風船
空気を吸い込み、気圧を測る。
浮遊するのは地に足が着いていない証拠。
風船のように、ただ浮遊するのは誰も知らない。
名もない風船は空を漂って、地球を越えてゆく。
重い気持ちを吐き出しながら、上昇。
一筋の光を見つけ出して尚、漂い続ける。
周りは真っ黒に覆われていようが。
重い気持ちを引きづり回してでも。
再構築されていく無数の風船。
何処かで横たわっている。
静寂と荒々しさが残る先に、電灯の生暖かさが残るよう。
ずうっと残っている気がするのは不思議だった。
まだ、上へいく。
上へ、上へ行こうと、上へ行く。