光景が広がった。
「おはよう、空さん。ユキさんと一緒に寝るのって気持ちいいですよね」
レオナは笑顔で言いながら、空の心を状況と疑念で満たしていく。
「ほ、ほう、そういう関係になっていたのか?」と驚きを隠せない空に対し、レオナは狡猾な笑みを浮かべながら、「ユキさんは安心して寝てくれたみたい。あなたの優しさに感謝してるわ」と言った。
「な、なるほどぉ。深い関係が築かれていたのか…」と空は戸惑いながらも、レオナの言葉に何となく納得しようとする。
すると急にレオナが空に抱きつき、「空さん、私もあなたに心を許せるようになりました。ユキさんの傍らで、あなたにも癒されています。」と言いながら、レオナは空の胸に手を滑らせていく。
空は戸惑いと疑念に包まれつつも、その言葉に一瞬心が揺れる。
ドアの方から入るよーっとレナの声が聞こえ、側から離れるがレオナの力が強すぎてユキがレオナから解放されず、空は状況に戸惑りつつも、レオナの言葉に惑わされていた。
ドアが開き、レナが元気な声で、「おはよう神薙くん!って何してるの?」と入ってきた瞬間、空はユキの助けを求める視線を感じた。
「こんにちは、レナさん。空さんとの関係が進展していたみたいで、朝からびっくりですね」
「勝手に話を進めるな!?」
レオナは依然として笑顔で言いながら、空を引き離し、レオナから離れるように促した。
レナは引き摺った表情をしながら空を見つめる。
「違う! 俺はそんな関係じゃない!てかそんな目で見るな!?」と、空は一瞬の間を置いて否定した。
レナは真剣な表情で、「レオナさん、何かあるなら教えてくれないかな。私たちはあなたたちの安全を守るためにここにいるんだから」
「イェッサー!分かりました!」レオナが敬礼しながら明るく答えた。
「いや!何で俺が悪者扱いされてんだ!?」
空が慌てて訴えた。レナは考え深い表情で、「でも、何かがおかしいのは分かるでしょう?この空気感、ユキちゃんの表情…」と続けた。
ユキはただレオナのしつこさに引いてるだけ。レオナは冷静な態度で、「子供と貴方の年齢の差は無視できないわよね」と言った。
空は混乱し、レナの言葉に戸惑いを隠せなかった。
「いやいや被害者! 勝手に抱き着かれて困っているんだ!」と空は慌てて弁明する。
レナは真剣な表情で、「冷静に話そう。もし本当にレオナちゃんが困っているのなら、私たちは助けるつもりだよ。でも、君とレオナちゃんの安全が最優先だ」と語りかけた。
レオナは微笑みながら、「もちろんです。私たちは仲良く楽しい時間を過ごしているだけですもの」と強調する。
一方で、空はまだ状況を理解しきれていないようだ。
「レナ、何か言いたいことがあるのならはっきり言ってくれ。このままでは誤解が解けない」と空が静かな声で言いながら、なんとか事態を収拾しようとする。
このままでは自分がロリハーレム扱いされてしまうからだ。
レオナはそんな空の反応に微笑みを返す。そして空の元に歩み寄り、耳元で仲良くっと囁いた。
空の背筋に冷たい汗が流れる。もはや一刻の猶予もなかった。このままでは本当にまずいことになるかもしれないのだ。
レナが空に歩み寄るが、腰に手を当てながら鋭い眼光で睨んでいる。しかし、何としてもここで答えを見つけないといけない。そうしないと今後の活動に支障をきたすからだ。何か良い考えがあるはずだ。空は必死に考えた。考えれば考えるほど事態は悪化した。
ユキがまた手を挙げた。
「今ロリコンって思いましたよね?」
レナと空は驚いた表情でユキを見つめた。
レナはユキの質問に笑いながら空の前で指の関節を鳴らそうて威嚇する。空はすかさず慌てて弁解した。
「違う!? 違う!? 思い込みだろ!? 俺はロリコンじゃないぞ!? 信じてくれ!?」
「ロリコンかー、これって拳出しても正当防衛成立するよね?」
レナはそう言うと、拳を空の顔目掛けて突き出した。空は慌てて躱すが、その勢いで壁に叩きつけられてしまう。大きな音を立てて壁が凹んだ。
レオナはおーっと感心そうにうなずいた。
「流石レナちゃん!格好いい!」
レナは微笑んだ。ユキは口を開けながら全身ガクガク震えた。
ちなみに、空はレナに殴られた後でも無傷だった。
身体強化と無属性魔法であるからすぐに立ち上がったが、レナの殺気を感じた。
何かやばいと悟った瞬間、レナはすでに攻撃態勢に入っていた。
「チェストぉ!!」
後頭部に踵落としを食らってしまった。
あまりの衝撃で俺は床に倒れた。レオナは心配そうな眼差しで見つめてきた。
俺はゆっくりと起き上がった。レナが手を差し出しながら心配してきた。
「大丈夫!? クリーンヒットだったけど!? やりすぎちゃった!?」
一体誰のせいでクリーンヒットされたと思ってんだ。
まぁいい。切り替えていこう。すると、今度はいきなりユキが手を挙げた。
「私も特訓したいです師匠!」
どうやらユキはレナの師匠扱いらしい。レナはユキの頭を撫でながら微笑んだ。
「オッケー!じゃあユキも特訓しよう!」ユキは嬉しそうに飛び跳ねた。
「おいなんか俺をサンドバッグと間違えてないか!?」俺はキレ気味に言うが、ユキとレナは無視して俺を置いてきぼりにしてどんどん話を進めていった。
これから地獄の日々が始まろうとしていた……。




