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闇に飲み込まれた謎のメトロノーム  作者: 八戸三春
第一章
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26話 紳士の殺し屋暗殺計画

ノヴァシティの南に位置する活気溢れる歓楽街、その一角に、その店はあった。

「いらっしゃい。今日はどのようなご用件で?」

店内に入ると、ボーイが元気よく挨拶をしてきた。

「あぁ、いや、この店の店長に会いたいんだが」と彼女が言うと、「あぁ、クレーム受け付けか……」と呟き、ボーイは鍵を開けてもらうとレオナは作業員部屋に行く。

――狭い壁に階段を地下へと降りると扉を開けた。

そこは広大なカジノだった。様々なテーブルゲームが用意されているようだ。

――薄暗い店内に煌々とライトアップされた店の奥に見慣れた顔を見つけると、彼女はゆっくりと歩を進めた。

「おぉ! 誰かと思ったらレオナじゃねぇか! 久しぶりだな!」

そう言って、Tシャツを来た一人の男が彼女に話しかける。その男は、身長2メートルぐらいであろう巨体であり、腕や顔にはタトゥーが入っていた。彼はこの店のオーナー、ケビンだった。

「お久しぶりです」と彼女は会釈をする。

そして、そのまま本題を切り出した。

「今日は、ちょっと言いたいことがあって来ました」と言うと、彼女は一枚の写真を取り出した。

「なんだ? 普通に幸せそうな写真じゃねぇか」とケビンが言う。

「エリザベス・シルフィー。ご存知ですよね?」

「ん? あぁ、名前だけなら聞いたことはあるぜ」

と彼は答える。


「アビリティーインデックス1位。銃の使い手、紳士の殺し屋などの異名を持つ有名な悪魔の組織ですね」と、彼女は答える。

「あぁ、そんな名前だったかもな。でも、そいつがどうかしたのか?」

彼は首をかしげる。

「実は、写真の女を始末してほしいんです」と、彼女は言う。

「始末って、殺しってことか? 何でまたそんなことを?」

彼はさらに首をかしげる。

「その女が、私たちにとって非常に危険な存在だからです。危険度のうち、調べたら最も高いアウレリアが表示されました」

彼女は答える。

「なるほど、つまり、俺たちの組織を危険に晒す存在ってことか?」

彼は言うと、「そういうことです」と彼女は頷いた。

「といっても俺はアビリティーインデックス53万位だし、組織の中では弱いほうだぞ?」と、彼は笑いながら言う。


「ハイリスクハイリターン、というやつですよ。危険だからこそ報酬も大きいんです」と、彼女は言う。

「まぁ、確かにそうかもな」

彼は納得したようだ。

そんな彼女の言葉に対し、ケビンは、「わかった。引き受けよう」と合意の返事をする。

「ありがとうございます」と、彼女は頭を下げた。

その間、二人は席で作戦を練る。

「さて、どうやって始末するかだが、何か案はあるか?」とケビンが尋ねる。

「そうですね、まずはエリザベスの全ての情報が必要です。そのために、彼女の過去や経歴、人間関係などを調べましょう」と、彼女は答える。

「あぁ、そうだな」と、彼は頷く。

「では、早速調べてみましょうか」

リュックサックから5枚の封筒の資料を取り出し、その中身をケビンに見せる。

そこには、エリザベスの個人情報がびっしりと書かれていた。

彼女の生年月日、出身地、家族構成などはもちろんのこと、仕事内容や過去の経歴なども細かく書かれている。また、彼女たちエトランゼに関する詳細なレポートも添付されていた。


「さすがだな」と感嘆の声を漏らす彼に対し彼女は、「お褒めにあずかり光栄です」と答える。

「凄いな。これレオナ一人だけで作ったのか?」と、彼は尋ねる。

「はい、2日も掛けてエリザベス・シルフィーの個人データと過去の出来事を洗いざらい調べ尽くしました」

彼女は、胸を張って答える。

「なるほど、それなら間違いないな」と、ケビンは納得したように頷いた。

「まずは武器ですけど、これはS&W M500リボルバーに剣を取り付けたものです。これは、接近戦での戦闘に向いていて、狙いも定めやすいのが特徴です」と、彼女は説明する。

「なるほど、それで性能はどのくらいなんだ?」と、彼は尋ねる。

「そうですね、最大装填弾数は5発ですが、最速なら3秒で再装填できます。また遠距離でも戦えるように50口径マグナム弾を使用しています」と答える彼女に、ケビンは思わず苦笑する。

「いくらなんでもやりすぎじゃないか?」と、彼は言う。

「いえ、これくらい必要です。なにせエリザベスは状況を対処する強敵ですから」と、彼女は首を横に振る。「まあ、確かにそうだな。お洒落な格好をして動きも紳士的なクレイジーお嬢様だな」と、ケビンは呆れたように呟く。

「はい、それも不気味ですよね。あのリボルバーは、重量と反動があるのにそれさえも感じさせません。それにあのエイムスピードで、しかも戦闘をも上手く使いこなす」と、彼女は解説する。

「もう化け物だな。こんな完璧な少女見たことねえよ」と、ケビンは頭を振る。

「えぇ、本当にその通りです。それに、彼女の剣術もかなりのものです。速さでは誰にも負けないでしょう」と、彼女は言う。


「お前の早撃ち技術でもか?」と、ケビンが尋ねると、彼女は静かに頷く。

「はい、私よりも速いかもしれません」と、彼女は確信を持って答える。

「おいおい、マジかよ」と、ケビンは驚愕した表情を見せる。

「正直、かなり厳しい戦いになるでしょう。ていうことで私からの意見なのですが、エリザベスを関与してる組織は、かなりの能力者がいます。

彼女の強さは、その中でもずば抜けてます」と、彼女は語る。

「なるほどね、確かに厄介だな。よし、それで作戦はどうするんだ?」とケビンが尋ねると、「関与してる組織を片っ端から潰していきます」と、彼女は答える。

「おいおい、頼むから俺の命のことも考えてくれよな」と、ケビンが言うと、彼女はニヤリと微笑む。

「大丈夫です、私が守って見せますから」と、自信満々に言うと横に置いてある長細いポーチから、彼女の身長よりも遥かに巨大な対物ライフルを取り出して机にドンッと鉄の塊を置く。

そのライフルは、明らかに普通の代物ではなく、彼女が持つにはかなり重量がありそうな代物だった。

「お前、まさかこれを使うのか?」と、ケビンが尋ねると彼女は頷く。

「はい、名前はダネルNTM-20。最大射程距離2600m、重量は25kgあります。もちろん、暗視スコープと装飾付きです」と、彼女は説明する。


「おいおい、いくら何でもやり過ぎじゃねえか?」と、ケビンが言うと、彼女は首を横に振る。

「いえ、これくらい必要です。このアンチマテリアルライフルを2000m先で狙撃をしたことがあるのですが、人は吹っ飛びました」と、彼女は苦笑いしながら答える。

「マジかよ、スゲェな。でもよ、これはどこで手に入れたんだ?」と、ケビンが尋ねる。

「父から貰ったものです。ちなみに父は元アメリカ海兵隊のスナイパーでした。もちろん、このダネルNTM-20も持ってました」と、答える。

「おいおい、マジかよ! 親父さん凄えな」と、ケビンが驚くと、彼女は照れくさそうに微笑む。

「えぇ、自慢の父です。さて、そろそろ時間ですし行きましょうか」と、彼女は言うと立ち上がる。

「おうよ! ワクワクするぜ!」と、ケビンも立ち上がり、店を後にした。

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