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とある転生者の革命戦記  作者: スピンドル
第三章 少年期「故郷救済編」
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第三十三話「街の後日談」

聖暦538年6月。俺はもう13。

街に来てたったの3年で身体的にも精神的にも成長していた。身体は成長期も関係して、かなり背高かに。精神面は、まあいろいろやっている内に自然と成長してた。

俺がこの街の全権を任されたんだ。意識しなくても勝手に成長する。

来た当初は睨まれる、決闘を申し込まれるだったのに、今では俺がこの街の主人になっても誰も文句を言う者はいない。むしろ歓迎する程で、手の平返しで俺自身も驚いてる。

この街を救い、ここまで再建させたんだからな。

生贄を無くすために、防護塔バリアート・タワーを建設して地面の液状化も何とかした。さらに居住宅も建てて安定した生活と環境を与えたんだ。これで恩を感じない奴は居ない。

この街のある洞窟は壁から地下水が流れてそれを街に侵入させないために周りに深い溝を掘って街との隔たりになっている。ガラス玉に入った軍艦島とゆう感じだ。

建物は地震大国日本の建築技術を詰め仕込んで全て建て直した。耐震構造のタワーマンションや階段マンションなどの住居で、狭い土地でも大多数の人が住める建物を建てた。デザインもこの世界に似合うイメージし、前世の外国の都市を連想させる街並みだ。

ここまでに費やした時間はここに来た年を入れて、3年。

速過ぎ?まあ、街そのものを完全に作り直してマンションだって建てたんだ前世の建築技術では時間は相当掛かろう。

だけど、この世界には錬金術がある。素材の構造を理解していれば、それになるし、ドワーフたちが大いにヤル気だったからつい俺も張り切っちゃたんだよね。

地盤は地震が発生しても液状化しないよう地面を石のような構造に変えて、地震が起きても揺れにくい地質になった。

建物もテレビCMでやっていた銅管杭とゆう方式を使った。コンクリートを敷く前に銅管を地面に埋め込んで建物を建てる方式だ。ちょっとやそっとでは崩れない。

見た目ヨーロッパの古い街並みでも、中身は日本の建築技術が入っている。

それで洞窟に住んでいた種族も平等に収容したことでより、多くの支持を取ることになった。今では街全体の種族から、俺に敬服すらしている。

まあ、まだ一部は、工事中だけど。

で、そんな街の状況で今の俺は屋敷の一室で黒板を叩(書)いている。


「以上のように金属には、鉄の場合だと結晶の大きさの違いで性質がかなり変わってくる。例えばだがこの二つの厚みが同じ鉄で、ゆっくり冷やすと・・・(グイッ)・・・このように人が曲げられる。種類にもよるが。逆に早く冷やせば・・・(ググッ!)・・・固くなる性質がある。これを理解し錬成することで同じ鉄でも多様な部品の使用に使われ――――」


俺が金属の性質について話していることを子供たちが真剣にノートにまとめている。

この子供たちは妖狐族が教師になって教えている各種族の子供たち。俺が働いていた金属加工業で培った知識を教えて錬金術に活かす為に教えている。

従来の錬金術で前世の大きな溶鉱炉などを必要としないのでいろいろ形に成形することができる。それには性質を理解するのが大切なのでこうして教えて、次世代にも伝えているのだ。たまに魔術も教えている。

すると「カーン!カーン!カーン!」と鐘が鳴る音が聞こえた。

終了の合図だ。


「では今日はここまで」

「「ありがとうございました~」」

「宿題やってから遊ぶようにね」

「「は~~い♪」」

「あ、ルナは終わった事を屋敷の人に知らせて入口に準備させてて」

「・・・・・・・はい(コク)」


生贄にされたルナールさんも参加している。でも、あまり打ち解けてくれない。よくある話で人に対して怖がっているのだ。

そりゃ裏切られて、生贄にされて、その原因を作ったのが人間なのだ。そう思っても仕方ない。ま、ゆっくり打ち解けていこう。

さぁて、俺も次に移動するか。今日は実戦を想定した、新しい武装の性能テストの日なのだ。

この戦乱と言える世界を変える中で、どうしても戦わなければならない状況になるのは火を見るより明らか。

戦争を憎むあまり自分が相手の命を奪う事に快楽を覚える奴、武器が売れる事で潤う組織のトップ、武器や権力欲しさに暗躍する政治家、戦争で混乱する中に出てくる火事場泥棒。などなど上げればキリがない程の争いの種。

これに備えるために今日も演習やら研究やら大忙し。

リムパックに参加した海上自衛隊の艦隊を見つけてからこの3年、俺は街の工事をしながら研究員は自衛隊の装備や車両を研究し、新しい武器の開発をしている。

だが、電子機器を扱うには注意が必要だ。

電子機器の大半は電磁場を発生させるのだが、それにつられてマナを吸い寄せてしまうことが発覚した。マナとゆう余剰のエネルギーが蓄積すると回路がショートしてしまうのだ。

まあ普通の所では使用可能だが、マナの多いところでは電磁パルス攻撃を食らったかのように火花が散る程ヤバい。

現にエルドリッチを確認したが、テスラコイルやエンジンの一部分以外のモノはほとんど焼け焦げ状態だった。


「お疲れ様です、レド様。移動準備は終えています」

「うん。じゃあ演習場までお願い」

「かしこまりました」


屋敷に出ると、玄関にこの現実世界とは異なる世界には似つかない二種類の「車」が停まっている。「高機動車」と「ジープ」だ。


【高機動車】10人乗りで普通の自動車とゆうより小型のバス並みの大きさがある陸自の輸送車両。四輪操舵で小回りが利き、汎用性が高い車両で、民間用も存在する。それは「メガクルーザー」ちなみにメガクルーザーにはエアコンが付いているが、高機動車には付いていない。後ろとの行き来がしやすくする為だ。


こっちにいろいろ必要なものを積んで、俺自身はジープで移動する。

妖狐のメイドが運転で。

運転できるかって?心配は無用。

運転自体、マニュアルを教えれば大体の乗り物は動かせる。理解力が速い妖狐族にとってはお手の物。現にレンヤは二日でマスターしちまった。ま、免許を取るのに交通規制を覚えるのが面倒なだけだけど。

さて、レンヤが先に準備をしている演習場に向かうか。


「そんじゃま、ドライブと行きますか」

「はい。出発します」


キーを回してエンジンをかける。

この車、できれば排ガスが出ないように改良したかった。今のところほとんどの装備が大見得切って使えるのは無い。

銃は魔石仕様の弾との相互テストだけだったので簡単だった。今ではドワーフたちに弾の量産をさせている。相互テストに5丁も廃銃になったけど。

それ以外の装備品は数が多くて俺だけでは手に余る。

なので妖狐の技術者の手を借りることにした。地底湖、地底の海サイズの水たまりを徹底的に捜索し「おおすみ」「あきづき」船体半分の「さざなみ」そして、アメリカの揚陸艦「ワスプ」を発見し、それらを一箇所に集めて艦内をくまなく調査した。

それから船に在る資料は「日本語」と「英語」だが、両方は彼らには読めない。なので読める様に「解読符」とゆう前回、英語の日誌を読めるようにしたあの札を貼らせた。

各艦艇から集めた資料を読めるようにしたら、彼らは1年間も部屋におこもり。時々覗くと、夜中まで黙々と読書中。ニートで言うと四六時中ネット三昧みたいな。

そのおかげで、魔導回路は飛躍的に向上。機械回路との混成により真空管などの世代も飛び越えて、魔石や他の希少金属を使ったICチップやトランジスタ、エンジンなどを再現に成功した。次々と前世の歴史に載ってるような発明を作り上げたんだ。

速いし良い事なのだが、ちょっとヤリ度が過ぎている。

本人は、楽しすぎて時間を忘れているらしいが、放っておくと寝る間も惜しんで作業する始末。ニートと違ってキラキラ、ハツラツしていたから少なくとも好きでやっている事だろう。新しいゲームを買った時の状態の様だ。

幸い倒れた人は居ないけど、こちとらブラック企業じゃない。それに自分で体験したから言える事なのだが、休ませないといい案も生まれなくなる。

けど、無理に休ませても意味がない。

だから数日の自由な時間なら何でもしてよいと休ませている。


「・・・・・・・・・」


それにしても街も大分マシになってきたな。

前なんか地面が家を飲み込むような状況になっていたんだから。


「街も大分落ち着きましたね」

「そうだね。あ、売り出す装飾品はどれ位作れた?」

「昨日で、150品完成しています。近い日に町に売り出す予定です」

「そう」


自衛隊の装備を動かすには化石燃料がどうしても必要だ。なので資源採掘と研究施設の拡張で周りを掘ったら、出るわ出るわのお宝の山。普通の鉱物からオリハルコン、ヒヒイロカネなどの希少金属、宝石の原石などは当たり前で、高純度の魔石なども他ざっくざくと。

さらに他にも、まだいろいろ出てきそうなんだ。

宝石だけでも街の需要にはなるが、でも宝石をただ売るのではちょっと物足りない。

なのでさらに高額で取引きできる様に装飾を施した方が良いと考えた。材料は余る程だし「雇用」も考えなければならない。

仕事自体に生きる活力「生きる目的」も見いだせるので、辛いことも忘れてもらいたい。

ドワーフを主体に女性陣の意見も取り入れながら良質な装飾品を作り、それ以外の建物建設などの仕事に就き、必要な人手も確保できた。前よりも需要と供給のバランスが一定になって、一般の町の生活を送れるようになったのだ。

でも、道の賑わいとしては、まだちょっと寂しい。いずれ露店が建ち並ぶようにしていこう。

そして居住地と演習場がある研究ブロックとを隔てている壁のトンネルに入る。


―――――研究ブロック。

海に似た大きすぎる湖が目に入る。ここはリムパックの艦隊を見つけた場所だ。

壁同然だったところを掘り出して街の居住ブロックとを道路でつなぎ、研究所や実験所、船の停泊所から演習場まで完備させた所。

世界最先端の研究が行われている所とも言っていい。

発見当時の地底湖だけでも信じられない程大きく、ボートを使って隊を編成して全体像を把握するにも時間がかかった。天井も、雲に似た水蒸気が停滞するほど高かく、改造後はジャ〇ローよりデカイ基地になった。


ドッカアァーーン!!

「またか・・・・・」

「またですね」

「はあぁー、学習能力がないのか。進路変更。高機動車に連絡そのまま演習場に向かうように、それと演習は少し遅れると連絡して。レンヤなら、いつもの「あれ(失敗)」をやらかした言えば理解するから」

「かしこまりました」


停泊所。

「おおすみ」「あきづき」そして、アメリカの揚陸艦「ワスプ」を停泊させているところ。その港の近くには自衛隊の装備を研究する施設があり、その近くで爆発があった。

原因は大方、予想できる。

研究員の一人、レイニー。

研究員には多くの種族が協力していている。その中にはエルフが居るのだが、その中に彼女(ドジっ子エルフ)が居る。たまに爆発事故を起こしているから変わり者扱いにされている女性研究員。

爆発事態は深くは気にしてはいない。「常識の発想では通常のモノしかできない」からね。だが、こう何度もだとさすがに危険だ。いくら雇用が安定してきても、研究員の数は限られるから彼女を辞めさせることもできない。


「いい加減にしろっ!!もう、これで何度目だ!!」

「ごめんなさい!ごめんなさ~い!」


・・・・・・あれだな。遠くからでも聞こえる責任者と当事者の声。

何回もやっていることだが、それに平常心を感じさせるとは。


「今回はどんなことやらかしたかな?」

「こっ、これはレド様!」

「かしこまらなくていいから、説明してくれる?」

「は、はい。まず燃料や弾薬の保管庫には何ともありません。車両の保管場所も無事です。各区画の防御魔法陣のおかげで被害は最小限に。研究施設の一部が損壊した程度で済みました。今回も彼女が実験に失敗した為のものです」


やっぱりか・・・・・。

こういった事故が起きないようにと陣を張っていて良かった。とは言え、ケジメは必要だな。施設の外れに自分でプレハブでもつくって、やってもらうか。

仲間はずれだと思われるから、これだけにはしたくなかったが、事が起きてからを考えたら仕方ない。


「がれきは全員で撤去して、最優先で。ゴチャゴチャしていてはまた事故が起きるかもしれないから」

「はい」

「レイニーはそれが終ったら自力で研究室をつくってから再開する事。自分の不注意で場所を無くしたんだから。あ、保管場所から距離を取るように」

「はい・・・・」

「それとクーエルさんは一緒に来て。演習が始まってる時間だから。これ以上待たせる訳にもいかないから」

「わかりました」


いくら技術レベルが上がってきてるとはいえ、先端技術の塊をいじくるにはもう少し〝経験″が必要だ。

資料や実物があるので基本的な事は時間が経てば理解してくる。現にガソリン燃焼から魔術燃焼のエンジンが生産できた。試作品だけど。

エンジンはガソリンの燃焼爆発でピストンを押して力を得るが、ピストンに爆発系の魔法陣を刻み、ピストン自体を動かす工夫をした。ピストンも魔法陣の爆発力を一定かつマナを送るための、ヒヒイロカネとオリハルコンを使用した。

これだけでも凄い事だと俺は思うけど、まだまだ。希少金属を使っているから一台あたりのコストが高い。それに装甲車やトラックならまだしも、戦車に合う程のエンジンパワー、コンピュータだって今の時代の物を再現するにはどうしても時間を掛けなくてはならない。

テストだって必要。

全ての艦艇、車両や装備を改造するには、「調べる」「計画」「改造」「テスト」など全てを行うのに時間が居るって事だ。

実戦で、訳もわからず爆発オチも困るから。

演習所はその開発した銃や大砲などの耐久、威力を試験する場所だ。

ここから少し先にある。

今後の無事故を祈って色々指示して、時間が押してるので急いで演習場に向かった。


――――演習場。

ここは新しい魔術の検証、他にも遠距離戦以外の団体戦による近接戦や大規模訓練としても使用している。野球場4面分の広さがあり、空港の管制塔みたいな建物があり全体を把握できるようにもなっている。

今回の演習は俺自身も参加して間近でその時の様子を見る。


「演習内容は『翼を損傷し、飛べなくなったドラゴンと仮定した目標を攻撃』する事。実戦形式の為、相手も攻撃してくるから気を付けるように。二度目のサイレンが鳴り次第、終了とする。以上、質問は?」

「ありません」

「なければ準備開始!」

「「はっ!!」」


演習に参加するケンタウロスには新しく開発した専用の装着型鎧アーマースーツHAホースアーマー】を着ている。


HAホースアーマー】――――今後の戦争の主戦となる魔術戦や銃撃戦に特化させたケンタウロス専用の鎧。他の金属と合わせてオリハルコンのような性質を持たせた【人造オリハルコン】を使用。

【人造オリハルコン】――――オリハルコンは希少金属で数に限りがある。それを補うために造られたのが、違った金属を合成させたて造られた金属。安価に作れるので量産に優れた合成金属である。


鎧自体は人造オリハルコンとケブラーを内側に編み込んでいるので小銃や低級魔術程度ではビクともしない。しかも鉄網の鎧より軽くて丈夫。熱の心配も、それほどの温度になる前に魔法陣を施した人造オリハルコンが吸収してくれる。

・・・・・・の筈。

実際の所、実験はしているが人造オリハルコンは研究中で実戦演習に使うのは今回が初めてで、どうなるかはやってみないと判らないんだよね。これが成功すれば、色々なことに使えるんだけど。まあ、自信はある。

主兵装は自衛隊の89式小銃と卵のような形のグレネード、そして近接戦にロングソードを基本装備。

アーマースーツのタイプは2種類。


【HA-01「初期試作汎用型」】――――多種多様な状況に応じて、鎧の装甲強化や様々な武器の使用でカスタマイズしやすい装備。初期の試作型なのは今後の状況次第で後続の鎧が開発できる、いわばプロトタイプ。

通信機器を装備したり、馬としての力を生かし他の兵の弾薬や治療器具を装備する事も可能。

手持ちの大型シールドは徹甲弾は一、二発程度だが榴弾と、範囲攻撃の魔術を防ぐことができ、それを担架にして負傷した兵を運ぶこともできる。

【HA-01FA「強襲重攻撃特化型」】―――いわゆる重武装フルアーマータイプ防御力と火力が高い装備。重装甲鎧を着て少し重くなっているがイメージ以上に軽く、その防御力はシールドを装備しなくても装甲車並に固い。重機関銃を2丁下半身の馬の両脇に装着し、背中に携行兵装の対戦車兵器も装備した対空、対ドラゴン戦も可能な武装を持っている。


重武装に関してはメタ〇ラを連想して造ったんだよな。

だから一方向には強いけど瞬時に横から来られるときつい。直に旋回しなきゃいけないし、弾があまり持てないので弾切れしやすい兵装だ。


『レド様。記録の準備完了致しました。演習準備、完了』

『モウ嫌っ!!演習弾これ痛イダケナンダモン』

「演習弾と防御魔術でそんなにダメージにはなってないじゃない。それが嫌なら、他の雑務に就いてもらうけど、それ以外は、もうバックになるしかないですよ?」

『ウ~~~~~~』

うちは物を作っても暇を作る人は必要ないですから」


お?俺今いいこと言った。

やはり演習相手のフレイアがぐずり出したか。

メイドとしても、他の作業にしても全くの役立たず。いや、失敗するからむしろマイナス要因だったが、演習のおかげである程度の手加減ができる様になったんだ。これ以上の適材適所は俺には考えられないと思う。

まだまだ力のコントロールは不十分だし文句しか言わないけど、相手を傷つかないように力を加減しているんだから本人も気づかないうちに成長している。

異論はあるだろうが、時間が今までの事を証明してくれるはずだ。

そして演習開始のサイレンが鳴り響く――――。


               ◇


俺はベットに寝そべりながら、寝る前にノートパソコンで演習結果を記録している。

電源の心配?

大丈夫。船のエンジンとかが生きていたから、発電できるので充電可能。燃料も地下資源で補給可能なので発電もできる。

それ以前にマナが鉄製のコイルに触れて電気を起こせることは可能なので、発電機も作れるかもしれない。いずれ電化製品のようなものも復旧する。

トランジスタやICチップはできているので魔導回路を基盤としての初歩的なコンピュータだって完成している。

今では、より高性能な電子機器の開発を目標にして、少しづつだが確実に技術レベルは上がっている。


「・・・・・以上の事から、ドラゴン単体には効果があるが、市街地戦に伴うそれぞれのデメリットを補うにはケンタウロスと歩兵小隊を編成して戦うのがセオリーである。と」


やっぱりフルアーマーは装甲車か戦車扱いになるな。

汎用型はともかく、フルアーマーは複数の演習を終えて、障害物がない所なら効果は絶大だが、市街地の壁に似せた障害物が多い場所での戦闘では歩兵に翻弄ほんろうされまくりだった。

まあ、現代の装甲車よりは人は乗せられないけど、歩兵支援としては十分かーー。


トントン。

「?は~い、開いていますよ」

「失礼、いたします」

「レンヤ?どうしたの?またレイニーが失敗した?それともフレイアが?」

「いいえ・・・・・・」

「??」

「大変申し訳・・ありません・・・もう我慢できませんっ!!」

「んん―――っ!?」


いきなり口を押し付けて来た。

強く唇を押しつけ、舌を滑り込ませる。

この感じ誕生日の時のサリサと似ているが、こっちはプロってる。

・・・・・まさか、発情!?何故・・・・・?

ええい!手玉に取られるのは俺には好ないだよ!

獣人なら弱点だって、同じだ。

俺はゆっくり手をレンヤの後ろに回し「弱点」を掴んだ。


「あぁ・・・・んん・・はぁ・・・・」


ふう。サリサの時みたいに尻尾を掴めばいいと思ったけど、5分の1の確率で一発正解だ。

ん?一本違う?いや実は、レンヤの尻尾は前まで4だったが今ではこうして5本になってるんだよね。

テルミナスを奪還するときに戦いになる可能性が高かったから、俺自身も強くならなきゃと思って特訓している。

その相手がレンヤなのだが、彼女にいろいろ前世の知識とこの世界の魔術に関係がありそうな事を片っ端から教えていたんだ。そうしたら数ヶ月だったか?本人そっちのけでいつの間にか尻尾が増えていた。しかも一晩で。

あの時もわからない状況だったけど、今のこの状況も理解できない・・・・。

しかも「野次馬」がいるし。


「・・・・・・で?説明、願いたいのですけど?」

「・・・・・・・ありゃ、バレとったのか」


訓練の成果なめんな。

ドアに隠れていたのがレンヤの母親、マキビ・アルローガ、とルナもいたか。それぐらい察知できなきゃ訓練の意味がない。

マキビさんはレンヤの、そして生贄になっていたルナの母親で、元この街の責任者。資源が乏しくも、なんとか今までやってこれたそれなりの頭を持っていて、背が高い巨乳でスタイルがいい超絶美人。

今では俺の生まれた街、テルミナスを帝国から奪い返す為の策と街の統治の仕方とかいろんなことを教えてもらっている。

だが今じゃ、俺が街を受け継いでからは、軽いキャラになっちまった残念な人(獣人)でしかない。

カリスマは何処へやら・・・・。


「いやなに、少しレンヤに今後の話をしただけじゃよ」


この状況から考えると、やっぱり行為か?


「・・・・・・・・世継ぎとか?」

「まあそれもあるが、今後お前に取り入る者は数知れぬ程多くなるだろう。いてる者に“初めて”をもらってほしいと思ってしまうのは当然ではないかのぉ。特に家族を救ってくれたとなればな・・・・」

「・・・・・・ルナも?」

「・・・・・・・(コクコク)」

「まあ、確かに理解できなくもない。・・・・なら何故あんたも脱ぎ出す?」


説明して、来るのは解る。だが、なぜ服を脱ぎながらこっちに歩くのだ?


「見ていたら、こっちも疼いてのぉ。ルナもお前以外は懐かぬし」

「ホントに懐いてるの?てか、あんた二人の母だろうが!ダンナはどうすんだ」

わらわも、まだ“少女”じゃぞ?」

「はあ!?」

「わらわは九尾。術を施し尻尾を失うと自我を持った分身が生まれるのじゃ。例え、交わらなくても子供を儲けることができるのじゃよ」


さ、流石は九尾。


「え?じゃあ、この街の妖狐たちは・・・・・?」

「あ奴らは、妾とは全く関係を持っておらんよ。無論この二人レンヤも一つの意識としての自我を持っておる。全くの別人じゃ。どれ、そろそろしるしを残すかのぉ」

「・・・・・・・(コクコク)」

「いや、いきなり3Pはちょっと!!?まだ子供ショタだよ!?」

「こんな美人に言い寄られて逃げるのか?」

「自分で美人と言うか!事実だけどっ!」

「レンヤ、逃げられぬようにしておしまい」


あ・・・・・・。

マキビが、レンヤの尻尾を掴んでいた俺の手を払い、解き放たれたように俺に向かって押し倒した。

マキビさんも力は強いが加減しつつ、尻尾を器用に動かして俺の身体を自由を奪った。とどめにルナの小さな体で完全に動けなくなった。


「安心せい。避妊の術は貼っておる。子を孕む心配は無い。それてもそっちが望みか?ルナにはちと速い気もするが・・・・?」

「い、いや、そんなこと言っとらんがな。いや、ちょ、マジ止め――――――」

「レド様♡」

「ご主人様♡」

「では、始めようぞ」

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーーーー!!!」


俺の上に乗ったルナともども二人の尻尾が、俺の悲鳴さえも包み込んでいった。

この後、狐の親子に美味しくいただかれたのは言うまでもない・・・・(汗)。

文字通り、狐丼ぶり。


第三章    少年期 故郷救済編   --終--

予定などの都合で遅くなりました。

次回などもゆっくり書いていきます。次話もよろしくお願いします。

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