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とある転生者の革命戦記  作者: スピンドル
第三章 少年期「故郷救済編」
32/46

第二十八話「真相」

この光景は、シュールだ。

今、この広場には正座させられている人たちでいっぱいになっている。フレイアはドラゴンの姿で、住民たちはギルドの人たちも入れて大勢が。

こんな十歳くらいの小さな少年に背を低くしているのは、なんとも奇抜な光景であろう。当の俺は噴水を椅子にして足と手を組んでふんぞり返っているんだけど。

柄にもなくキレてしまって、この状況を作り出した事にちょっと後悔。

完全にプッツン!した時の記憶は曖昧なんだよな。断片的には覚えているものの、フレイアをタコ殴りにしたこと、そしてそれを止めてくれたのがレンヤだったことぐらいしか覚えていない。

どうゆう風に考え殴ったか、周りがどうだったかまでは全く覚えていない。

この世界で初めてキレたかもしれないな・・・・・いや、一回あったか。

ともあれ、全員大人しく話し合いをする気になってくれた。

怖がられてしまったけど、結果オーライだと思うしかない。


「では。まず町長に聞きます。そもそもの原因は彼女フレイアの大食が原因である。そうでしょ?」

「は、はい。しかし、何故それを・・・・?」

「その話は重要ではありません。問題なのは、それが原因で財政が圧迫し、守護竜の貢ぎ物に手を付けようとした。そうですね?」

「そうです」


そう、フレイアの日ごろの食事量が桁違いだった。

普通の食事でも豪華絢爛な食事だったそうだ。大皿に山盛りのスパゲッティから肉は牛一頭分と、聞いただけでもお腹いっぱいになるくらい量。一か月でも数千万から数十万ナルクになったとゆう。それを、全て一人で全部平らげてしまうから、あきれを通り越して、ため息しか出ない。

さらに通常の食事に加えて、おやつまでねだるから、性格たちが悪い。

それでも町長とその使用人たちは、守護竜の娘だからいざとゆう時に助けてくれるからと、彼女を信じ続けた。

そしてその生活が続いて数十年のある日、怒りがあらわになる決定的な出来事が起きた。

町に盗賊の集団が襲ってきたのだ。

その一集団は帝国内の獣人たちが集団をつくってテロ活動をしている奴ら。それが二個連隊分の戦力で、その一つの集団は奴隷を売買している。

後の調べで分かった事らしいが、この集団は、金魚のフンのように強い集団にくっついては町や村を襲って奴隷にしたり金になるモノを略奪する、ふてぇ集団だったらしい。

そんな集団から町を守るのは彼女の義務・・・・・の、筈だった。

しかし、彼女の発した言葉はその義務を真っ向から否定するものだった。


「フレイアは、自由に変身できないから無理と言ったそうですね」

「ソウヨ、悪イ?」

「「悪いに決まてるでしょ(だろ)!!」」


だめだこいつ、なんとかしないと。

どう考えても、こいつの仕事とゆうか使命だろうに。あまりの待遇の良さに面倒くさくなったか、このドラゴンニート。

あの姿でも十分に驚異だ。

空から攻撃すれば相手はどっちに狙いを絞るか、ってだけでも相手の戦意を削ぐ事にも繋がるのに。

でも結局参加しないで、町の人とギルドで何とか抑え込むしかなかった。その所為で多数の被害が出てしまった。その被害者遺族からの追及から、壊れた町の修復まで苦労した。

そして、とうとう金が底をついてしまったらしい。

資金の見込みがない町長はどうせ守ってくれないなら貢ぎ物を返してもらう考えでいたらしい。これが町長から読み取った事実。

これでは彼女が責められても文句など言えないのだが、当の彼女は謝る気が無さそうだな。


「どうして、戦わなかったんですか?町を守ることは義務みたいなものなのに。あと、元に戻りなさいね」


フレイアに人間モードになるように言った。

ドラゴンの姿でも言葉は話せるが、口から火吐くし声帯が違うから、人間の言葉を話す事が珍しいって話だけど、こっちが聞き取りにくいんだよ。


「あたしは死にたくなかたのよ!思うように変身出来ないあたしが出たって100人近くの獣人をどうにかするなんて・・・・・・そんなの無理に決まってる」

「・・・・・・・・・」


なるほど・・・・・・・。

確かに数十年とはいえ、まだ成熟していない子供。そんな精神的にも成長していない彼女に戦いや、町と言った大きな責任を押し付けたら酷だよな。他人事ではない感じがする・・・・・。

俺も住民たちも黙り込んでしまった。

これで、痛み分けって事で、収めてくれないかな。送り迎へは可能。当分の資金も宝物庫の宝で何とかできそうだが、これ以上の面倒事はごめん勘弁だ。

こちらとしては、目的地まで送ってもらえれば十分なのだから。

さっさと送って、そっちで解決してくれ。


「だからあたし、この人たちと一緒に行くから!」

「・・・・・・え?それって目的地に着いても一緒ってこと?俺たちに付いて来るって事?」

「そうよ」


いやいやいや、それは町の住民は許すまい。

力は戻ったんだから、守護竜としての責務を果たして町を守ってもらうに決まってる。


「ああ、いいですとも。どうぞご勝手に」


そんな!?あっさりっ!?


「良いんですか!?力は戻ったんですよ!?」

「力があっても、金銭問題は変わりはしません。だったら放り出す方がマシですよ。なんなら依頼料として彼女を差し出します」


ええーー!?それって押し付けって言うんじゃ・・・・・・。

この状況じゃあ断れねーな。

彼女が野生化すれば確実討伐対象になる。

それで、犠牲などが出て、しかもその責任の一端が俺なら・・・・後味悪すぎだろおぉぉーー!


「ハァ・・・・・分かりました。彼女を引き受けますよ」

「よろしくお願いします」

「その代り、数日間は旅の準備のため宿に滞在させてもらいますから」

「その子を連れてってくれるなら好きに使ってください」


こうして、わんぱくで大食のドラ娘が仲間になった。

つか、押し付けられたのである。

しかし、何か違和感があるんだよな~・・・・・・なんだろ?


▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼


――――夜・町近郊の原っ葉――――

月明かりも、ぶ厚い雲に隠れる暗い空の下。草原の草は風でなびいている中、フレイユの町に向かっている集団がある。

手に武器が握られていて目は血に飢えた狂気をにじませている。

一団はゆっくりと町に近付き、そして―――――


「守護竜はもういない!あの町を今度こそ堕せるぞ!かかれぇぇー!!!」


そう、一人が怒鳴り、それに続いて男たちが走り出そうとする時だった。


「ところがギッチョン!」

「誰だっ!!」

「密偵で町の財政難を知って、宝物庫の財宝をネタに、その密偵と部下にフレイアを殺させようとした。例え逃がしても竜が居なくなったフレイルを制圧するのはたやすい、完璧に近い作戦でしたよ。最初は気付かなかった」


丁度、雲が晴れ月明かりで周りを照らした。


「何だこのガキ?」

「僕はレイクード。小さなマジシャンです」

「はぁ?・・・・こいつ頭おかしいのか?まあいい。こいつもろともとっつかまえて売りに出してやる。おい!このガキをつかまえろ」


しかし、後ろの仲間はピクリとも動かない。

ボスが「どうした!」と言った瞬間、全員地面に倒れた。

一人を残して。


「なッ!てめぇ、何しやがった!!」

「うちの優秀なメイドが眠らせたんです。もっとも、あなた達が気付かずに魔法陣の上にいるのが悪いんですけど」

「なにぃ!?」


足元をよく見て見ると草に隠れた横に伸びた溝がある事に気付いた。

その溝は横一線に伸びてるように見えるが全体的に見ると、それは円を描いて魔法陣になっている。


「まあ、これだけの規模ですから、次は時間が必要しょうね。でも今はこれで十分。さあ残るはあなただけですよ?」

「・・・・・・一つ聞きたい。どうしてわかった」

「そうですね。教えましょう」


最初は町長が元凶だと思われていた。しかしそれでは、合わない場面がある。

彼女の証言と町長、そして住民たちの言葉がフに落ちない事である。

フレイアは住民に襲われたと言っていたのに、当の住民は彼女の身に起こった事を全く解っていなかった。町長の場合も、話し合いをしてから決めるような考えでいたのに、いきなりの実力行使はちょっとおかしいと考えた。

そこで改めて町長から事情を詳しく聞くが、そこからまた腑に落ちない疑問が浮かび上がった。

それは、なぜか町長は襲われたのはフレイアでは無く、自分たちであると勘違いしていた事。

詳しく聞くと、フレイアに宝物庫の宝の一部を使わせてもらえないかの交渉に教会に行こうとした。だが、使用人が入ってきて「守護竜がいきなり暴れ出して逃げた」と証言。

町長はフレイアが先代守護竜の遺産を使おうとしたことを聞かれて、それて怒って逃げ出したと勘違いしてしまっていた。

ここまでは不自然ではない。

だが、どうして町長より先に使用人“それ”を知ったのだろうかが問題になってくる。

そして、それが、町の住民ならどうして襲うようなマネをしたのか。テロリストの襲撃での犠牲者遺族の恨みでも、“決定的な何か”でも起きない限り行動は起こさないはずだ。

そして、想像した。

もし、使用人がフレイアを襲う事で“何ら”かの理由があるのではないか。それでその使用人は最初はお宝目的だと。

けど、違った。

事実か確かめるのに、使用人に緑の球を当てて、頭の中を覗いたらこの町自体を襲う計画だった事に気づく。

まず使用人はフレイアを追い出すことで、代わりに町の防衛とギルドに宝物庫の場所の特定させるために依頼を出させる事を提案する。それにより多くの仲間を内部に送り、町を内側からも攻撃する作戦だった。外から攻撃があれば決起し、町を墜とす思惑だった。

その考えを確定付ける為にその使用人の仲間らしき人物も特定し、緑の球を当て確定した。

それから、森に続く道には多くの足跡があり部隊の存在もあった。

住民たちには「ちょっと出かけてすぐに戻って来る」など欺まん情報を流し、無駄な混乱は起こさせない様に安心させ町の防御をさらに緩める考えでいた。

作戦が成功すれば、宝物庫の宝も手に入る。一石二鳥だ。


「これが一連の事件の真相です。いやぁ、まさか町を襲うと計画とは、大胆不敵ですね。あ、ちなみに町の中の仲間は全員捕まっていますから」

「ふっ、心を読む球か。そうかい。だが、お前は最後に見誤ったな」

「ん?」

「今までの時間はこいつを発動させる時間稼ぎだ!死ねぇ!」


ボスは手に炎の槍を宿し、レドに向かう。


「がはっ!!」


しかし、いきなりボスは馬もろとも地面に叩き付けられた。


「な、なんだ。身体が重っ!くそッ!」

「あなたの敗北です」

「このクソガキ・・・・・なにもんだ・・・」

「言ったでしょ、マジシャンです」

「訳わかんねぇよ・・・・・・(ガクリ)」


そうしてボスは気を失った。


▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼


――――出発日――――

ふあ・・・・・もう朝か。

無印の奴隷商どもの襲来から2日だもんな、久々にゆっくりしたぜ。

フレイアの力を取り戻した次の日の夜に奴隷商の奴らが襲ってきたが、洞察力と推理でこの事にいち早く気づき、備えることができた。

まあ、マキビさんの球が無くちゃ気付けなかったけど。そこを調べようと思ったのは俺のおかげ。

自画自賛だが、この名探偵レドの名推理と奇抜な作戦で難題を無事クリア。

撃退した奴隷商全員が奴隷行きになるってんだからお笑いものだ。


「おはようございます。レイクード様」

「おはよう、レンヤ。着替えるからちょっと待ってて」

「ごゆっくりどうぞ」

「そうだ、大丈夫?ダルさは無い?」

「はい。2日の自由を頂きましたので」


そりゃ良かった。

本来であればあの規模の魔法陣を起動させるには何人もの術者が必要になるが、そこはレンヤの妖狐の力で何とかなった。

でも即席で組んだ魔法陣だったからもあるが、結局あの後倒れたって聞いた。幾らなんでもあの大人数を一瞬で眠らせたんだ、想像以上にに魔力を持ってかれたんだ。

限界ギリギリまで魔法陣に魔力を注いだレンヤをマリーが借りた馬車で回収してくれた。

今回はお手柄。影のMVP。


「よし!着替え完了。後はこのレシピを渡して出発するか」


俺はこの町の新しい名物としてラムネのレシピを書いた。

いくら宝物庫の宝が有るとは言え無限ではない。供給がなければいずれ無くなる。

フレイアの代わりに何か防衛対策を考えるんだろうが結局、金が必要なるだろう。

ただの水を売っても黒字にはならなそうだし、少しでも金になればとその名物の水を利用したラムネのレシピを書いた訳だ。

作り方としては、昔懐かしの瓶に甘く味付けした水にドライアイスを入れる簡単なもの。本来なら圧力を掛けてつくるものだが瓶内部のビー玉を利用すれば万力だけで十分。

この世界にはラムネなんて存在しないから、きっと物珍しさに買う人が多いはずだ。炭酸だから子供でも飲めるし、さらにビー玉はコレクションしやすいように瓶によって柄を変えるなどすれば、きっと足しになるだろう。


――――中央広場――――

町長は自宅ではなく途中の広場に居た。


「この度は町を救っていただきありがとうございました」

「いえ。大食いドラゴンよりタダで泊めてもらった事に感謝しています」

「これからの旅の安全を願っています。精霊の加護があらんことを」

「ありがとうございます」

「・・・・・・・・・」


フレイアはそっぷ向いて目を合わせないようにしていた。

いろいろあったが、世話してもらって迷惑もかけたんだ挨拶ぐらいはしてもらわないとな。


「一言挨拶したらどう?」

「・・・・・・・・」


ダメか。


「貴方が思っていることは理解できる。しかし、貴方を信じていたのに裏切られたのは私たちも同じだと心に留めておいてくれ」

「・・・・・・・・」


そうして町長はフレイアの目の前に近づいて―――――。


「すまなかった」

「!?」


まあ、大人として当然だな。前世の俺はこんな事すらできなかった・・・・。


「ふん!」


そうしてフレイアは先にさっさと歩き始めた。

謝り返さないのか。ま、ある程度時間が経てば心も変わるだろう。

そして俺は、例のモノを渡す。


「これはきっと資金の足しになると思うので作ってみてください。では」

「はい。お気を付て」


足ばやとレシピを渡してフレイアの後を追った―――――。


――――町の外の街道――――


「良かったのかな・・・・・・」

「マリー。心配しなくても、先は長いからいつかは心変わりできるよ」


こうゆう時は時間が掛かるものだ。

なんかそうゆうアニメ見たことあるし、無理やり謝らせても何の意味も成さない事は知っている。これから色々学んでいけばきっと和解できる。

その時まであの人が生きていればの話だけど。


「行きましょうか」

「ウン・・・・・」


フレイアは完全なドラゴンに変身し俺たちはその背中に乗った。

そして、大きく翼が広がり大空へ飛び立った。


「じゃ、出発!」


・・・・・・・・・・・あれ?

なぜ目的地とは違う方向に飛んだ?行先は伝えたはずなのに・・・・?

・・・・・・・ああ、そうゆうこと。

彼女は町の上空を旋回するように飛んだのだ。


「(ゴメンナサイ)」


聞き取り憎かったが、多分、彼女なりに思う所が少しはあったんだ。

聞こえないだろうと思って、飛んでから言ったんだろうが、多分俺を含めてレンヤとチェーニは聞こえているんだろうがな。

そうして、俺たちはツンデレドラ娘(子)に乗って目的地を目指した。


▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼


時系列は盗賊が襲撃に来る前の夜。フレイアに力が宿った日。

場所は町の外側。

5人の男たちが町に繋がる一本道を進んでいた。


「あ~~くそッ!ひでぇ目に合った」

「おめぇが、さっさと起きねぇから時間が掛かっちまったじゃねぇか!」


男は下っ端らしき男を怒鳴った。

穴から仲間を助けて、森を抜けるころにはもう夜になっていて、町近く着く頃には日付けが変わろうとしていた。


「仕方ないじゃないっスかー、いつも俺に雑用押し付けたり、交代なしに見張りさせてたり。疲れもするっスよー」

「それが、下っ端のおきてみたいなもんだ」


言い訳やら愚痴を叩きながら、一本道を歩いていると一人の男がおもむろに口を開いた。


「もうこんな稼業止めないか?今まで失敗続きだしよ・・・」

「そんなことねえ!次は多分成功する!」

「「多分、っスか(かよ)・・・・・」」


4人は呆れた声でハモる。

彼ら5人はとある村の出身でいつも一緒に行動している仲だ。

だが、村は貧乏だったため5人は盗賊になることを決意する。

しかし、ほとんど成功していない。

人数の少ない馬車を襲ったが、実は軍の高官で戦闘になった途端返り討ち。待ち伏せするも、当時は強い魔物の出現でその街道は通行止めで、馬車一台通らず。挙句にその魔物に追われる始末。

失敗に失敗を重ね、生活すら危うい金額しか残っていなかった。

わらにもすがる感じで、町で高額の依頼を受けるがるが、暗号が全く解けず。

高額な報酬から身を引くことができない5人は、町に滞在しながら根気強く粘る事を決意する。

そこで、その滞在中の必要な資金稼ぎに、夜襲を仕掛けようと考えた。

しかし、これも結局、訳も分からずいきなり穴に落とされ失敗した。


「だがよ、こんな事をしていても、いい事なんかありゃしないんじゃね?」

「そりゃ・・・・・ん?」


不意に周りが明るくなった。朝にはまだ早い。

5人は空を見ると、そこにあったのは、周りを明るく照らしている火の玉だった。

しかも、こっちに向かって来る。


「・・・・・・・やっぱ、止めるか・・・・」

「そう、ッスねー」


これはきっと天罰なのだと、そう男たち全員がそう思い改心を誓った。


ドッドォーン!

「なッ何だ!?」


大きな音を聞き、門番が駆けつけると、そこには黒焦げの男たちと馬が倒れていた。

その門番は簡単な治癒魔術が使えたので5人は大ヤケドを負いながらも命は繋ぎとめることができた。

5人はその後来た医者に運ばれ、そのまま病院送りとなった。


やっと完成です・・・・(汗)。

時間が取れなさそうですが書いていきたいと思いますので、次回もよろしくお願いします。

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