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マジックワールド。魔法の世界へようこそ  作者: ケン
第7章 人間VS魔族
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第75話 終結!これが人間の絆の力だ!

「ハァ、ハァ、ハァ」

ランカー達は肩で息をするほど魔力を消耗し、また傷ついていた。

アークは内臓をやられたのか先ほどから血反吐を吐き続け、ゆえもわき腹が

折れたらしく脇腹を手で押さえていた。

「や、やったの?」

「いいや、この程度で倒せたるなら理事長でも倒せたはず」

ラナの言葉にシュウは呪いによる激痛を感じさせないような表情で

ハデスに攻撃が集中しモクモクと煙が上がっている方向をじっと見つめていた。

『ゲホッ!ハァ、ハァ、ハァ』

シュウの言うとおり煙の中から全身を血で赤く染め上げた

ハデスが血反吐を吐きながら出てきた。

『くそっ!何故だ!何故この我がこれほどまで血を流す!』

ハデスは今の自らの状態に不服を覚えているのか叫び始めた。

完全に覚醒した自分に勝てるものなどこの世の中には誰一人としていない、

そう思っていたがいざふたを開けてみればまだ16にも満たない若者たちの

攻撃によって全身から血を流している自分がいた。

『……のか?』

「え?」

『貴様らも我ら魔族を滅ぼすのか!』




突然、ハデスは怒りに顔を染め上げてランカー達に向かって叫び始めた。

『貴様ら人間は魔族を差別し!滅ぼそうとする!』

「そんなこと」

『ないとでもいうのか!?だから貴様ら人間は屑なのだ!』

ライカが否定しようとするとそれを言わせまいとハデスが口をはさんだ。

『貴様ら人間は決して自らに罪を認めようとはしない!まるで自分達が

この世のすべての頂点に立っているかのようにだ!貴様だって分かっているだろう!』

ハデスはルーラを指差してそう叫んだ。

ルーラも魔族の子、それがリークされた時は学校中から陰湿ないじめを受けた。

昔から魔族は災いを引き寄せる者として忌み嫌われてきた。

しかし、魔族は何もしていない――――にも拘らず人間は魔族を差別し

追い込み、この世から根絶しようとしている。

「……確かにそうだよ」

『ならばなぜ貴様が、人間の側についている!』

「すべての人間が私たちを滅ぼそうとしているわけじゃないから!」

『っ!』

彼女が叫んだことにハデスは驚きを隠せなかった。

「確かに魔族をいまだに嫌ってる人もいる!でも、皆が皆

魔族を否定してるわけじゃない!ここにいるシュウやゆえ、

他のランカーのみんなも私っていう魔族を認めてくれて

友達として接してくれている!」

『それはただの偽善だ!同情にしか過ぎない!』

「そんな訳ないだろ!」

ハデスが言ったことに今度はシュウが怒りをあらわにして声を荒げた。

「ルーラは俺達の大事な仲間だ!友達だ!魔族も人間も関係ねえ!

俺達は人魚とも友達になれたんだ!人間だって他の種族とも友達になれる!

なんでお前は人間っていう存在をねっから否定するんだよ!」

『黙れ黙れ黙れ!貴様に何が分かる!人間は全て滅ぼす!』

ハデスが叫ぶと凄まじい量の魔力の上昇が感じられ全身から闇が

凄まじい勢いで放出されていった。

『オオオォォォォォォォォォ!』

シュウは一度、目を瞑り何かを考え始めたがすぐに目を開けて刀を持ちハデスに向かった。



「ハデスは……俺が止めをさす。皆は手を出さないでくれ」

シュウの言った事に誰一人として反対せずに己の得物を直した。

「ああ、良いぜ。ただし、絶対に勝てよ」

「勿論だ」

アークの言った言葉にシュウは笑いながら返事を返すとシュウの事を想っている

少女達がシュウに近寄って来た。

その表情からは不安で押しつぶされそうなのが一目見ただけで分かった。

「シュウ、絶対に帰ってきてくれ」

「約束よ!?絶対に生きて帰って来て!」

「シュウ……今度デートしよ」

ゆえ、ライカ、ルーラは今にも泣きそうなところをどうにかしてこらえた。

「ゆえ、ライカ、ルーラ、皆……行ってきます!」

シュウは刀を構えリッタと一つになり獣人化をして高速で移動しながらハデスに斬りかかった。

「ハデスーーーーー!」

シュウのひと振りをハデスは腕に闇の魔力を纏わせて防御した。

『貴様一人で何ができる!』

ドゴォォン!

「ぐっ!」

既に呪いで体が悲鳴を上げているところへさらにハデスの

凄まじい威力のパンチがシュウの腹部に直撃した。

『貴様ら人間は一人では何もできないクズだ!』

「ああ……そうさ」

パキィ!

『っ!』

シュウは血反吐を吐きながらもハデスの腕に触れて凍らした。

「僕たち人間は確かに一人じゃ何もできないちっぽけな種族だ。

でも、僕たちには絆があるんだ!一人ではできなくても仲間がいれば出来る!」

パキイィィィィィィィ!

『ぐぅわぁ!』

シュウの感情の高ぶりとともにシュウの体表に触れていた

ハデスの腕が肩まで一瞬にして完全に凍りついた。



「誰かが失敗しても仲間が助ける!それが人間の強さだぁぁぁぁぁ!」

ヒュッ!ザシュッ!

『がぁっ!』

シュウはバーストに獣人化を重ねたことにより凄まじい速度を手に入れ

ハデスが反応するよりも早くハデスを斬った。

『舐めるなあぁぁぁぁぁぁぁ!』

「おおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

シュウは刀を投げ捨ててハデスが放ってきたパンチを自分もパンチを放って対抗した。

パキィィィ!

『ぬぅぅ!』

「げぼっ!おうぇ!」

ハデスは拳が凍ったことに苦痛を覚え、シュウはいくらバーストで増大した

魔力で呪いの進行を抑えているとはいえ体には断続的に激痛が走っていた。

『ハァ、ハァ、ハァ……人間は滅ぼす!オオオオォォォォォォォォォォ!』

ハデスが叫ぶと同時に彼の目の前に真っ黒な魔法陣が現れその中心に

徐々に闇の魔力が集まっていった。

「な、なんだあれ」

『ハハハハ!魔族最強の闇魔法で貴様を塵としてやろう!』

ハデスが声高らかにそういった瞬間!

ビギャギャギャギャギャギャギャギャ!

『ぐわぁ!』

「っ!?」

突然、ハデスに落雷が二つ落ちてきた。

「シュウ!あんたも何か最強の魔法で対抗しなさいよ!」

「ライカ!……分かった!10秒!10秒で良いから稼いでくれ!」

ドオオォォォォォォォォン!

シュウがそういった瞬間、鉄球がハデスに二つ降りかかったが闇に

喰い尽くされ錆びとなって消滅した。

「10秒くらい稼いであげる!」

ドドドドドドドドドドドドドドドド!!

レイがそう叫ぶと同時に、彼の後ろに待機していたフォレスが地面に手をやり

何かをつぶやくと地面から巨大な花が咲き誇りそこから種が凄まじい弾数が

連続でハデスに放たれた。

『こんなもので我を邪魔出来ると』

ハデスが言っている傍から彼の後ろから大津波が迫って来て彼を飲み込んだ。



「どう?水も大量にあったら邪魔でしょ?ゆえ!」

「アマテラス!」

さらにそこからゆえの放った膨大な火炎が水を一気に蒸発させ

水蒸気を生んでハデスの視界を潰した。

「決めろ!シュウ!」

「ああ!」

シュウの目の前にも魔法陣が現れていた。

『遅いわぁ!』

ドオオォォォォォォォォォォォ!

シュウが魔法を放つ前に真っ黒の魔法陣から膨大な量の闇が放出され

円形に展開されてシュウを飲み込んだ。

『ハハハハハハ!所詮、人間はそんなも』

ハデスが勝利を確信した瞬間、闇から虹色に輝く光が溢れ出し

闇が一瞬にして晴れたかと思うとシュウが立っていた場所には氷像が立っていた。

「ふふ、氷と虹のそっくりさんよ。シュウ!」

「ああ!」

イーリの氷と理事長の虹の魔力により本物だと思っていたシュウは偽物で

本物はハデスの後ろに立っていた。

「これが!俺達の!絆の力だぁぁぁぁぁぁ!」

ドオオオォォォォォォォォォォォォ!

『ヌオオォォォォォォォォォォ!』

シュウの魔法陣から凄まじい量の氷の魔法が雪崩の様にハデスに流れ込んできた。

『ぐぅぅぅぅぅあああぁぁぁぁぁぁぁ!』

闇の魔力を放出して放出されてくる氷の魔法を喰らおうとするも氷の魔法の

数が圧倒的に上であっという間にハデスを飲み込み氷漬けにした。

「ハァ、ハァ。人間舐め…るな……よ」

パリイィィィィィィィィン!

凍りづけとなったハデスが一瞬にして砕け散ったと同時に体に限界が来た

シュウはそのまま力なく地面に倒れ伏した。




「シュウ!」

イーリが慌ててシュウに駆け寄り急いで彼の腹部を見てみると既に

呪いは半分を大きく通り越して今にも尾と顔がくっつきそうになり

シュウの呼吸も徐々に弱弱しいものになっていった。

「ルーラ!解呪法が見つかったんだろ!?」

「うん……でも、これはイーリさんの力が必要です」

「何をすればいいの!?お願い!もうシュウと離れたくないの!」

シュウを産んでからすぐにシュウと離れ離れになったイーリは

もうこれ以上シュウと離れるのはこりごりだった。

「解呪法は一度、シュウの魔力を完全に抜きます」

「で、でもそうなると死んじゃうんじゃないの!?」

ラナは解呪法に驚きを隠せなかった。

「……まさか、仮死状態にして呪いを」

理事長が言った事にルーラは首を縦に振り肯定した。

「で、でもそんなこと」

「やるしかないの、ゆえ。この方法しかない…シュウ、私を信じてくれる?」

ルーラの言っていることにシュウは首を縦に振った。

「じゃあ……始めます!」

ランカー達が見守る中、シュウの解呪が始まった。

……ん~。最終章とか言っておきながら短すぎたかな?

まあ、ダラダラやってもグダグダになるだけですし…まあ、いっか!

この話で戦争はお終いです!

あとは事後処理とそれぞれのヒロインルートを書いていきます!

まるでエロゲーだこりゃ。



あと、感想ください(泣)

最近、トップページが赤くなってるのを見てない(泣)

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