料理スキルはありませんが
暑い日が続きます。
熱中症には、みなさんくれぐれもお気をつけてください。
サリバンさんがばてていた。
そういえば、HPはサリバンさんより上だったけど…。
ほかのステータスどうなんだろう。
サリバン 37
HP380/MP25
適正 物理/火
スキル 弓 狩猟 農業 鍛冶 伐採
STR 250
DEX 110
INT 130
LUK 75
ATK 230/230
DEF 113/113
MPR 45/45
自分が、STR、DEX、INTがオール300だったから、基礎はこっちが上ってことか。
加護がなかったら貧弱だな、自分。
そういや、自分のステータスを最近見てないな。
竹中清貴/セーキ
HP180(+420)/MP15(+485)
適正 土/火
スキル 異言語理解 土の加護 鑑定(VR表示) アイテムボックス
固有スキル サターンの加護
STR 91(+209)
DEX 26(+274)
INT 121(+179)
LUK 35(+65)
ATK 22(+378)/400
DEF 23(+377)/400
MPR 18(+382)/400
お、なんか成長してる。
魔法系が伸びているのは、土の加護を使いまくってるからだな、きっと。
でも、成長しても上限値が変わらないのは…ちょっとつまらないかな。
なんとなくだけど、鍛えれば鍛えるほど伸びるシステムなのかな、上昇条件が不明だけど。
毎日狩りや山仕事とかやっているサリバンさんは、もっと数値が高くてもいいのになぁ。
『なあ、まだ先なのかい』
うなづいて肯定する。
『ずいぶん奥まで来たような気もするがな』
そうですね、あと半日くらい歩きますよ。
『こりゃ、野営の準備をしてくればよかったかな』
あ、食事のこと、忘れていた。
辺りを見渡すと、おお、食べられるのがいくつか見える。
道脇に生えている草を採集しながら前へ進む。
『お前さん、なにやってるんだ?』
採った草を口に入れて見せる。
『お、それって食えるのか』
コシ草を差し出すと、サリバンさんが口にする。
『んん?青臭いが、嫌味がないなぁ。よく知ってたなぁ。村にも生えているけど、口にしたことない』
まあ、このままでも腹の足しになると思うんですよね。
またしばらく歩くと、暗くなってきたので、野宿となった。
今日も動物らしい動物もまだ見ていないので、樹の下でもいいかなとか思っていると、サリバンさんがたき火を準備していた。
ここは郷に入っては郷に従え、だな。
ん?たき火があるということは、煮炊きできる、かな?
「土の加護、初級、土鍋。土の加護、中級、石鍋」
『な、なんだ、それはっ。おまえさん、魔法持ちだったのか!』
「魔法持ち?」
首をかしげる。
『んんっ、ああ。ええとだな、魔法を使える奴は少ないんだ。うちの村長が若いころはかろうじて素質ありと言われたが、結局簡単なものしか使えなかった』
村長の、エリンさんだったか、スキルでは魔法が使える感じではなかったな。
でも、スキルにつかなくても使える魔法ってなんだろうね。自分も使えるといいな。
『うちの村じゃ、四家で何人かいるくらいだ』
へぇ、いることはいるんだ。
『まあ、そのことでいろいろあるんだけどね』
おう、厄介ごとがあるんだ。
ああそうか、土の加護で作ったツッチーとシルバは、やっぱり魔法の産物じゃないから、魔法持ちとは思われなかったんだ。
『んん、戻ったらいっしょに村長のところに行ってもらいたいんだが』
肯定する。
というか、この状況では行くとしか言えないでしょ。
たき火の周りに土壁を丸く作り、その上に石鍋を置く。
サリバンさんが持ってきていた水筒から水を注ぎ、コシ草を入れると柔らかくなってうどんぽくなる。
『これがこんなんになるとはなぁ。いやぁいいこと教えてもらってな。これで少しは暮らしが楽になるよ』
自分も、最近わかったんですけどね。
『まあ、食った感じはちょっと味気ないけどな』
ああ、味付けね…塩味だけでいいかな?
ブリーフケースからキール草を取り出し、ちぎって入れた。
『それはわかるわ、しょっぱいのな。でも、そういう風に使うとは思わんかったよ』
味見すると、まあ食べられるな。
ほかにあった白サターク草やヨンド草などいれて、野菜煮込み風…じゃないけどね。
いやぁ、醤油がほしいね。
食事が終わると、土壁を崩しておく。
『いや、味気ない野営になると思ったけど、助かったよ』
軽くうなづいた。
『ところで、お前さん。村に帰る前に言っておきたいことがある』
え?それはやばげな話しということですね。