ダメ絶対(6)
たくまくんと先生たちで解決策を決めている
先生から提案されたのは、ちょっと早めの同窓会と言ってみんなに集まってもらいそこにきたいじめっこの口から自白させるという計画だ。
「そんなのうまくいきますか?まず来ますか?」
「多分くるよ。あの子たちにとっては楽しめる一つの場所だもん」
「うまくいけたら完璧だと思うんだよなぁ」
「たくまくんも行く?」
「いえ、何されるかわからないんで行かないです」
「そうだよね。わかった。先生が責任とってうまく聞き出してくるよ」
「お願いします」
そうしてこの計画は実行されることになった。
「あっ、けど渡辺くんに関しては多分来週の月曜あたりに会いにきそうな気がするんですが」
「えっ、なんで?」
「彼の学校創立記念日なんです。しかもぼくが頼ってた司書さんの息子なんです、彼」
「なるほど。それなら月曜もここにきたらいいよ。対応はしてあげるわ」
「ありがたいです」
「それぐらいはするわよ。こっちにも責任はあるんだし。」
「お願いします」
そうして月曜の退避場所も確保したのでぼくは家に帰ることにした。
帰り道田口さんに送ってもらっていた。
「こんなに親身に対応してくれるなら前々からしてくれたらよかったのに。」
「学校も責任を感じてるんだよ。まぁぼくもだけどね。」
「あーそういうことかぁ。
そういえばさきさん元気ですか?」
「うん、元気だよ。なんなら、たくまくんの復帰を一番楽しみにしてるよ。」
「そうですか。そりゃよかった。高校ってどう思ってるんでしょうかね。このこと。」
「なんで起こったかわからず混乱してるよ。経緯がまだちゃんとわかってないから。」
「そういや、谷崎先生にも言ってないや。なんでこうなったのかを。」
「無理に言うことはないよ。あと、たくまくんには黙っていたんだけど、さきこから先生とかには話ししてあるんだ。」
「あっ、そうなんだ。そう言うわけで急におれのところに電話がかかってきたのか。」
そう言う会話をしているうちに家の近くまで来た。
「あっ、ここで大丈夫です。ありがとうございます」
「明日も図書館に行くのかな?」
「何もなければ…なんで?」
「いや、真実知ってからも行くのかな?と思った。あと何かあれば電話してくるといいよ」
「なるほど。図書館では今日のこと知らないふりして行きます。わかりました。ありがとうございます。」
そうして田口さんとわかれた。でも何も知らないフリして過ごすことなど出来ないと思ったので明日は、家にこもろうと思った。
そう思っていた矢先事態は急変した。私は田口さんから連絡を受けた。
「たくまくん。図書館にはもう行けないよ。」
「えっ、なんでですか?」
「渡辺さんが倒れはった。持病があったらしい。だから、図書館は閉館。あと、渡辺くんは教育委員会の調査が入ったらしい。」
「向こうの高校でも似たようなことをして訴えられたらしい。私のところにも調査が来たよ。だから、伝えといた。」
「ありがとうございます。で、どうなるんですか?」
「高校にも連絡したよ。そしてたくまくんがこの前あげてくれた子にも調査が入るらしい」
「本当ですか?ありがとうございます。」
「あとちょっとだ。ここまで長かったけどもう少しの辛抱だ。」
「はい。分かりました」
そうして話は進んでいった。
その後、僕に悪い所がないことが証明され、再び学校に行けるようになった。高校のいじめっ子はそのひどさにより退学。渡辺さんは何とか回復したが息子渡辺くんも退学となった。たくまくんは教育委員会から訴訟も提案されたがそれは行わなかった。
いじめは決してあってはならないものだ。決して悪ノリでもしてはいけない。その区別をつける人になって欲しい。そうすればいじめは必然的に減るだろう。
読んで頂きありがとうございました。