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第44話 シアと一日のはじまり

 



 シアside




 ——ピピピッ、ピピピッ、ピピピッ。


「う、う~ん‥‥‥」


 おはようございます! 私の名前はアレクシア=シュトラーセ。由緒正しき名門吸血鬼貴族の次女であり、今は地球で一人の殿方に恋をする乙女です!


 今日はそんな私の一日の生活を見ていきましょう!


 朝六時、私はいつも目覚ましのアラームで目を覚まします。


 え? 吸血鬼なのに早起きをするのかって?


 もちろんです! 私くらいに完璧な吸血鬼美少女になれば早起きも、日中に活動することも何の苦でもありません!


 それに、天斗と一緒にいるためには昼夜逆転した生活なんておくっていられませんよ! 朝に天斗を起こすのは私の役目ですから!


 さて、こうしてさっぱりと目を覚ました私は、まず‥‥‥。


「んにゃ‥‥‥あまとぉ‥‥‥」


 あ、あれ‥‥‥? おかしいですね‥‥‥。いつもはもっとシャキッとしているのですが、今日の私はのっそりと起き上がってまだ目を開けてません。


 こら! 起きてください! 私!


「う、ん~‥‥‥あれ、朝‥‥‥」


 重い瞼をうっすらと空けた私は、寝ぼけ眼をこすりながら未だなり続けるアラームを止める。


 そのまま数秒、目を瞑ってまたぼーっとし始めたと思ったら。


「んっ、ん~~~~~っ! ——よしっ!」


 ぐぬ~っと伸びをして、パシリと自分の頬を叩く。


 次に目を開けた時には、しっかりと瞳の焦点が合って、紅い瞳に活力が宿っていた。


 よ、よかったです‥‥‥よもや寝坊するのかと。


 目を覚ました私は、まずは着替えを済ませます。


 一応、天斗にパジャマを買ってもらったので、いつも寝るときは着てるのですが、元の世界では裸で寝ていたからか起きるといつも全裸なんですよね‥‥‥不思議です。


 服を適当に見繕って、下着は‥‥‥パンツだけでいいですね。


 着替え終えた私は、まずは朝の支度をするために洗面所に行‥‥‥くまえに、天斗の部屋を覗きましょう!


 私の向かいの部屋に抜き足差し足で忍びます。そのままベッドの傍まで向かうと、天斗が静かな寝息を立てながらぐっすりと寝ています。


「ふふっ‥‥‥おはようございます、天斗」


 まだ寝かせていてあげたいので起こさないようにそう囁いて、私は今度こそ洗面所に向かいます。


 水で顔を洗って、歯磨きをします。最後にサッと寝癖を直せば、朝の支度は完了です!


「さて、今日は燃えるゴミの日でしたね」


 次に私がすることは、朝のゴミ出しです。


 家の中にあるごみ箱の中身をいくつかの袋にまとめて、外のゴミ置き場に持っていきます。


 私の世界ではゴミはそこら辺に捨てたり、埋めたりしていたので最初はどうしてこんなことをしているのかわかりませんでしたが、こうして決められた日に決められたゴミの種類を一つの場所にまとめておくと、回収してくれるのです。そうすることで、町が綺麗に保たれて、匂いなども全くしなくなります。


 これを天斗に教えられた時は凄く感心しました! ぜひに、我がシュトラーセ家が収める領地にも実施したい政策の一つです。


 まぁ、それはまたいつか、お姉様かお父様にお伝えしましょう。


 そんなことを考えながらゴミ捨て場に行くと、先客の姿が見えました。


 私が来たことに気が付いてこちらに振り向くと、朝なのに元気よく手を振ってきます。


「お~い! シアっち~!」


「亜美っち、おはようございます」


「おはようっす!」


 この人は私と天斗のお隣に住む、亜美っちこと亜美さんです。


 最近、たまたまスーパーという縁で繋がって、それ以来こうして顔を合わせれば話し合うくらいの仲になりました。


 基本的に天斗と千結以外の人間はどうでもいいと思っていましたが、亜美っちとはもう少し仲良くなってもいいと思ってます。接しやすくて良い人ですし、すごい根性を持っていますから。


「それじゃあ、これで失礼するっす」


 世間話をしながらお互いの家の前まで戻って来た私たちは、とくにおしゃべりを続けたりせずに、そのまま家に入ります。


 朝はなにかと忙しいですから、ゆっくりする時間なんて無いんですよ。


 ゴミ出しを終えた私は、手を洗った後に今度はキッチンに立ちます。


 天斗は割とガッツリ朝ごはんを食べるので、ちゃんと仕込みをして美味しい朝ごはんを食べてもらいたいです!


 冷蔵庫を開けて、何の食料があるか確認です。残り物でもいいですが‥‥‥。


「う~む‥‥‥やっぱり、作り立てのものを食べて欲しいですし‥‥‥。よしっ、オムライスグラタンにしましょう!」


 そうと決まればさっそく準備です!


 まずは玉ねぎ、にんじん、ピーマンの下処理をしてみじん切りですね。


 皮をむいて包丁を一閃すればあっという間に完了です。


 私は魔法主体で戦いますが、元々は剣士でもあったので刃物の扱いはお手の物なんですよ? 天斗はなぜか「負けた‥‥‥」って言ってましたが。


 その後は鶏肉も切って、それらをフライパンで炒めながら事前に解凍しておいたごはんとケチャップ中濃ソースをそこに投入、チキンライスを作っていきます。


「バターが良い香りですね!」


 しっかりと混ぜ合って、しっかりと味がなじんだら火からおろします。


 次はボウルに卵とマヨネーズを入れて、バターを溶かしたフライパンに流し入れます。


 半熟状態になったら、さっき作ったチキンライスを入れて包み、オムライスの完成です!


「ふっふっふ、しかし今日はただのオムライスではなく、グラタンオムライス。これだけじゃ終わりませんよ」


 出来上がったオムライスを耐熱皿に乗せて、そこにホワイトソースとピザ用チーズかけてオーブンで十分ほど焼きます。


 ちょうど天斗が起き上がるころに、ぴったりと焼きあがるはずです!


「よし、それじゃあ朝のお楽しみタイムですね!」


 七時になる少し前、私は再び天斗の部屋へ向かいます。



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