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とある転生者の革命戦記  作者: スピンドル
第四章 少年期 「帰還編」
42/46

第三十六話「賢者の石[前編]」

錬金術師、ルドノア・ベルドラ。

元冒険者で各地の遺跡に赴き、過去の遺産に触れる内に、いつの日からか錬金術師を目指すようになった。冒険者時代の魔術師である彼はその知識を使いながら錬金術師の資格を取得、研究者の道を歩んでいた。

彼の研究成果はゴーレム、遺跡などの門番ガーゴイルと同じ無機物に魔法陣を施すことで人の制御で動く魔物を作り上げた。その功績が認められると次々と革新的な魔術を発案していった。

そして、実績を積んでいった彼は「錬金術の禁忌」と言われた研究に着手する。

とある日のこと、その日は雲が厚く雷が鳴り響くほどの天気。

その天気の中、小高い丘にたたずむ屋敷のとある場所。

その場所は周りに硬そうな石で囲まれた大きな部屋で床に魔法陣と机には無数の書類が散乱していた。

魔法陣には書類の紙は無く、不気味な紫色に輝いている。

そして、その魔法陣の近くに人が複数人立っていた。言い争っているようだ。


「お止めください!これ以上は――――」

「なにもしない奴は黙っておけ!!」

「っ!・・・・み、ミリアリア殿もなんとか言ってください、これ以上は禁忌に触れることになります!」

「・・・・・・・・」

「ミリアリア殿?・・・・・まさか知ってて」


フード付きの白いマントを羽織った男性たちが一人の魔法陣に手をやっている男性を静止しようとしていた。

魔法陣の光がさらに明るさを増している。


「危険です!このままでは魔力が蓄えたマナを制御しきれず暴発してしまいますよ!!」

「魔力制御、限界を突破します!!」

「安心しろ、安全策を講じて」


その時、突如雲から雷が現れ、屋敷に当たる。

その時と同時に魔法陣は制御を離れ、プラズマのようなエネルギーが生み出される。まるで魔法陣が暴れているかのような光景に恐れて、「もうだめだと」一斉に逃げ出す。

しかし、その前に魔法陣から膨大な光が生み出され、大爆発を起こした。

数分後、がれきが乗ったテーブルの下から一人だけ男性が這い出る。

運良くテーブルがガードしていたおかげで助かった。

男は周りを見渡す。

周りには爆発の残り火、壁の石は何とか部屋としての形を保っているがボロボロである。家具か何かの破片が散乱していて、石の天井も崩れていた。助かった男以外の人は崩れた石の下敷きになっていた。

そして、男はこの世の終わりを目の当たりにしたような絶望しきった声を発する。


「あ、あ、あ、あ゛あ゛あ゛~~~~~!!!ああぁーーああぁぁ!」


男の目の前には女性が倒れていた。

頭から血を流し、目はつむったまま身動きひとつしなかった。

彼女を抱き抱えても少しずつ温かみが消えていった。

男の声は今も屋敷の外で鳴り響く雷の音にかき消される。


▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼


どうも、レイクードです。魔物と戦いながら、やっとこさ町に着いたところで。

なのだが・・・これは・・・・・・・・。


「・・・・・・なあ、レンヤこれどゆこと?」

「判りません。前の町では噂になるようなことはありませんでしたし・・・」

「噂とかの話で済まされないことだと思うけど・・・」


俺たち一行は休憩の為に近くの町に立ち寄ることにした。

夜の移動は人目が少ないが、魔物に出くわす確率が非常に高い。戦闘をしなかった日はないほどに。

まあ、見られたのが何も考えなしの魔物で、チクることはないし、殺しても人のためになるから良いのだが、非常に精神的に疲れる。

そこで英気を養うために安心して眠れる人里に行ってみたのだが・・・・。

なぜだろう。人がいない。


「とにかく宿を探そうか」

「はい」

「三人とも、入る前に宿の周りを警戒しておいて、フレイアは何時でも変身できるように」

「姉さん、レド様の横に」

「う、うん」


何なんだ、この町は・・・・?

嫌な雰囲気。家に人の気配はあるのに、しかもカーテンの隙間からこっちを見てる。

嫌なフラグ立ってるし、入んなきゃ良かったか?

いや、もう5日も戦いっぱなしだ。さすがに休まないとこっちの身が持たない。

寝るとき魔法陣(罠)でも張っておくか。


「・・・・・・?」

「どうした?ルナ」

「いえ・・・・・」

「?」


やめて。これ以上フラグ立てないで。とにかくさっさと休んでさっさと出るべし。

俺たちは宿屋の印であるベットの絵が書かれた店の中に入った。

ドアを押すとカランと入る事を知らせるベルが鳴る。


「いらっしゃい」


カウンター、現代のペンションみたいな受付けに中年の女性が立っていた。

女将とか言われていそうな感じ。


「宿を取りたいのですが」

「好きな部屋に泊まりな。どうせ客なんか来やしないんだから」

「どうして、誰もいないんですか?」

「居るには居るが、怖がっちまって出てこないのさ」

「何に?」

「これさ」


両手を前に出して、その五本の指を下の方に向けた仕草をとった。

・・・・・幽霊ゴーストぉ?


「・・・・・今昼間なのに?まあ、信じる信じないは放っとくとしても、人型の白い物を見たとか?」

「それならいいんだけどねぇー・・・」

「とゆうと?」

「住人の何人かが行方不明になっているのさ。あの屋敷見えるだろ?」

「?・・・・ええ」


宿の窓からでも見える小高い丘の上の屋敷。

町に入った時にもチラっと見えたがそれなりに大きい中世風。造りとしてはアニメとかのイメージが強い、中央が突出してベランダになっている凸型の洋館。

遠くなので見えるところまでしか知らないけど、町から外れた小高い丘に建っているので相当な人嫌いの奴か、町がよく見渡せて優越感を持ちたい奴あたりってところか、と思た。


「この町はねぇ、有名な錬金術が住んでいた町なんだよ。だけど、事故を起こしちまって、それからあまりよくない噂が流れて錬金術師の資格を剥奪されたって聞いたよ。それを恨んで出るって話だ」

「その錬金術師が犯人とかは・・・・・?」

「それはないね」

「なぜ?」

「事故が起きたのは、あたしが生まれる前の話だからさ」


それで幽霊って訳か。

その錬金術師が犯人って事じゃないか。錬金術師が何をやっていたのかによるけど、まあ、「普通」なら他の理由だろうな、興味ないけど。


「あんたら、何とかしてくれないかい?」

「ぼくたちは見ての通り、普通の旅の者です。軍に連絡して霊術師エクソシストとかの専門家に頼んだ方が良いでしょ。素人が下手にしない方がいいと思います」

「そうか、悪かったね」

「いいえ」


以外に引き際がいいな。「こんな小さな町を帝国が守っちゃくれないよ」とか言ってなびいてくるのかと思ったが。

ま、いいか。

とにかく部屋で休もう、適当に使っていいって言ってたから、全員が一部屋で寝られるところがいい。

みんなと固まれば状況がわかりやすくなる。

とゆう訳で、部屋に入った。

両側合わせた6つのベットがある大きな部屋。さすがに大部屋なのでクローゼットとかは無し、ベット以外は窓に小さなテーブルがあるだけ。

俺が部屋に入る前に、フレイアが勢いよくベットに飛び込んだ。


「はぁぁーー!やっとベットに寝られる~~。あんなグルグル巻きにされたような、ねぶくろ?だっけ?窮屈だんたのよのね~」

「あんたは何度も誰かまわず蹴り入れてくるからでしょ!」

「仕方ないじゃない、覚えてないんだもの」

「この~~!!(怒り)」

「何やる気?」


確かに寝相が悪かったな、フレイアは。

だからす巻にするか、隔離して寝かせていたんだよね。

それにしても、この二人チェーニとフレイアは犬猿の仲だと思うなぁ。

旅をはじめる以前から、ツン一択でわがままな意見で言うフレイアと、あるじに敬意を持って話せと言う堅物のチェーニとの仲が。

こんな喧嘩は日常的だから放っておいたほ方が得策。そのうちレンやが止めてくれるし。

それにたまにツンデレをからかうのも面白いけどね。

・・・・・・?

こんなうるさい中でも、ルナは窓を見る。


「ルナ?どうかした?」

「こえが聞こえました」

「噂で広まってる、幽霊の事?」

「・・・・・・・・たぶん、ちがいます」


俺が振り返ると、二人は頭を抑えながらうずくまっていた。

話をしている間に、フレイアとチェーニが一戦やらかそうとしたところでレンヤの鉄拳制裁で事を終えたようだ。

・・・・。

・・・・・・・その夜。


「ご主人様。」

「んん~~?・・・・・・どうしたの?こんな夜中に」

「申し訳ありません。姉さんの姿が見えないのです」

「なに?」


すごい寝息を立てて寝ているドラゴン娘。【音声遮断サイレント】でイビキを消して寝かせていたその隣のベットにルナが寝ていたはずだ。

だが、もけのから

一度寝た形跡はあるが中身がない。


「それと、複数の人影を捉えました。手に何やら物騒ぶっそうな道具を持っているようです」

「それより、ルナは?トイレ?」

「わかりません。私は外ばかり注意が行っていて部屋の中を怠っていました。先ほど人影を確認するときに一度離れてしまって・・・」

「その時、か」


どこに行った?

状況が状況なだけに、さらわれた可能性もある。

逃げるのが一番いい手なのだが、ルナを置いては先に進めない。

仕方ない。今は目の前の問題から一つずつ片付けるか。

接近中の連中を何とかすれば何か情報が得られるかもしれない。


「レンヤ。今は接近中の奴らを優先する。即効で、生け捕りにして事を済ませるよ。ルナをさらったかもしれないしね」

「はっ!」


・・・・。

・・・・・・・・・・・。

・・・・・・ほんとに数分、いや数秒で事終えちゃったよ。

廊下に大勢の人、これが恐らく主力で魔法陣で一瞬で昏睡状態。それ以外は外にも弓などで狙っていたんだけど、レンヤが殺さず対応した。ほぼ一人で全て制圧。伏兵すら存在しなかった。

今は昏睡状態以外の生き残ったやつから話を聞いて、今、終わったところ。

彼らは、町の住人。

盗賊の指示でこんなことをしていたらしい。

幽霊騒ぎはどうやら盗賊が原因だった。「従わないと住人をさらう」と脅して従わせ、旅人から金品とその旅人を「殺さず」屋敷の前に置いてくることを支持されたらしい。

金品なら理解できるがどうして旅人を・・・・・奴隷にでもするのか?


「しかし、どうして盗賊の言うことに従ってるんですか?町の頭数が多いのでは?」

「それは仲介役の奴が何百人の盗賊がいるって言ってたんだよ」

「ちゃんと確認したんですか?近くは森があるんだからどこかでキャンプを張っている筈。何百人なら隠せるものではないから、それで町の住人で奇襲を仕掛けるとか、他に手があったんじゃないんですか?」

「・・・・・・・・・」

「考えていなかったんですね・・・・(汗)」

「仕方ないだろ!若い男は皆、徴兵され戦いの向かない者ばかりだったんだ」

「まあ、それはどうでもいいでしょう。それより、こちらの仲間がいないんですけど、どうしました?」

「・・・?知らん」


残念ながらルナの居場所がわからなかった。

念の為にトイレに確認しに行ったけ残念なことにいなかった。

「来る途中誰にも合わなかったから知らない」と言っている。

となるとルナ自身がどっかに行ったのか?人一倍人見知りの彼女がこの町のどこに用があると?

こいつらの証言は信じようにもルナ自身がどこにもいなくては信じるしかないが、一体どこに・・・・・?


「喋らないなら命を奪ってでも聞き出す!!」


レンヤさん殺したら喋れんでしょうよ。


「し、知らない。俺たちは一度も会わなかった!」

「なら、思い出すまで痛み付けるまでのこと・・・(パキパキ)・・・」

「本当だ!!」

「そうだ、俺たちだって一度も見ていない!」


う~ん・・・・・・・このままでは平行線。

住民たちが口を割らないとこっちは先に進めないし、かと言って拷問するわけにも、本当に知らないかもしれないし。


「小さな子なら、さっき出てったよ」


?さっきの女将さん。


「馬鹿だね~。いつかはこうなると分かっていてもやっちまうんだから」

「仕方ないだろ!」

「そうだ、家族を守るにはこうするしか」

「そうして自分が死んで、残った家族はどうやって生活していくんだい。この子達はいいとしても、最悪な連中なら命がなかったんだよ」

「うっ・・・」


一番痛いところを突かれて黙りに入った。

俺は今の内にルナの動向を探ろうと女将さんに話を聞こうとした。


「そんな事どうでもいい、姉さんはどこに」

「姉さん?あの子はあんたよりずっと・・・・」

「ワケありなんです」

「夜は危ないからどこい行くのか聞いたんだけど、屋敷の方向の小高い丘を指差して行っちまったよ」


屋敷の方・・・・・小高い丘・・・・・。


「ご主人様・・・・」

「ああ、レンヤの想像通りかもね」

「やはり姉さんは、あの屋敷に。でも何故なぜ・・・・?」


・・・・・・・・いろいろ起き過ぎたな。ただ決定的にわかるのはフラグ回収地点はあの屋敷にあるってことだ。

何か起きそうな事は起きていたが、疲れていてそれどころじゃなかったからな。まさか一休みに立ち寄ったらこんな面倒に巻き込まれるとはね。

しかし、ルナが勝手に行動するとは思わなかった。

なんとしてもルナを連れ戻さなくては。

彼女は食事を担当している。

腕前はプロシェフ並で、今ある材料で献立を決め、栄養、飽きることが無いように工夫して作るなど、食に関して全て彼女に任せている。俺の世界の料理を教えてよりバリエーション豊富になった。

あの強食欲ドラゴンの我がままだってちゃんと聞き入れて献立を決めている。大変な事だ。

他のメンツではルナに比べて上手いと言えたものではなかった。

フレイアは言わずもがな、チェーニやマリーも刃物は持ったことあるけど包丁とか調理用の刃物は持ったことない。レンヤは下手とゆう訳でもないが、むしろ普通に食せる程なのだが、簡単な作りの味気ない質素なものばかり。軍用レーションみたいな感じで食っていくと飽きる。

大変だから逃げ出した?

いや、それはないな。

人間に対して怖がるほどの引っ込み思案で、自分から積極的に言う事もほとんどしなかったあのルナが、他に頼れる相手がいるわけない。

俺は無理むり強い(じ)をしたことはない。相手の意見も取り入れて決断を下している。相談してくれれば話をするのに、どうして勝手に行動したのかだ。それは本人に聞くことにしよう。

何としても食事のオアシスを取り戻さないと。


「よし、さっさと行動開始だ。ルナを取り戻しに行くよ。一モンチャクあってもグースカ寝てるドラ娘を起こしてね」

「はい」

「それと皆さんはお疲れのようなので深い眠りに付いてもらいましょう」


ちょい嫌味いやみを吐き捨てて彼らには朝まで「何が」あっても起きないように眠らせた。


                ◇


あの屋敷の持ち主は錬金術師ルドノア・ベルドラ。

彼はこの町の出身で、金属を操る術式、ゴーレムを操作する魔法陣や数々の魔術に応用できる基礎理論を確立させた偉人だ。

だが、偉人には性格がいろいろある。将軍なのに実は怖がりとか、表では普通なのにとかなんかしらのコンプレックスとかを持っている事が多い。

俺の知る限り彼の場合はタチが悪い。

危険な実験でも強行するやつで、何かと事件事故を起こしている。

一番有名な事例は実験のお披露目で衆人環視の中、危険とも言えそうな実験を部下たちの静止を無視して強行した事。

その所為で死人を出す大きな事故を起こしたことがあった。今までケガ人程度だったが、この事故が原因で人や施設に多大なる損害を出して、その責任を取らされて自分の故郷の屋敷に追いやられた。

と、女将に聞いた。

その屋敷があれだ。押し込められた錬金術師はそれから屋敷を出入りすることなく、何日、何か月、数年、数十年と時が過ぎて行き、誰も手入れをしない屋敷はボロボロの廃墟当然状態になった。

噂では、遺体もあの屋敷のどこかにほったらかしになっているとか。

それで、剥奪はくだつされたことを恨んで幽霊になって人を誘拐しているなんて噂の信ぴょう性が強まったらしい。町の子供でも有名な話とか。

――――屋敷前。


「いや~~マジこれは・・・・・」

「案外、不気味ね」

「怖い?」

「ふ、フン!だれが!」

「崩れたりしないでしょうか」

「それは幽霊が出るよりありえるかもね」

「言わないで!!」


かわいいやつ。

屋敷はだいたい外見は遠くで見た感じと同じなんだけど、夜、つか夜中だからめっちゃ雰囲気出てんじゃないの。しかも予想以上にボロい。ベランダの木の柱は腐って、ただ立ってるだけ。テラスも落ちて柱として役立っていない。つうかちょっとの揺れで壊れっぞ。

お化けより、入って崩れないかの物理的な恐怖の方が怖いわこれ。


「まさに幽霊屋敷」

「二階に上るのは危険そうですね」

「階段が残っていればね。さて、幽霊退治かどうか知らないけど、少なくとも住人たちに接触してきたのは生身の人間だ。銃の使用を許可しよう」

「かしこまりました」


マリーとチェーニが準備する。

銃はメイド服の腰辺りに付いている二つのポーチみたいなのに収納されているマジックバックに入っている。

このマジックポーチは魔石を使っているので装備入れの容量ストレージと制限されるが、量産できて魔力を使用しない便利機能。この機能は応用可能で、今まで竜の革とか羽とかの滅多に手に入らない素材を使う必要が無くなるので安く手に入れることが可能である。

アサルトライフル以外の武器も収納可能で他に非常食も入っている。弾薬は落下防止のためにスカートの上ポケットに収納されている。「ポケット弾倉」と呼んでいる。

これらの他に二人はハンドガンを隠し持っていて、緊急用にスカートの下に隠している。

容量ストレージがあってまずチェーニは。

アサルトライフル2丁、ククリ刀一本とサバイバルナイフ二本。ポケット弾倉には銃の備品アクセサリーとマガジン12箱、グレネード6つ。予備の弾薬300発。

マリーの装備の場合。

アサルトライフル1丁、バズーカ砲1つ、ポケット弾倉にはマガジン6箱、バズーカ砲の砲弾4つ、予備の弾薬100発。

ポーチは大きい装備ほど数を入れることができなくなるが、複数のポーチ同士をベルトに付けられてより多くの装備を持ち運びできる。モンスターなどを討伐した証拠、または調査などのサンプルを入れることもできる便利なもの。

二人はそのポーチからアサルトライフルを手に持って、安全装置、マガジンを装填し、チャージングハンドルを引いていつでも撃てるようにしてから屋敷に入った。

扉は朽ち果てているのでドアとんせず普通に入った。

・・・・・・・あ!


「姉さん!」

「ちょっとまって、レンヤ!」


屋敷の入口に入ってすぐの廊下にルナがこっちに背中を向けて立っている。

用心しないと。

アニメのシーンで、操られて攻撃をしてくるパターンだ。


「お待ちしていました」

「姉、さん・・・・?」


雰囲気がおかしい、やっぱ何かに操られてる?

とりあえずテンプレな質問を。


「・・・・・・あなたは誰ですか?」

「私はミリアリア。今はこの子の身体を借りて話しています。少しだけ話を聞いていただけませんか?もう、あなた達にしか頼めないのです」

「やだ」

「え・・・・・?」

「だってそうでしょう。頼めない話以前に乗り気しませんし、ルナのおフザケかもしれないからね」

「まあ、そうですね。私たちは町の人間とは無関係。関わり合うのは得策ではありませんから」


チェー二も俺の言葉をアシストする。


「レドさま、お願いします」

「姉さん!?」


あれ、雰囲気が戻った。どうなってんの?

意識はありつつ、憑依してるってこと?二重人格みたいに。

つうことはルナは承知しているってことが伺えるが。どうも信じきれないな。


「ルナ。どうゆう事か君の口から話すんだ。勝手に出て行った理由も含めて」

「は、はい、ええ、と・・・・・」

(ゴロゴロ)

「っと、その前にどっかマシな部屋でも探してそこで聞こうかね」


屋敷に来るとき星空がないので曇ってきた感じがした。雷の音が聞こえたので、せめて屋根がしっかりしてる場所に移動しよう。

宿を出るときは星空だったのに。

・・・・。

んな、訳で、一番マシな部屋を見つけて、ルナの話を聞く。

部屋はソファーみたいな椅子にテーブルと大きな暖炉がある。一般的の洋館の部屋だ。

マリーは廊下で見張り役、チェーニは窓側で外からの敵に注意しておく。


「ええ、と、わたしの中にいているのはミリアリアとゆう女性です。生前はこの町の子供たちに勉学を教えていたみたいです」  

「ふむ」

「えと、それから、ええ、と」

「もういいよ。ルナが本気だということがわかった。がんばったね」

「は、はい・・・・・・・」

「・・・・ではここから私が。初めまして、ミリアリアです。お願いを聞いていただいてありがとうございます」

「頼みを引き受けるとは言っていないけど。事情を聞くだけ聞いておきましょうか、ルナをたぶらかしてここに連れてくるように差し向けた理由を」

「はい。錬金術師ルドノア“様”の事は?」

「まあ少しは」


様?だと。


「ではそのまま話を続けます。彼の名が知れ渡る時に急遽人手ひとでが必要になりました。でも当時の町には学歴もない人達が多いので、唯一教師だった私が行くことになったんです。それからも多くの研究で成果を上げました。でも・・・」

「でも?」

「でも、助手の数が増えてきた頃に研究に目立った成果を上げられず、失敗ばかりの日々が続いたことがありました。それから彼は「錬金術の禁忌」に手を出してしまったのです」

「錬金術の、禁忌?」

「賢者の石の研究です」


な!賢者の石!?「不死の研究」と同じ研究じゃん。

大人数の大規模魔術をたった一人で行う事もでき、さらに威力も倍増できる。何もないところから食べ物をつくり出したり、魔力も回復し万病を治しそして不老不死になる事ができると言われる人魚と列ぶ、伝説級の品。

石と言われるが一部では「エリクサー」とも言われている。

確か、魔術の研究で有名な国が高額な懸賞金をかけて研究して一領土の住民たちが殺し合いをして滅んだり、国王自体が不死の身体を手に入れたと思い込んで試した時に死んだりする何かといわく付きの研究。

結局「不死の処置」を施して死ななきゃ成功ってことで、大量に人の死が関係して、禁忌の研究となっただったな。

なんでよりにもよって休憩に寄った町でそんな大それた事が起きるんだよ。


「しかしある日、その実験中に雷が落ち、魔法陣は暴走して何もかも吹き飛んでしまい、その時にわたしは死にました。そして彼は生き残り、不幸なことに実験が成功してしまったのです。しかし、ルドノア様は私を失った悲しみで、さらに罪を重ねる実験を決意してしまいました」

「・・・・」

「私を蘇らそうとしているのです」

「はあ?どうやって・・・・?まさか賢者の石であの世から引っ張り出すとか?」

「違います。わたしの肉体を修復し、新しく作った賢者の石を核に他人の生体エネルギーであるマナを注入して、蘇らせようとしているのです」


事故があったのは数十年も前の話、とても生きていられない。賢者の石の生成を成功しているのであれば、それで長らえているのか。

ただ、どうして・・・・・男と女、まさか恋愛系か?

まて、その人ゴーレムの基礎を発案したんだっけ?

確か母さんのくれた本に似たような事が少しだけ書かれているのを見たことがある。

あれは確か・・・・。


人造人間ホムンクルス・・・・」

「知っているのですか?」

「ある程度は」

人造人間ホムンクルス】―――人工的に造られた人間。兵力補充の観点から研究された技術で、ゾンビを使役し、兵器化を考えられたことがあってその過程で考えられた研究。しかし倫理だけでなく技術的にも問題が山済みだったため頓挫とんざされた。


なるほど、ゴーレムの基礎を確立させた人ならそれを使うか。

んじゃ連れて行かれた旅人は・・・・・。


「賢者の石を使って年を老いることもなく今まで生きています。そして研究は続いて今は関係ない人でも手を掛けるようになって・・・・・・今思えば天罰なのかもしれません」

「天罰ねえ・・・」

「当時は奴隷だったは言え、私は命を奪いました。何度も、何度も。止めようとさせる時はいくらでもあったのに・・・私は・・・」

「で?そのベルのドアはどこに・・・・・?」

「ベルドラ、です。あそこに暖炉が秘密の地下室の入口になっています。そこの花瓶を回せば開きます」

「ふ~ん・・・・・」


暖炉に近づき、床を確認する。

確かにホコリが不自然に積もっている。それに洋風の木製にこんな大きな石の暖炉は不釣り合いだ。暖炉の床自体にも違和感。・・・・隙間からは風が通っている。

今度は暖炉の上にある二つの置物に目をやる。

右は花瓶。左はまるいオーブのような置物。

この花瓶を回すと・・・・・・・。


ゴ、ゴ、ゴ、ゴ、

「おお」

「ご主人様。行くのですか?」

「ああ、どうもやらなきゃいけない状況になっちまったからね」


今でもルナが一芝居打ってるんじゃないかとも思ったが。彼女の性格と知らないはずの情報を持っている時点で信じないといけなくなる。


「あ、ありがとうございます」

「あなたのためでも、ましてやルナのためではありません。自分のためです」

「え?それはどうゆう・・・・?」

「少なくとも今後の世界のためとも言うべきか。さあ、それより戦闘準備だ。ライフルにライトを装着して降りるよ」

「はっ!かしこまりました」


オレもアサルトライフルを取り出す。

銃のアクセサリーにはライトがあり、それを付ければ銃を向けたまま明かりの通りに進むことができる。

ライトを照らしながら暗いらせん状の階段をゆっくり、そして、いつでも射撃できるように銃を構えて、慎重に地下室への階段を降りていく。


何とか間に合いました。

いろいろ時間が取れない時期もありますが、頑張って仕上げていきたいと思います。

次回もよろしくお願いします。

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