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とある転生者の革命戦記  作者: スピンドル
第一章 幼年期「始まり編」
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第三話「魔術と錬金術と能力」

この世界の日時は基本俺の居た世界と同じの様だ。

時計では24時間で一日。一年は365日とちょい。

年号は聖暦。

人間と魔族の戦争があって、それを境に、前が終世紀でそれ以降を聖暦と言う。前世で考えると終世紀が紀元前、聖暦が世紀といったところだ。

今は聖暦527年6月。俺2歳。

もう足腰もしっかりして、一人で立って歩けるようになった。まだ鈍い感はあるが言葉も話せる様になり、人物像に関して聞くことができた。

まず、俺。転生した名はレイクード・バルケット。

レイクードと名付けられたが、長いので略されて呼ばれる事が多い。

レイでは力強く聞こえないから、レドになった。

長い金髪の女性が母親。名はエレナ・イニス・バルケット。

やたら声のデカい長身の男は母親の父親、祖父のローガン・ギニラール・バルケット。現バルケット領の領主にして軍の将軍とゆう凄い人だった。

父親は戦争で命を落としてしまったらしい。

詳細はわからないけど、オレが生まれて街に戻る際に奇襲され亡くなったと母親から聞いた。

遺体は腕だけ・・・・。

話を変えて、世界情勢に移ろう。

この世界は世界大戦で、三つに別れて戦争している。


人間中心の国、グワンロン帝国------------複数の国家を統合し、一人の皇帝が実権を握った王政国家。大陸の大半を占め、魔術師や兵士の数も多い。「人間こそ世界に選ばれた存在である」と宣言している。

ちなみに、この世界の60%以上が人である。

獣人・亜人の国、ベースティア連合国------------多数の獣人や亜人たちと手を組んで立ち上げた国。領土、兵力とも少ないが人間に比べ身体的能力が高く、個々の戦闘力が高い。

しかしそれでも劣勢で、地形を利用した戦術を選び何年もにらみ合いの状態になっている。

最後に、オレの住んでいる国、イディアール中立国----------この国は中立を掲げている。しかし両国がこの国を取り込もうと、帝国、連合両国が圧力をかけて、戦争沙汰が絶えない。


帝国にしろ連合にしろこの国の戦力も位置も魅力的に見えるんだろうな。

この世界は大きな大陸二つで成っている。

一つは中立国、帝国があるグランフィーニ。そして連合の大陸、パラディーン。

本来であれば大陸の西海岸は連合の領土だった。だが、開戦と同時に大量の軍隊に押され、隣の大陸パラディーンに押し込まれてしまった。そこに軍の総司令部を置き、海峡を最大利用した砦をつくり、難攻不落の要塞を建設した。

帝国は何度も攻撃を行ったが、被害は甚大。相手の兵力を削ぐこともできなかった。

世界を一周し、この国を中心に考えると、東に海を渡ると連合の大陸、西の陸続きには帝国の勢力がある。

もし、この中立国をどちらかの勢力になれば事態は一変するだろう。

帝国と組めば、海を渡り連合の後ろから進撃できる。

連合と組めば、この大陸の東海岸の中立国は橋頭保に利用できる。

両国にとっては、何が何でも取り込もうとヤッキになる理由が理解できただろう。

おれが住んでいるこのバルケット領土のすぐ隣は、帝国領、つまり最前線だ。

だが、今の所は停戦状態。

名目は魔物の異常発生だが、所詮次の戦争の準備期間だという事が見え見えだ。


(戦争か・・・)

(君の世界には無かったのかい?)

(戦争はあったけど一部の国だけだし、他国同士で戦っていたからな。ただ・・・・オレも人を殺すかもしれないんだろうな、と思っただけさね)


そう。今は停戦しているものの戦時中で、命の奪い合いをしている。

場合によっては・・・・・・いや、将来的にオレも人を殺すだろう。戦争には縁が無かった俺にとって人を殺すのが怖い。

だがオレは、もう死にたくない。一度死んではいるけど、今度も転生できると言う保証はない。


(確実そうなるだろうね)

(他人事のように言いやがって)


だから戦争になる前に自分を強くする事を決意した。

この世界には魔術や錬金術がある。これをマスターしよう。

ある程度ハルーツから教えてもらっていた。

まず、魔術は大きく分けて四種類ある。


・攻撃魔術------------------------相手を攻撃する。

・治癒魔術------------------------自分や相手を癒す。

・強化、催眠魔術------------------強化したり、惑わせたりする。

・召喚魔術------------------------何かを呼び出す。


攻撃魔術には四つの属性がある。


・火-------基本攻撃【ファイヤーボール】

・水-------基本攻撃【ウォーターボール】

・地-------基本攻撃【ストーンブレイク】

・風-------基本攻撃【ウィンド】


魔術を行使するには詠唱、魔法陣の二つの方法がある。

詳しい説明はいらないだろう。要は口で言って魔術を発動させるか、魔法陣を描いて発動するかだ。

そして、魔術は【魔素マナ】を使う。

【マナ】とは、この世界を満たしている目に見えないエネルギー。空気中、土、水、火、森の中から物体まで、また生物の中にも存在する。

その【マナ】を制御する力が【魔力】である。

【魔力】は自身が持つ精神力、つまり【MP】で、これが尽きると大変な事になる。

魔術の暴走、気絶ならまだいいが、最悪死に至る場合もある。また、人はゾンビに、獣人とかは理性を失って暴走、体が変化し突然変異をする場合があるらしい。

そうなると殺すしか手段がなくなる。

個人の保有魔力は、ある程度決まっているらしい。

普通のRPGだとレベルアップするごとにMPも増えるはずなんだけど。生まれつき魔力が低いままの人もいるらしい。元ニートの自分は大丈夫なのか・・・・ちょっと不安だ。


               ◇


とりあえずオレは、簡単な魔術を使ってみる事にする。

ハルーツに聞いたが基本的には魔法陣よりも、詠唱が主流らしい。

だからそっちを練習することにした。

火は周りに燃え移るし、風や土は何か壊すかもしれないので水の魔術を選んだ。

右手を前に突き出して、ハルーツに教えてもらった呪文を唱えた。

                            

「汝の下に大いなる水の加護をあたえよ、我が命じる場にその清雅せいがたる水流の球を今ここに、【ウォーターボール】!」


すると、小さい光が右手に集まるのが見え、血液が行くような感覚がした。

そして右手の先に、光の玉が現れて水の玉に変化した。


(お!出来たじゃない)


自分も「おお!!」と言う感じで驚いた。

だが次の瞬間、水の玉がバチャと落ちて床を濡らした。


(惜しい!今度はもっと集中すれば飛ばせるはずだよ。頑張れ~)


ハルーツが応援して、俺もやる気が出てきた。オレは褒めれば延びる人種だからな。

よし!もっと凄いとこ見せてやる。

集中、集中。さっきと同じ感じに、もう一度右手を構えて、さっきと同じ感覚をイメージした。

一つ一つの動作を確実に覚えるように集中する。

あの小さい光が、恐らく【マナ】だろう。それをさっきと同じ感じで集めて右手に魔力を込めれば行けるはずだ。


「すぅーー・・・はぁー・・・」


深呼吸を一回して、仁王立ちのように立った。

さっきと同じ感じでマナを右手に集める。

そして、目を閉じ頭から足の血液を右手に集めるような感じで力を溜める。

ゆっくり・・慎重に・・さっきより強くイメージする。

水の玉、形、量、硬さ、大きさ、距離・・・・・etc。

そして一気に目を開いた。


「ハァッ!!」


どこかの格闘漫画の掛け声を上げた瞬間、水の玉ができて、少し飛んでパシャリと落ちた。

・・・・・・あれ?今、詠唱したっけ?


(おや・・・・?)


ハルーツは疑問の声を上げた。

オレは詠唱していないのに魔術が発動したのだ。


(今君、詠唱してないのに魔術を使ったよね?どうやったの?)

(え?さっきと同じように光が右手に集まるようにイメージしただけだが?)


俺はハルーツにさっき魔術を使った感じを再現したと説明した。

光のことやイメージを正確に表現することなどを、だ。


(光ねー・・・・・もしかして・・・・君、マナが見えるの?)

(まあ、それらしいものは見えるけど?)

(普通ね、マナは見えないんだよ。力の強いドラゴンでも見ることは出来ない。詠唱無しの魔術をやった人は居たらしいけど、マナが見えるなんて人は、今まで聞いたことがないんだよ)


成程ね。と言うことはこれがオレ固有の能力である可能性が高い。

だがこれと言って使えそうでもない。

神の手紙には使い方次第でチートになると書いてあった。チートになるという事は見るだけではないはずだ。

だったら、見えるのなら操れるのでは?

試しにやってみよう。

まず、マナはこの世界に漂っている。そのマナを手の平に集まって丸い玉になるイメージをした。

するとマナが手に集まり手の平の少し上で、光の玉が現れた。

白熱電球と同じくらいの明るさで光っている。

思い付きでやってみたが上手くいった。

う~ん。これが元なら、水の玉になるかな?試しにイメージしてみるか。

さっきもそれをイメージして成功したんだ同じくすればきっとできる。

・・・・・・・・・成功した。

光の球が水の球になった。

どうやら見るだけじゃなく、マナに干渉して操る事が出来るようだ。


(詠唱無しで魔術を使う人は【放浪の魔女】ぐらいしかいないと思っていたよ)

(勘だが大体分かってきた。要はイメージとマナ、魔力を上手く使えば魔術を無詠唱で行使できそうだ。ところで放浪の魔女って?)

(多種多様な魔術を使って旅をしている女性だよ。僕が知っている中では君を入れて二人だけだね)


つまり、かなり凄いこと?なにそれ、めっちゃ興奮するんだけど!!

おっと、落ち着け。クールに自重しよう。

小さい頃やっていた剣道を途中で辞めて、ニート生活を送り、体力が人より劣ってしまった為に電車にはねられてこんなとこに来てしまったんだ。

転生したから良かっただけでは済まされない。剣道だって辞めなければ全国大会にも出られたかもしれないんだ。「慢心は厳に慎むべし」それを一度死んで理解している。

毎日練習して上手くコントロール出来る様にしよう。今の間隔を覚えるんだ。


「よし、ならもう一発・・・・・あり?」


なんだか妙にだるい、体に力が入らない感じだ。疲労か?

力が入らず壁に寄りかかってしまった。


(魔力切れだね。丁度人が来るみたいだから心配しなくても大丈夫。今日はここまでにしょう。まだ明日もあるんだしさ)


もう一度練習しようと思ったら、気絶してしまった。


               ◇


・・・・・・次の日。

オレが起きると、掃除をしていたメイドのサリサが言った。


「おはようございます。レド様、寝る前にトイレに行ってからベットに入るように心がけて下さいね」


どうやら、床の水をおねしょと勘違いしたんだ。


(ふふ~♪おねしょしちゃったね)

(精神年齢はともかく、まだ二歳だろうが!それに何やってたかは、おまえが一番知ってるだろ!)


だが、やっぱ言われるのは恥ずかしい。

もう二度とこんな事がないように気をつけよう。

しかし、あまりにも魔力が少な過ぎる。マナを操ったとしても水の球二回出した位で気絶するなんて・・・・はあ・・・・萎えるな・・・クソォ。

いやまだ赤ん坊だからかもしれない。

漫画の主人公だって才能はあっても魔王とか強敵に苦戦して修行とかして強くなったんだ。

うん、そうだ。そうに違いない。

まあ、今日は錬金術に挑戦しようと思うんだけど。

錬金術なら魔力をあまり使用しないからきっとなんとかなる。

この世界の錬金術は物の中に存在するマナに干渉し、形を変えたり、違う素材を掛け合わせて、新しい物を作り出す技術。材料さえあればいろいろできるみたいだ。

一例では。


鋼と皮→鎧

木材→テーブル、棚、イスなど。


そして、無い物を出すことは当然、出来ない。

漫画の世界の話みたいだな。まあここは、異世界だけど。

しかし錬金術は錬成陣が必ず必要で、あまり戦闘向きではないと思われている。

だが、これもイメージすれば錬成陣を使わなくても行使できるはずだ。

なにしろマナを操れるかもしれないからな。

まず庭で拾って来た石を四角の形に変えてみる。

とにかくやってみよう。

床の上に石を置いて、それを囲む様に両手をかざす。

この丸い石には発泡スチロールみたいにマナの粒子があると考える。

大きさはサイコロ位、綺麗な正方形にイメージする。

そして、漫画みたいに一度両手を合わせ、そして床に着けた。

するとまわりにイナズマのようなものが発生し、その通りにサイコロ位の正方形ができた。

まさしく漫画のハガ〇ンになったような感じだ。

成功のようだ。


(凄いね、まさか錬成陣まで要らなくなるなんて。なら【魔石】も作れるんじゃないの?)

(【魔石】?)

(魔石は、マナが凝固して固まったものだよ。魔石はタリスマンとしても使えるし、魔力を使わないから生活から軍事まで色々使われているんだ。消耗品だけどね)

(?)

(ある程度使ったら砕けて消えてしまうんだ)


ふむ、なるほどね。

前にメイドの人たちが石コロくらいの赤い石をロウソクに着けると火が付いたな。

なんで何も無いところから火が出たのか疑問だったがそういうことか。


(錬金術で生成できるけど、注意してね。途中で錬成者の魔力が切れて暴走して爆発する事があるから)

「了解」


俺も今日は魔力には注意するつもりさ。何度も言われたくないのでな。


(属性の無い魔石は紫色で、それぞれの属性の魔法陣を刻むとその属性に変化して色が変わるんだ。火は赤色、水は青色、風は黄緑色で土属性は無いよ)

(なんで?)

(石にしかならないよ)


なっとく。

よし!なら試しに生成してみよう。さっきと同じように試しに錬成してみた。

前回の魔術でマナを集めて光らせた様にして、光の玉ができた。それに雪玉をつくる感じでイメージして圧縮する。

マナの圧縮体ならばこれでできるずだ。

さっきと同じ感じで手をゆっくり広げて考える。

しかし、数秒で消えてしまった。

ん~~~~。

仕方ない、どうなって魔石にするのかお手本を見ないと。


(ハルーツ君。錬金術でマナをどうやって魔石にするか教えてくれ)

(分かった。まずは錬成陣だね――――)


ふむ。こんな感じかな。

数分で錬成陣の講義を受けた。

錬成陣は魔術の魔法陣と大体差異は無い。

まず、二重の円線を描いて、その間に終世紀時代の失われた言語を描く。で、その円の中心に三角を描くだけ。

これでできるらしい。

そして、発動させる。この時マナの動きを見ていなくては。

・・・・・・・・・・・・・・なるほど。

マナが円に集まると、円の中心で渦を巻くような動きを見せた。

そして、三角形の中心に紫の小石ができた。

それで大体理解した。

遠心力を利用して、マナの密度を上げながら回転。密度が高まった個体は自然に下に移動する。そして、最終的に完全な個体になる事で三角形の中心に落ちて出来上がりって訳だ。

うん。理解した。

だが疲労感が出てきた為、今日はここまでだ。


(魔石は大きさやマナ密度によって使用回数が変わるんだ。これだと・・・・2日で砕けそうだね)


それだけ!?


(魔石には鉱物資源みたいに自然界から産出するモノと、錬金術による人工的の二つがあるんだ。自然のはマナの密度が高くて、綺麗なんだけど、人工のものは色あせた感じで密度が低い。安く手に入るけどね)


へ~、しかし魔力の総量が少ない事に悲しくなってくる。

例え魔力が上がっても錬金術系のチートじゃん。

戦争している世界なんだから戦闘系のチートにしろってんだ、チクショー。


                ◇


魔術や錬金術を始めて三か月後。

諦めずに実験や検証をして、わかった事がいくつかある。

まず、魔力の総量について。

毎日魔力の限界ギリギリまで使用して調べた結果、魔力の総量は使っていくと増えていく事がわかった。

例えば初めて魔術を使った日、頭位の大きさの水玉二回出せたが、次に練習したら四回出せた。

日を重ねていくと使用回数も増えてきた。


(魔力の総量が決まっているなんて嘘じゃん!)

(まあ、調べたくも出来ないよね。古代の書物から流用したものなんだもん)


ふ~ん。

まあ、メートルやキロなど目に見えるものならまだしも、魔力の限界を測ろうとしたら死人が出る。

検証の為になると、多くの犠牲が必要となってしまうからな。そういう事は禁止されてるし。

だが、希望が見えて来た。

今後、毎日筋トレする感じでなら限界ギリギリまで使用し鍛えていこう。

使っていけば、段々魔力が高くなるはずだ。

そして詠唱に関して、一定のプロセスを辿っていることが分かった。


マナを集める→大きさの設定→発射のスピードから威力、硬さの設定→発動


詠唱は、これ全てを自動で行っていた。

使いやすいが、戦闘中に早口で詠唱するためソロだと高い確率で負ける。

詠唱中に集中を遮られ敵に懐に入られるからだ。

それに比べて無詠唱はマナを集める所から全て自分で設定する必要があるが、発動のタイムラグが少なくて済む。最初から発動する大きさや威力などの設定をイメージしていて、技名を叫ぶときにマナを集めても、発動できた。


(コツを掴めば技名を言わなくてもいいし、多分誰でも発動するかもしれないな)

(これは新しいやり方だね)

(おおよ!)


流石に気分が高揚する。

ちなみに錬金術も錬成陣も無しに魔石も生成できたし、マナの動きも見れた。

初めに魔術を使った時に見たマナは、体内のマナを使用した為、その失ったマナを補うために集まったものだった。

マナは多すぎても少なすぎてもダメな為、自然に出したり吸収したりする力をこの世界の人は知らずに持っているみたいだ。

マナが見えることでそれを理解することができた。

錬金術は錬成陣を用いて対象(錬成する物)のマナに干渉し形を変える。

だから力は一定で、一定密度の魔石しかできない。

だがオレは錬成陣無しに錬成できる。

マナが集まる渦を更に強くイメージすれば、それに比例して密度の高い魔石ができる。

恐らくこれが俺の能力だろう。


「マナが見えて、操る能力・・・・・・か」

(確かにチートではあるね)


ああ。

でもあくまで生産系。特に使えそうな感じでもないんだけどな。

錬金術は戦闘向けではないし・・・・・今は魔術に専念しよう。


               ◇


オレは三歳になった。

年に一度、街を上げての大きな祭りが行われる。

それは【収穫祭】。一年の収穫を精霊に感謝する祭りだ。

各町でやる内容は多々ある。

収穫した果物や穀物を御輿に乗っけて担いで町中を歩いたり、仮装するなど様々。

爺様や母さんは参加しているが、俺はいつも家でメイドと留守番中。

何故って?

そりゃあ小さいから。と、行くのが面倒だから。それより、今は大事な事がある。

この世界の文字を理解しなくてはならない事だ。

ハルーツのおかげで言葉を理解することができている。今ではすんなり耳に入る。

だが文字を読もうとしても文字の形が全然違うため読めない。

この世界の本を読んで文字を理解しようとした。

これは今後において切実な問題だ、祭りに参加する余裕は無い。

この屋敷の書斎には沢山の本がある。

これらを読んで理解しよう。


〈バルケット領の魔物の生体〉

領内生息している魔物について書かれた教本。

〈魔術と錬金術〉

基礎的な魔術と錬金術がある程度詳しく書かれた本。

〈世界の歴史書〉

この世界の有名な事件などが書いてある本。

〈勇者アシュアルの伝説〉

勇者アシュアルとその仲間たちが魔王を倒すおとぎ話。

〈フォルティスの遺産〉

終世紀時代に実在した大魔導士、フォルティスが残した遺産を求めて旅をする冒険活劇。

〈迷宮の書、初級編〉

世界各地に存在する遺跡(迷宮)を攻略するための基本が書かれた本。


この他にも沢山の本があるが、気になったのがこの6冊の本だ。

勉学は得意と言うほどでもないが、日本語と似た文法で単語を覚えるだけだったので少しは理解できた。

わからない部分はハルーツに聞いて学んだ。

幸いミミズ文字や三角や四角などカクカクした形の字でも無かった。文法も日本語に近いおかげか、それとも赤ん坊になった影響もあってか、渇いたスポンジが水を吸うように、どんどん単語を覚えていく。

脳みそが柔らかくなったからだろうか?


(これだけあればとりあえず、文字は理解できるだろう)

(全部読んでみたら?)

(暇になったらな)


書斎といっても、小さい部屋の壁いっぱいに本がぎっしり詰まっているだけで、俺が住んでいた家の漫画やラノベ小説の方が圧倒的に多い。

それを読んでいた俺ならずっと読んでいけば読み切れる。

だが魔術の鍛錬を欠かしたくないので、魔力の限界を感じて時間が空けば読んでいく事にしよう。

今では魔石も火、風、水の魔石も直接生成できるようになったからな。

今度は、より強力な攻撃魔術の無詠唱で発動できるようにしよう。

精進在るのみだ。


ちょっと長くなってしまったかもしれませんが、読んでいただきありがとうございました。

次も頑張っていきますのでよろしくお願いします。

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