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第77話 繋がる想い ゆえ編

只今の時間――――PM11時。

シュウは水面に日光が反射して綺麗に見える湖の近くで一人座ってある人物を待っていた。

それは少年がはじめて恋という感情を認識し、

ラブレターまで書いてこの場所に呼んでいる少女である。

(…ひと先ず、来たら何言おうか…いきなり好きです!…これはないか)

シュウは少女が来た時にまず、初めに何を言うかで悩み始めた。

恋という事をしたこと自体が人生で初めての経験でありこっちに来る前の

世界にいたときにも、考えたこともなかったものである。

(君しか見えてません!…自分で言ってて気持ち悪いわ!)

このように心の中で一人突っ込みをするくらいにシュウは色々テンパっていた。

この光景を第三者が見ていたら面白いのなんの。

「シュウ」

「っ!ゆ、ゆえ!」

そう、シュウがはじめて恋という感情を抱いた人物は――――――自分と同じように

別の世界からこの世界へと来た少女、桜ゆえだった。



「も、もう傷は良いのか?ゆえ」

「ああ、完治とまでは言えないがもう動けるくらいだ」

ゆえは自分の脇腹を少しふれて苦笑いを浮かべながらシュウの方に向いた。

「それにしても、まさかシュウの方から私を呼び出すとわな」

ゆえの微笑む顔を横から見ていたシュウは思わず見つめてしまっていた。

こっちの世界に来てからずっと何も思わずに見てきた

赤色の髪、顔、表情などの全ての物が輝いて見えた。

「どうかしたのか?シュウ?そんなにボーっとして」

「え、あ、いや。別に」

ゆえに指摘されたシュウは急に恥ずかしくなってあわててゆえから視線を反らした。

「で?」

「へ?」

「何か用があるから私を呼び出したんだろう?こんな手紙まで書いて」

ゆえから笑いながらポケットからシュウがゆえの家の郵便受けに投函した

手紙を取り出してシュウに見せた。

「あ、ああ…その…ゆえ」

「ん?」

いざ、言ってみようとするのだが喉のすぐそこまで「好きだ」という言葉が

出ているのになかなか言葉として口から出ない。

「シュウ…」

「ゆ、ゆえ!?」

ゆえはいきなりシュウの肩に頭を乗せてリラックスし始めた。

ゆえとの距離が近くなったことによってゆえの髪の毛からいい匂いがしてきたり

丁度いいくらいの匂いの香水がシュウの鼻を刺激してきた。

(…やっベ…超良い匂いする)

漂ってくるいい匂いにシュウは徐々に気持ちに余裕ができ始めてきた。



「ゆえ」

「なに?」

「……好きだ」

ようやくシュウの口から出た言葉――――――その言葉はゆえを幸せにできる魔法。

「聞こえない」

「好きだ。ゆえ、僕は君の事が好きだ」

ゆえはわざと聞こえないようにふるまい再び、シュウからの告白を求めた。

「シュウ、私も好きだ」

「ああ、僕も……好きだ」

2人は微笑みあいながら自ずとお互いの距離を徐々にゼロに近づけていき…そして

「「ん……」」

2人の距離がゼロになり唇と唇が重なった。

こんばんわ~

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