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とある転生者の革命戦記  作者: スピンドル
第二章 少年期「海上編」
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第十六話「女王」

ん~~~~~~。まぶしっ!

あれ?・・・・・・・ああ、そうかソファーで寝ているんだっけ。一瞬どこに寝てたのか分からなかった。

窓の陽ざしで目を覚ました・・・・・・・あれ?もうお日様が真上てっぺんじゃん。


「寝すぎだな」


盗賊に海に突き落とされ、運悪く奴隷船に捕まり、少し休んだがすぐに戦闘。

魔力や体力がいくつあっても足りやしないな。おかげでクタクタだ。

まあ、身体はまだ少しダルいが、前より楽になった。

さて、どうなってるか見に行くか。船は大丈夫かどうか心配だし。

もしかしたら航行不能もあり得る、昨日マスト折られたし。

そろそろ問題ヶ所の集計ができている頃だろう。


「さぁて、様子を見てくるか」


俺は甲板に向かおうと寝ていたソファーから重たい身体を起こした。

すると、机の上には俺の来ていた服が畳んであったのに気が付いた。

靴まで用意してある。誰がやってくれたのか知らないけど助かった。

この服装ではちぃと寒かったんだよな。

俺は自分の服を着て、船長室を出ようとドアを開けた。


「お目覚めですか主様」


そこには3人の女の子が居た。

どちらサンで?服的に奴隷だったんだろうけど。

ああ、何人か置くってペドロが言ってたっけ。

ドアの左右に女の子三人。

左側に二人の女の子が寝息を立てている。

寝ている二人は年頃の女の子、何とも微笑ましい光景だろう。

あれ?この一番小さな子は人質にされた子じゃないか。

もう一方の逆側、起きている女性は肌が日焼けした人より黒く、白い髪で頭の横に尖がった耳、腰には二本の短刀を携えた女性がキリッとした状態で挨拶した。

ダークエルフだ。外見だけでも違いが判る黒い肌のエルフ。


「おい、起きろ主が起きたぞ!」


その言葉で寝ていた二人が「ハッ!」と飛び起きた。

身だしなみを整え、深くお辞儀をした。

ちょっと悪いことをした感じがした。折角、気持ちよく寝ていたのにな。


「「おはようございます。ご主人様」」

「おはよう」


二人も挨拶した。俺もそれを返す。

ん?いつの間に主従関係になった?つい最近まで、様付で呼ばれていたから気付くのが遅かったけど、彼女たちの主人になった覚えは無いんだが?

そういえばご主人様って呼ばれるのは初めてだ。新鮮でいいかも。


「僕がいつ君たちの主人になったんですか?奴隷とかもう関係ないんですよ?」

「そんな!敬語で話さないでください。主人なのですから名前で。あ、申し訳ありません。自分はチェーニと申します」


そうだけど一応年上には敬語を使うのは礼儀作法の癖みたいなもんなんだけど、それに年上には敬語を使うのはどの世界でも同じ。


「私はクレールです。こちらはマリー」


そして小さな女の子マリーが「ペコリ」と頭を下げた。

ダークエルフはチェーニ、寝ていた二人がクレールとマリーか。

自己紹介を終えて甲板に向かって歩く。その後ろを三人が歩く格好だ。

甲板に出ると、ちょうど目の前にペドロが居た。


「お?兄貴、おはようさん。つっても、もう昼過ぎだがな」

「あにき?」


十歳の子供が兄貴?

見るからにそっちが年上な感じで、違和感ありまくりなんだけど。

昨日は呼び捨てだったのに、今度は兄貴か。

こんなにも変貌するとは。こそばゆいったらありゃしない。


「そうさ。俺たちを助けてくれたんだ、兄貴と呼ばせてくれ。それとも船長が良かったか?」

「どちらでも。しかし良くこの服が僕のだって判りましたね」

「ああ、ニオイで判ったぞ」

「なーる。・・・・・で?船の状況はどうなんですか?」


オレは船の状況を聞いた。

・・・・・事態は深刻だ。

船全体を調べた訳ではないらしいが、船体の損傷は甲板だけで水漏れなどはない。

しかしメインマストは根元から完全にポッキリ。錬金術で治せるが、マストは何処ぞやに流された。帆も焼けていて、例え治せてたとしても使い物にならない。まるで幽霊船みたいにボロボロだ。しかも昨日の作戦で船を揺らせたが、その時一緒に水や食料が魚のエサになってしまった。

なんとかできても数日位しか持たない。

さらに、今現在、何処にいるの分からなくなっている。

例え地図が無事でも、どこにいるのか、どこに進めて良いのかすらわからない。コンパスも羅針盤も無いから。・・・・ハァ、もう完ッ全に漂流状態となってしまった。

いくつか俺の所為だけど・・・・・ほとんどか。

船はなんとかできるけど、方向がわからないと、どうしようもないな。


「どうする?兄貴」

「・・・・・・ガーさんとハーピィたちに進む方向を探してもらいます。船の事は僕が何とかしますよ」


空を飛べるガーさんとハーピィたちに四方向飛んでもらって港か陸地を探してもらう。

前世でも鳥にそうゆう事をさせたと聞いた事がある。

他の人たちは休みを与えるか。もう、疲れていそうだったからな。

そう言えば、奴隷の中にドワーフが居たっけ、後で手伝ってもらおう。


「僕はこの船を蒸気船に改造しますので、みんなは好きにしていてください。また必要になったら呼びます」

「じょうきせん?」


皆頭をかしげた。

風が動力の船が一般的なのだから知らないのも当然か。


「完成したら分かりますよ」


全体のイメージは左右に水車を付けたパドルシップと言われる蒸気船だ。なぜ現代の様なスクリュー式にしなかったのは、バランスが悪くなるから。

船尾に有るスクリューはある程度水の中にないと意味を成さない上に、バランスを崩して横転してしまう。木造船では浮き過ぎる為、今のまま取り付けるのは得策ではない。

現代の船にはバラストとゆう船の中に水を溜めてワザと沈ませて重心を下げバランスを保つ構造になっている。船体自体も木じゃない。

船自体の重心が高いから揺れてしまうが、重心を低くすると安定して簡単には横転しない性質がある。それを考えると、船自体の構造を変えないといけなくなるので効率的ではない。

あと蒸気機関ぐらいしか簡単にできるものがないのも理由の一つだ。

構造としては、まず海水を一度、船内のタンクに取り込む。こうする事で船がある程度沈むため、バラストの役割を果たす。

そうしてタンクに取り込んだ海水を蒸気タンクに入れ、熱して蒸気にする。面倒な二つのタンクにしたのはゴミの混入を防ぐため。

そして、その蒸気の圧力で船を動かす訳よ。

水を蒸気に変える程の熱を生み出すためのボイラーには本当は石炭などが必要だが、ここは火の魔石で代用する。

今はそのボイラーをつくる為、船の真ん中を目指している。


「ん?何だ?この扉・・・・・?」


少し歩くと、大きく重そうな錠の付いた扉の前に着いた。

いかにも大事にしてます感満載だな。

あの船長の言っていた事もあるし。ちょっと覗いてみるか。


バチ˝ッ!

「痛ッ!なんだ?今の・・・・・おお、痛って」


錬金術で錠を壊そうと手を当てたら静電気が発生したみたいな痛みが走った。

どうやら、この錠は徹底的に複数の魔法陣が組み込まれているみたいだ。

触るだけでもビリッと来た。

こりゃあ、お宝部屋に違いない。

数人をいい暮らしが出来るほどの金になるお宝か、さらに興味が湧いた。

ふむ・・・・・・。

ドアにも魔法陣が施されているみたいだ。

だが――――――。


バキッ!

「っと、空気読めなくてごめんねー」


ドアや錠自体をいくら強固にしても、その間の留め金の部分は強化していなかった。

ツメが甘いな。

錠を使っているとゆうことは開閉には魔術がかけられていない事は容易に想像できる。

そこを破壊すると想像通りに開いた。


「さぁて、どんなお宝かな?ごたーいめ、ん~!?」


オレは部屋に入ったのだが、そこには部屋一面ガラスの破片が散乱している。

そんな中、女性がうつ伏せで倒れていた。ガラスの破片だらけの床の上にだ。


「ちょ!大丈夫ですか・・・・・うわ、ヒデェ・・・」


オレは彼女に駆け寄った。

うつ伏せだった時はサンゴの様な赤い色の長い髪で体が隠れていたので判らなかったが、駆け寄り仰向けにしたら気付いた。

彼女は裸だ。スッポンポン。

エロい感じはするが、身体に沢山のガラスが突き刺さっていて、それどころではなかった。


「み・・・・」


女性は俺の手を握り小さく弱った声で何か言った。

まだ生きてる。でも何て言った?


「み・・・・水を・・ください」

「水より、先に傷を治さないと――――」

「いえ・・・・水を先に・・・・・下さい」


仕方なく人差し指から水を出した。

俺はマナを制御できるので飲料可能までマナを下げることが出来るのだ。

頭を持ち水を彼女口元に近付け水を飲ませた。

彼女は砂漠を歩きでやっと水を見つけたみたいに勢いよく飲み始めた。


「ん、ん・・・・はむ・・・」

「!?」


それだけでは少なかったのか、直接指をくわえ吸い始めた。

ちょっとドキッとした。

傷だらけではあるけど、スベスベしてそうな綺麗な肌と体、顔も綺麗というより美しく気品がある感じがする。

こんな美人が赤ん坊みたいに俺の指をしゃぶっているように水を飲み続けている。

それとオレは前が気になったので長い髪で隠した。

だが、何とも痛々しい。折角の綺麗な肌がズタズタじゃないか。

早く傷を治さないと――――。


「え・・・・・・・?」


彼女の身体が変化し始めた。

身体に刺さっていたガラスが次々と床に落ちて、キズも塞がっていく。

オレはそれに見とれていると今度は足が変化していった。

足が一つになって、鱗みたいなものが浮き上がってきた。最終的に魚の尾ひれみたいになった。

まさか、人魚?

上半身は人の身体のままだが足が完全に魚の尾ひれだ。

人魚に変身し終えると、もういいのか、やっと俺の指を離してくれた。


「ふう・・・・・・」

「人魚・・・・ですか?」

「はい。おいしい水をいただきありがとうございます」

「あ、いいえ」


彼女は頷いた。

へー。初めて見た。

これが、お宝?見るからに他にはガラス以外何も無けど・・・・・・。


「そッ、それは、人魚ですか!?」


チェーニが入って来た。

丁度いい、人魚について色々教えてもらうか。


「見るからにそうでしょう。僕は人魚についてあまり知らないので教えてもらえますか?」

「わかりました。人魚は見ての通り上半身が人で下半身が魚の種族です。少しの間は人間の姿に変身できると言われてます。住んでいる場所は分かりませんが、今まで絶滅したのだと思っていました」


俺が知っている人魚とほとんど一緒みたいだ。

でも、変身できても水がなきゃいけないのに、今までどうしていたんだ?

彼女が入る水槽くらい・・・・・あ。

俺昨日大揺れを起こしたんだった・・・・。

その揺れで水槽のガラスを壊して、そのまま長い時間水の補給ができず脱水症状みたいなものを起こして彼女は倒れていたんだ。

俺の所為だった・・・・・・(汗)。


「そして・・・・・」

「?」


チェーニは少し困った顔で人魚の女性の方を見た。


「構いません」


?なんだ?


「その肉を食した者は不老不死の力を身に着けるとか」

「え?それってつまり・・・・・・」

「私を食べれば死なない身体になるのです」

「!?」

「その力を得ようと歴代の皇帝や貴族までもが狙い、全財産を賭けて広い海を探し回った豪族も居ました」


そうか、それなら高く売られるはずだ。

皇帝すら望んだなら、国を傾けるくらいもらっても不思議じゃない。


「私はどうなるのでしょう」

「ん?そうですねー・・・・・・あなたに水先案内人になってもらえれば逃がしてあげますよ?」

「え?」「なんと!?」


二人とも驚いた顔で俺を見た。何かおかしなことを言っただろうか?


「不老不死ですよ!?人間なら誰もが夢見る力ではないですか!」

「長生きしてもロクなことにならない事は知っていますからねー(アニメ的に)」

「そうなんですか?」

「そうです。きみだって長年生きていればそんな事を思うんじゃないですか?」

「そりゃそうですが。主様もそんな歳ではないですよね?」

「いや、まあ・・・それより人魚の肉程度ではみんなのお腹は満たされませんしね」


精神年齢は30過ぎだけど。まあ、それは良いとして。

不老不死になっても腹は減る。一応、生きているんだし。

一時的に満たされたとしても、案内してもらった方が両方にとって都合がいいに決まっている。

人魚だから海は熟知しているだろうから、どこ向かえば港か陸の場所が判る筈。


「貴方は不思議な人の子ですね。豪族が生涯を賭けて欲しがった物を程度呼ばわりするなんて・・・・一つお願いしても?」

「お願い?」

「はい。それを叶えてくれれば陸に案内を致します。それに私自信を差し出しましょう」

「・・・・・・・・その話、長くなりますか?」

「え?ええ」

「では、後で聞きましょう。受けるにしろ、断るにしろ、船が動かなくてはどうしようもないので」


二人は納得したように頷いた。


「チェーニはドワーフたちを呼んできて。あ、そういえば色々あって名乗りませんでしたね。ぼくはレイクード・バルケット」

「私はコーラル・ベラ・メマイド。人魚の国を統治している者です」


え?それって・・・・・・・女王様!?そんな凄い人が何で!?

いや。それよりこんな状況で、そんなすごい人の願いなんて、また嫌な予感しかしない。

まあ、それも含めて後で聞くことにしよう。

聞く時間なら、完成した後の方がいい。

海水を取り込んで、熱し、蒸気にするまで時間が掛かるから、蒸気機関が完成しても動くまで時間が必要になる。

その時間に聞こう。

そして、オレは大体船の中央で作業を開始した。


              ◇


・・・・・・・数時間後。

俺は一通り作業を終えて船長室に待たせた人魚の女王様から話を聞く。

後はドワーフたちに任せても問題ない。

船長室にはチェーニの他にガーさんやペドロも一緒にいる。

今後の船の進路を決める上で二人の意見も聞きたいので同席させた。

ちなみに二人もコーラル女王を見た時はチェーニと同じ反応だった。絶滅していた種族が実はいました。てな感じだもん驚くわな。

それはさて置き、俺は船長室の一番奥の椅子に座って話を切り出した。


「どうぞ、お話し下さい」

「はい。私たちは連合の大陸パラディーン近くの海の一角に住んでいます。連合に守ってもらう代わりに海の守りを任されているのです」

「ガーさん知ってました?」

「いや、知らなかった」


ふーん。

狙われていると分かっているが、自分たちだけで守るには限界があるからな。

それならそうした方が得策ではある。住んでいる場所も人魚たちとの取り決めで連合の一部の高官しか知らないだろう。実際ガーさんも知らないみたいだし。

一度も姿を見られていないのであれば、人魚が絶滅してるんじゃないかと思われていても不思議じゃないか。


「はい、しかし本来なら絶対にあり得ない事態が起こってしまったのです」

「あり得ない事態?」

「人魚の一人が人間に捕まってしまったのです。それも、捕まったのが私の一人娘、セレーニなのです」


やっぱりか。この先の展開が読めて来た。


「心配して兵を送ったのですが、その兵士が持って来たのはセレーニが付けていた髪飾りと手紙だけでした。信じたくありませんでした自分の娘が捕まったなんて」

「それで、自分で行った矢先に捕まって移送中であると」

「はい・・・・」

「あなた御一人で?」

「そうです」


いくらなんでも罠と知って飛び込むか?普通。

兵士たちが護衛してるんじゃないのかよ。


「なぜ、一人で出たのですか?」

「1人で来いと書いてありましたし、どうしても信じたくない気持ちが強かったのです」


今まで捕まった人魚はいなかったから下手な芝居とでも思ったわけだ。

それで、確かめついでに向かったら案の定か。


「お願いします。娘を助けて下さい」


コーラル女王の瞳から、涙がこぼれ落ちた。


「場所は知っていますか?」

「エヴェン諸島です。見張りが話していたのを聞いていました」


やっぱりか。

そして、船長室で見つけた海図をテーブルに広げる。

さっきガーさんに飛んでもらって確認したが、俺たちがいるのは、そのエヴェン諸島の近くの海域。

この船の目的地が奴らの本拠地だったから近くて当然だが、イディアールに戻るにはとてもじゃないが遠すぎる。改造したが、速度は全くの未知数。

一番近い港は、帝国領だがここから何日も掛かる。

だが、水は魔術で補給できる。食べ物だってなんとかすれば魚ぐらいで何とかできる。

事実上、危険を犯してまで行く必要は無い。

・・・・どうする?

近いなら助けに寄った方が俺の気持ちが晴れるが、他の連中を危険にさらすことになる。折角自由になったのにそれじゃあ可愛そうだ。

失敗しても俺は銃があればどうとにでもなるが・・・・・・・・・。


「ここは助けるべきだ!」


最初に言い出したのはガーさんだった。


「俺たちは兄貴に従うぜ」

「良いんですか?危険ですよ?」

「兄貴が俺たちを救ってくれたんだ。同じく助ける為ならそれを手助けするのはスジだろ。それに親子ならなおさらさ」


そう考えているなら、中々の人間性だな。獣人だけど。

満場一致なら断る事は無いな。


「では受けましょう。僕にとってはどこかの港に案内してくれればいいですから」

「あ、ありがとうございます」


そう言って涙を拭き、深く頭を下げてお礼を言った。

すると丁度、ドワーフの一人が入って来た。


「失礼します。レド様、圧力が上がってきました」

「いい頃合いです。出発しますよ」


船の方向は決り、オレは船の舵がある所に向かった。舵は外にある。

甲板に出ると太陽は半分に欠けていてもう夕方になっていた。

そして、舵の横についている伝声管に声を入れた。

俺が作りました。


「合図でレバーを引いて、それで動くはずだから。準備して」

『分かりました』


昔の蒸気船と大体同じだ。

蒸気の圧力が弁室に入り、シリンダーとピストンを動かす。

そして、シリンダーと大きな車輪みたいな、はずみ車を回して動力を得る。

ドワーフたちにはあらかじめ説明してあるが、今はシリンダーがロックされていて、不意に動かないようにしてある。

圧力規定位置に達したのでこれで出発準備完了。

後は横に大きなレバーを引いて、ロックを外せばいいだけだ。

蒸気を利用するから海水を熱するまで時間が掛かった。

これでやっと出発できる。


「引いて!」


レバーを引くと「ガキャン!」と、金属と金属がぶつかる音が船内に響いた。

「シュー!」と余分な圧力を抜きながらはずみ車はゆっくり回転する。

外では両方に付けた水車がゆっくり回り始め、船はそれに合わせて前に進み始めた。

皆、「おお!!」と驚いた声を上げた。


「進路、エヴェン諸島へ」


魔石の火力もあげられるので速力も制御可能になっている上に、魔石が無くなっても店などに売ってるモノで十分に動かすことが可能。

そして船はエヴェン諸島に向かって進んで行った。

クックックッ~まさに天才の偉業ってやつだぜぇ~。

自画自賛だがホントに作っちまった俺スゲぇー。


ここまで読んでいただきありがとうございました。

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