第三十話「革命の胎動」
塔を調べて三週間。
調べまくって構造を理解したが・・・・・ヤル気ねえだろ!ありゃァ!!
動力から導線も歯車も、紐すらないなんて。ただ適当にそれなりの作用するモノをくっつ付ければ良いってもんじゃねぞ。機械舐めんなコラ。
生贄にされたルナールさんが入ったカプセルから、塔の先端にかけて、術式は軽く組んであったが、回路も制御盤も導線すら無く、とにかく力を伝える事は何もされていなかった。
急ごしらえだから仕方ないとしても、少しは何とかしてほしい。
てな訳で、時間は限られてるけど、これは新しい塔を建てた方がいいと考えた。
彼女は限界に近く、尻尾が5つ有ったのに今では2っつだけ。とにかく急ぎつつ確実に造らないと。
今使用している塔は、無理に改造なんかしたら不意に機能が停止し、バリアーが消えちまう危険性がある。なにより構造自体、不適合そのものだから。
必要な材料は周りの岩壁からたくさん取ることが可能だった。
誰も来れない地下だから手つかずの鉱物資源がザックザクなのだ。オリハルコン、ヒヒイロカネなどから普通の鉱物資源、エメラルド、ルビー、ダイアモンドまでたんまりと。
この街の人たちはそれを売って、資材や食料を調達しているので、今も坑道も現役で使っている。他に建築に使う資材を使う採掘も簡単に許してくれた。
「レド様。これはこのように埋め込めればよろしいでしょうか?」
研究室は大きく造られていて、そこで作業をしている。
で、この質問しに来た若い妖狐の男は、クーエルさん。歳は342歳。見た目と実年齢の感覚がおかしくなりそうな美形インテリメガネの人は、妖狐族の技術者たちの頭となっている人だ。
その技術者たちに新しい塔の建設をしてもらっている。
「そうそう。その魔石と繋ぐようにして」
度重なる裏切りで地下に移り住んだが、周りがオーブンレンジ状態になる事をマキビさんの予知夢で知る・・・・・いったい何歳なんだ?あの人は。聞いても「オナゴの歳は聞くものではないぞ」とあしらわれるし・・・。
まあいいや。話を戻して、そこで当時の技術者が限りある時間と資材を使った中であの塔を建設した。
彼らは、マジックバックや召喚術の基礎を発案した人の末裔でそれなりの知識を持っている。だが、時間が少なすぎて、塔は不適合に近く、しかも生贄とゆう誰かの命を犠牲にしなくてはいけないものを作ってしまった。
ある意味、仕方なく思っている。
塔の構造は適当だが、街を守っている魔法陣はかなりのモノ。しかも周りの温度を観測してバリアーの力を制御する事も可能だった。
俺だったら焦っている状況で、そこまで考え付かないだろうな。
実際に彼らは技術だけじゃなくて頭の回転から理解も速い。
基本の魔道回路は電気回路とさほど変わりないのだが、直列、並列回路とか、俺の知っている中の論理回路とかも教えると、彼らは水を得た魚みたいにどんどん覚えて、速攻で理解した。
今では俺より高度な回路を作り上げる程になった。そして、それは塔に活かされ、たった一週間で形はほぼ完成した。彼らの力には、まだ先がありそうだ。
ほぼ完成した塔をチェックしている間、俺は大事な心臓部、【魔導核】を作っている。
【魔導核】・・・・魔石とコイルの二つの部品を一つに統合する事で、より効率的にマナを吸収し、さらに吸収率を制御することが可能になった部品。
まず、コイルの芯となる小さな円柱の無属性魔石を使う。加工は魔石加工ドリル、また俺の能力で整形できる。
ただ、扱いには気を付けなくてはならない。長年蓄えた高密度で圧縮した魔石は持続性が高くなるが、その分、危険性も高くなる。
目に見えない物質が、見えるまで、しかも個体になったのだ、それがどれほど凄いのかは、ある程度ながら理解している。
だから落下しただけでも恐ろしいので、慎重に扱わなければ。下手すれば、この広いドームの壁が崩落する可能性もある。
まあ、ワザと落とさない限りは大丈夫・・・・・多分・・・。
それを気にしながらゆっくりと導線を巻き、その魔石コイルをラグビーボールを半分にした円錐の形の魔石に入れる。これも高密度の無属性。
その時、この魔石は空洞にしなければならない。
外側の魔石には予め、マナを量を制御する魔法陣が刻んで、内部の空間にマナが溜まり、使用している内に少なくなったらそのマナを使う。その使った分のマナを外側の魔石が取り込んで内部に再充填する。魔法陣があるからその量を調節する事も可能。
その空洞にするなり、いろいろと面倒な部分が多いので魔導核だけは俺が作っている。
俺は能力でパッと形を変えられるが、他の方法だと削ってくり抜くしかないので時間が掛かるし大変だから。
それに今度はこの二つをくっつけなくちゃいけない。
作ったコイルは取り付ける様にして、両端を合わせてラグビーボールの形にする。そして今度はそれをこのままの形に維持するのに接着しなければならない。
魔石専用の接着剤なんて無い。ましてはアロンアルフ○も無い。だから、マナで溶接するように錬成する。
イメージとしては粒子上のマナをくっつけるかのようにする。
おお。今さらながら気付いたが、真空管に似てるかもしれないな。
「よし、完成。そっちはどう?」
「あと、少し掛かります。レド様はその間、休まれては?」
そうすっか、今まで休んでいなかったし。
「じゃあ、休憩してくるから、終わったら通信機で呼んでね」
「分かりました」
通信機はマキビさんとの交信で使った球を改良したもらしい。
こっちを渡してくれたら良かったと最初に思った。何しろ、自分の知られたくない思考までのぞき見してるんだから。しかし、残念なことに。これは効果範囲が狭いから、この街内だけしか使用できない。
外見は球かと思っただろうが・・・・・・前世のトランシーバーに似ていなくもない・・・・・似てるだけだよな・・・・?
モノには、それぞれ製作者の趣味が大きいし、効率を考えているんだろうから。同じ形になっても不思議ではないが・・・・・まあ、いっか。
「それにしても、かなりの広さがあるよなこの屋敷は。食堂に行くだけでも一苦労だぞ」
この屋敷、とゆうかほぼ城だが、ここにほぼ全ての妖狐が暮らしてるって話だ。
もともと何もなかった土地に、この城と周りの地底湖を利用した畑を作った。でも、戦争の難民を受け入れている内に多くなった為に畑を埋め、家を建てた。
それを繰り返している内に街になったらしい。だが、いかんせんここは地下。
食料は不足しがちになる。特に建築に使う木材などは外から転送してこなくてはならないため貴重品となっている。
だからあんな石の家が沢山なったんだ。
住民たちも危ないと感じていたのか、一部では壁に直接穴を掘ってそこに住んでいる奴もいるとか聞いたな。まあ、折角作った家が地面に沈むよりマシか。
ガシャン!!
「ん?なんだ?」
目的の食堂近く来たのだが、ガラスが割れるような音がした。
何が起きた・・・・?
「おわ、っと」
「ふん!!(ベーっ!)」
ドアが勢いよく開き、メイド服のドラ娘が出てきた。
一部に、ほつれが見受けられる。
彼女は一度食堂の方に向かって舌を出して、ふてくされながら廊下を歩いて行った。
「・・・・・・・・・なんだ?」
「あ、レイクード様。申し訳ありませんでした」
「さっきのは?」
「はい。実はフレイアに何かできないかと思いやらせたのですが、何もうまくできず、怒って投げ出してしまいました」
「あ、なるほど・・・・」
それを聞いて、俺は大体事態を把握できた。
送り迎えが終ったからすることなく部屋で引きこもっていたから、それを見兼ねたレンヤが半ば強制的に手伝いをさせたって所かな。
箱入り娘がいきなり家事ができるわけないよな・・・・いつもは使用人にやってもらったから、上手くできなかったんだろう。
確か前にクレープ買ってやった事があるが、握りつぶした事があったけ。
成竜になって、まだ一か月も経ってない彼女は、力をまだ上手くコントロールできていないのだろう。
だから多分力加減を間違えてモップを折ったり、ガラスを割ったりしたんだろうな。で、食堂から出て来たことを考えると、皿を真っ二つにへし折ったところかな。
「で?何させたの?」
「床の掃除と皿の片付けをさせました」
「成果は?」
「残念ながら・・・・・・」
だろうな。つか大体想像通りかよ。
「何か、御用でしょうか?」
「あ、そうだった。少し休憩したいから、何か出してくれない?」
「かしこまりました。食堂でお待ち下さい」
たった一人では似合わない大きなテーブルの椅子に座る。
あ、そうだ。「手紙」出してくれたかな?
「あのさ、母さんへの手紙、出してくれた?」
「はい。その日のうちに・・・・どうぞ」
「ありがとう」
そうか良かった。落ち着いたら連絡するようにと言われていたからな。
手紙なんてあんまり書いたことなかったから、報告書みたいになっちまったけどまあ、いいか。
俺は出された飲み物を口に含んで、俺は確認の為にバックから一枚の紙を出す。
この街の地図だ。塔の配置を考えるために借りた物で、四方向+中央に設置する予定で、赤く印がついている。
今までは街の中心にある一つで支えていたが、力を分散し数を増やしたほうが効率が良いと考えたからこうした。一部は地底湖の上に立てなければならないが、水に浸かっても問題はない。
塔自体は完成しているから、後はそれを適切な場所に配置して、俺が作った魔導核を取り付けて魔力で叩き起こせば起動するはずだ。
その為にも、それなりの力を持った種族をマキビさんに探してもらってるから、もう少しかかる。
「・・・・・・・」
「どしたの・・・・・?」
「・・・・・・いえ、何でも」
無い訳ないでしょ。どっちの心配かわからんけど、プレッシャーに押しつぶされそうなのはこっちだ。失敗できないし当事者なんだぞ、俺は。
『レド様。こちらは準備できました』
通信機から声が聞こえた。じゃあ次は塔を建てる工程になるんだ。
後はそれぐらいだけだから絶対に間に合う。点検を含めて、二日ぐらいか。
「分かりました。今行きます・・・・・・・レンヤ。君がぼくを選んだ訳ではないけど、最終的には君が決断したんだ。だから、ぼくは全力で考えて塔を完成させた。それだけ今は信じてくれないかな?」
「はい・・・・やっぱり、年頃の少年には見えませんね」
「そこは触れないで」
残っていたお茶を飲み干して、席を立った。
――――二日後・広場中央塔――――
今この広場には噂を聞きつけた多種族でいっぱいになっていた。どこにこんだけ居たんだよってなぐらい居る。
エルフもケモ耳の獣人、ハーピィなど・・・etc。
最初の日に決闘でケガしたサントールさんが腕に包帯巻きつけて見守っている。
緊張の中、俺は無線機に声を出す。
「全員準備できましたか?」
『一番塔、魔導核の設置完了!』
『同じく二番完了』
『三番完了』
『四番設置。全て準備完了しました』
よし。次はマナが通っていない導線に体内魔力を使って叩き起こす。
そうすれば魔法陣の術式が作動して空気中のマナを吸収し、そのマナが魔石に送られ自動的にマナが回復し無限に使い続けることができる。
特にこのメインコントロールとなる中心の塔が一番大切で、中央は一番力を必要とする。ここから出たマナエネルギーは各塔に行き渡り魔法陣を形成、そしてバリアーができるはずだ。
それを受けるのにも各塔の起動が一塔でも機能しなければ魔法陣は発動しない。
俺はその中心を担当する。自慢じゃないけど結構魔力に自信があるから。
「いいですか、これができなければこの装置は作動しません。全身全霊で魔力を込めて下さい」
『はい!』
「カウント・・・秒読み、入ります」
「5・・・4・・・3・・・2・・・1・・・0ッ!!」
俺は渾身の魔力を使って、魔導核にマナを注ぎ込んだ。
しかし、まだ塔は完全に起動していない。魔導核は光っているが塔のてっぺんの光は予測の半分程度しか光っていなかった。
力が足りない!
一か八か、限界まで魔力を出し切るかっ!!
片方の手首を掴んで、全魔力を出し切る覚悟でさらに力を込めた。
「さっさと、起きやがれ!この、大喰らいやろうが!!うおおぉぉりゃああぁぁーーーー!!」
すると塔の先端の光が明るさを増してそれに呼応するかのように四方の塔が輝き出した。
そして、周りの壁に薄青い膜が張ったように見えた。
それを確認し魔力を送るのを止める。
多分これでいいはずだ・・・・・・・塔は問題なく機能している。
ヤバイ、頭がクラ付く。
だが、最終目的を確認するまでは・・・・・。
「では、前の塔の機能を停止させてください・・・・・」
「うむ・・・」
マキビさんは生贄の塔のカあプセルの前に立ち、そして手をかざした。
旧塔の先端から光を失ったが、光の膜は消えず温度が上がった感じは全くない。
どうやら成功したようだ。
そして塔の先端から下へ、輝いていたのが完全に消えると、カプセルが開いた。
ルナールさんが落下するところにマキビさんがキャッチする。
そして、彼女を確認すると、マキビさんは抱きしめて言った。
「・・・・・・・生きて・・・おるよ・・・・」
それを聞くと、地下世界隅々まで轟きそうな多種族の大歓声だった。
それを確認して気が緩んだのか俺は全身に力が入らず、意識も朦朧として倒れてしまった。立ち上がろうとも力が入らない。
魔力以外も使い果たしちまったみたいな感じがした。まぶたが重くなって意識が途切れた・・・・・。
――――三日後・レへスティール近郊の洞窟――――
「う~~ん」(ズキズキ)
「ご主人様、大丈夫ですか?解毒魔術を使いましょうか?」
「いや。大丈夫・・・・前よりは治った感じがしてきたから・・・・・」
あれから三日後、レンヤからは名前からご主人様にランクアップした呼ばれ方になっている。それは別に問題ないのだが、この頭痛でもう少し寝ていたい状況なのに、こんな狭い所をトボトボ歩かせられている。
塔を起動して気絶したあの後。俺は丸一日寝ていた。
起きた時には壮大な宴会していて起きてすぐに参加させられた。
それはいい。
だがその時に、悪酔いした奴に無理やり酒を飲まされて、酒に慣れていない身体なのかソッコウで酔いが回り、またもやバッタンキュー。起きた時が夜だった事もあって、結局二日間寝ちまった。
だからか今やたら頭が痛い。
酒は弱いわけではないが、身体は子供って事を再認識させられた。それなのに何故か頭痛持ちの状態で俺が狭いトンネルを歩かせられている。
言いだしっぺのマキビさんの他にもレンヤも同行した三人で、周りに木の板を打ち付けた感じのいかにも坑道らしいところを歩いている。
理由は未だ聞かせてくれない。
「そろそろじゃぞ」
そう言って角度がある個所を通ると滅茶苦茶バカでかい地底湖に出た。
上を見ると滅茶苦茶遠くに天井があり、雲みたいな白い霧がある。
通常であればトンネルなどには雲はできないが、空間が広くて条件が合えばできると聞いたが、それこそとんでもない空間が必要だったはず。
前を見ても向こうの壁が全然見えない。
これは地底湖というより、地底海が正しいかもしれない・・・・。
?・・・・・なんだ?
「な!?・・・・そんな・・・あれは、なんで!?」
地底海には俺が良く知っている灰色の大きな船が浮かんでいた。
「護衛艦あきづき・・・・・・・おおすみまで」
ⅮⅮ-115、あきづき型汎用護衛艦一番艦「あきづき」。
最新のレーダーとヘリを二機搭載でき、新しい魚雷防御策(TCM)が備わっている最新の汎用護衛艦。
LST-4001、おおすみ型輸送艦一番艦「おおすみ」。
陸上自衛隊車両などを運ぶ輸送艦で、艦内後部ウェルドックには2隻の輸送用ホバークラフトを搭載。PKО(国連平和維持活動)や大規模災害などの救援活動に参加したことのある。
この二艦は俺がこの世界に転生する前のモノだ。決してこの世界に在る筈がないモノ。だが事実、此処に在る。
確かニュースで行方不明となってるって言ってたけど。
「これはな、坑道を広げるために掘っていたんじゃが偶然見つけてな。お前と関係があると読んでいるが・・・・・どうなのじゃ?」
え?何でそこいに辿り着く訳?
「な、なんでそう思うんですか?」
「お前も使っていた通信機はな、あの船の中にあったモノじゃ。技術者たちが何年も頭を悩ませたモノをそなたは当たり前のように使いこなしおった。お前の知識にしても、人の子の域を超えておる。正直に話してはどうじゃ?」
図られた。自分たちが作ったなんて嘘ハッタリだったのか。
・・・・・・・・限界か・・・・・・・。
「確かにぼく。いや、俺はあんた達とは少し違う――――」
観念して全て話した。
神?に強制的に転生させられた事、ハルーツの事、そしてこれまで作った武器や製作品の全てが前世のものだって事も全部・・・・・。
「異世界からの転生のぅ・・・・・・」
二人とも黙り込んだ。
幾らなんでもあり得ないよな、俺自身も納得するのに時間が掛かったし。
「成程、それなら納得じゃ」
「そうですね」
んん~~~~~?
「い、意外と納得が速いですね・・・・・」
「まあ、その年であれだけの知識量はおかしいからのう。前世の知識を持っていたのなら納得なのじゃ」
ああ、さいですか・・・・。
「レンヤは?」
「母と同じ意見です。でも異世界からの転生者だったとしても、街を。姉を助けてくれたのはご主人様自身です。だから気にしてはおりません」
レンヤはひざまずいた。
「私は、あなたが何者でも私たちを救ってくれたのは紛れもないあなただと思っています。私はどんなことでも信じます。ご主人様の側にいさせてください」
「あ・・・うん。こちらこそ、よろしく・・・・・」
・・・・・・・なんか、重荷が取れた感じがするな。
本当の事を話せる相手ってのは大事なんだな。
「よ~し、そこまでじゃ」
なんでい、折角いい雰囲気だったのに。涙が引っ込んじまったじゃん。
「今日の本題はここからなのじゃ。次はわらわたちが協力する番じゃからのう」
「はい?どゆこと?」
「する、ではなくて。しなくてはならない、かのぅ」
「???」
言ってる意味が判らん。
レンヤに聞こうと思ったが、いつの間にか暗い顔になっていた。
「・・・・レドよ、落ち着いて聞くのじゃぞ」
「は、はい・・・」
なに?この重大発表する雰囲気は?
街は救ったんだから、何も無い筈だぞ?地盤沈下は後でゆっくりやればいいから、そんな真剣な顔でするような話じゃあないんだけど。
「では、レンヤ。説明せい」
「はい・・・・・・・・・・・」
あんたが説明せんのかい!
「テルミナスが陥落しました・・・・・」
・・・・・・・・・・・・え?
「失礼。陥落、って、戦?戦闘の?」
「はい」
「どこが?」
「バルケット領、テルミナス・・・です」
はっ!また嘘ハッタリか。
将軍である爺様は現役泣かせの実力者。それが負けたとでも言う訳?
以前聞いたがギルドにはランクがあって最高クラスだって言っていたぞ。それにイディアールが持つ軍隊の将軍で、軍歴は相当積んでいる。それでさらには、この世界では上位に位置するであろう武器、銃を配備しているんだ。
だから、指揮にしろ力にしろ防御面でも負ける事なんてあり得ない。
まさに鬼に金棒状態な訳だ。俺はそう思った。
時間が取れず不定期になりますがよろしくお願いします。




