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妹と過ごした一夜(奈々)

作者: 狼花

 「さて、そろそろ寝ますかね」

ノートを閉じて電気を消してベッドに入ります。

・・・今日も充実した1日でした・・・

うとうと、と眠りにつこうとした時でした。

「奈々、今いい?」

私の部屋に薄めの毛布をかぶった桃花がやってきました。

・・・びっくりした毛布が襲ってきたかと思った・・・

どうしたんでしょうか、こんな時間にいつもならまだ起きてるのに。

なんか、雰囲気が悲しそうです。

・・・まさか、何か困ったことがあって相談しにきたのかな・・・

わかりました桃花。お姉ちゃんになんでも相談してください。

私の好感度を上げるチャンスです。

でも、私に解決できる悩みでしょうか

期待と不安が入り混じった感情ですね


 桃花が何か言って来るのを大人しく待ちます。

「今日、一緒に・・・」

「え、なんですか?」

少し声が聞き取りにくいです……

「だから、今日」

「今日?」

「一緒に、寝てもいい?」

可愛く、恥ずかしそうにおねだりされました。

「いいですよ、どうぞ」

私は自分のベッドに桃花を案内します。

胸はもうバクバクしています。まだ顔には出てないみたいです。

「いったい何があったんですか?」

「今日の金曜ロードショー」

桃花はそれだけ言うといつものように自分の毛布を

被って丸くなってしまいました。


 そういえば今日はホラーものでしたね。

それで怖くなったんですね。

何はともあれ桃花と寝れるのはいいですね

しばらくすると

「はっ!!これじゃ奈々を守れない!!」

・・・どうしたんですか、急に・・・・

桃花はそう言うと今度は私の両脇に足をおき馬乗りになりそのまま

私を巻き込む形で丸くなりました。

私の顔もすっぽり桃花の毛布に埋もれます。

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

もう、平常心を保つので私は精一杯でした。

皆さんも子供や孫、愛してる人から

こんな行為をされたら心が満たされる以上の幸せでしょう。

・・・・桃花が近い・・・・

髪からシャンプーの香りが伝わります。


 でも先ほどおかしなことを言ってましたね

私を守るってどう言うことでしょう?

「桃花。私を守るってさっき言ってたけど」

「夜はゾンビが蘇るから」

「あの、映画は作り物ですよ。ゾンビも」

「知ってる。でもあの映画は本物かも」

うまくできた映画だったんですね

今の状況もそのホラー映画の影響なので

映画を作った全ての製作陣の方に感謝したいです。

ありがとうございます。

「あっ、お母さんも守らないと、奈々お母さんの部屋いこ」

・・・桃花は危険があったらまず私たちを心配してくれるんですね・・・

「大丈夫ですよ。母さんは強いから」

「そうだけど」

「ゾンビが出ても、「邪魔な置物ね」と言って粉々にしますよ」

「ん、確かにそうだね」

あはは、と笑います

「はい、だからゆっくり眠ってください」

「うん、でも奈々は私が守るね」

・・・私、そうとう貧弱だと思われていますね・・・

妹に守られるって不甲斐ないな

ここはしっかり私が強いことをいつかアピールしなければ

でも、どうやって伝えましょうか?

これは明日の議題にしましょう。

おやすみ桃花。




・・・・・毛布の中、暑い・・・・



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