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プロローグ
スマホが嫌いである。
なぜスマホというのは、どれもこれものっぺりした板状のデザインなのか。
色々理由はあるだろう。
スマホの生みの親は「大衆は実際にモノにして見せられるまで、本当に欲しいものは分からない」
という名台詞で知られている。
しかしその実、自分の子供には滅多にスマホを触らせない、
という事実はあまり知られていない。
ちなみに理由は「有害だから」だそうである。
極端な例を挙げたが、これだけ飽きるほど皆がスマホに囲まれていると
「本当に欲しいスマホではない何か」をモノにして見せてほしい、
という需要は、潜在的にはとても大きいのではないか？？
話が大分それた。主人公を紹介しよう。
ここにスマホののっぺりデザインへのアンチテーゼとして、
背中に十字キーがついたガジェットの開発に挑む一人の男がいる。
人呼んで「エクス」である。
