第74話 友の命>命がけのバースト。
「どおらあぁぁぁぁぁぁぁ!」
レイが巨大な鉄球を鎖でつないで物をハデスに力いっぱいぶつけるが片腕だけで
その巨大な鉄球を止めると鉄球に触れている手から闇を放出さして鉄球を喰らい
それにつながっている鎖を伝ってレイに闇が向かってきた。
「わっちょ!たんまたんま!」
「馬鹿ものが」
慌てているレイを呆れながら刀をもったゆえが鉄の鎖を一刀両断した。
「流石ゆえ!」
「ぼさっとしてんじゃないわよ!レイ!」
ドオオォォォォォォォォォォォォォォォン!!
ライカとライトがハデスに向かって落雷を何度も落とすがハデスの体に
目立つ傷はなく着ている服が少し焦げたくらいだった。
『貴様らごときで勝てるとでも思って』
ハデスが喋っている途中で後ろから獣人化して高速で後ろに移動した
シュウが刀を横に振るうがハデスはお辞儀をする感じで頭を伏せてかわした。
「くそっ!」
シュウは一旦ハデスから離れて全員が集まっている場所に戻った。
『どうした?こんなものか?もっと攻撃して来い。全て、避けてやろう』
「舐めやがって!皆、行くぜ!」
「「「「「「バースト!!」」」」」」
シュウ以外のランカー達が同時にバーストを発動し、空からは落雷が落ち、
炎が揺らめき、闇が放出し、水が地面を濡らしていた。
『ほ~。まるで、バーゲンセールスだな』
ドオオォォン!
ハデスが喋り終わった直後に二つの雷で腕を形どった物がハデスへと
ぶつけられ地面に大きな穴を開けた。
「避けられた」
「みたいですね」
ライトが視線を向けた先に余裕の表情を浮かべているハデスが立っていた。
『さあ、今度はなんだ?』
「今度はこれだ!」
ハデスの真上に炎で翼を生成したゆえが浮かんでいて刀に炎を纏わせていた。
「我が炎よ。全てを燃やしつくせ!!アマテラス!!」
ゆえがそう叫びながら刀を振るうと凄まじい熱量の炎がハデスに放たれた。
『ふん、こんなもの』
ハデスが右腕を上げて闇で炎を喰らおうとするが突如、何もない地面から
草の触手が生えてハデスの両腕を拘束した。
ボオオォォォォォォォ!
何も出来ないハデスにゆえの放った膨大な炎がぶつかり辺りに炎がまき散らされた。
「これで終わりだと思うなよ!」
レイが先端がとがっている鎖を何本も地面を通してハデスが立っているであろう
場所に放ちつと、そこからライトとライカの強化された落雷が何本も落ち、
さらにアークの闇以外の属性の魔力の塊の球体が一つに合わさった物が落ち、
ルーラが何かブツブツと唱えると地面から二つの巨大な剣を持った断罪者が現れ、
その巨大な二振りの剣を攻撃が集中しているところに振り下ろした。
「どうだ!流石にバーストした俺達の攻撃をあれだけ喰らえば」
ドオオオォォォォォォォォォ!!!
爆煙を突き破るようにして闇が天に向かって放出された。
『ふん……この我に血を流させるとはな』
ハデスの額からは血がポタポタと流れ落ち、服の袖からも真っ赤な液体が
トロトロと流れ落ちていた。
『やれやれ、全く……理事長の新たな魔力といい、貴様らといい。
本当に貴様ら屑どもは我を怒らせるのが非常に上手な種族なもんだ!』
ハデスから先程とは比べ物にならないほどの闇の魔力と殺気が
ランカー達に襲いかかった。
『まずは……あいつだ』
ヒュッ!パキィ!
「がはっ!」
「ッ!この!」
いきなりアークがくの字に体勢を曲げたかと思うと彼の目の前に
ハデスが立っており腕がつきだされていた。
いきなりの出来事に驚きながらもゆえは刀身に炎を纏わせきりつけるが
一瞬でハデスがその場から消えた。
「な!消え」
『ぬううぅぅぅぅ!』
バキィ!
「がっ!」
ゆえの後ろに闇の穴が現れそこからハデスの太い腕が現れ
ゆえの脇腹を砕きながら彼女を殴り飛ばした。
「ッ!皆!The condemnation of Darkness!」
ルーラの叫びとともに二振りの巨大な剣をもった悪魔がハデスに
剣を振り下ろすが―――――――
『ふん、こんなもの』
ドオオォォォォォォォォォ!
「きゃぁ!」
「うおわぁ!」
ハデスの腕から闇の魔力が放出され巨大な二本の腕に変化すると一撃で
二振りの巨大な剣をもった悪魔を殴り飛ばし、そして残った腕で残りの
ランカーを同時に殴り飛ばした。
『誇るが良い。貴様らはこの我に全力を出させた』
全力を出したハデスにとって16に満たない若者のバーストなど
取るに足らぬ猛威なのかあっという間に叩き潰した。
『せめてもの礼だ。苦しまずに一撃で殺してやろう』
ハデスが空に向かって両腕を挙げるとそこに闇が集まっていき巨大な
球体を生成し始めた。
「で、でか過ぎるでしょ。あれは」
ライカは目の前で徐々に巨大なものへと変貌していくものを見て驚いていた。
『さあ、死ぬが良い!』
ハデスがランカー達にその巨大な闇の塊をぶつけようとした瞬間!
「あ、あれ?」
目を瞑って衝撃に耐えようとしていたが一向に痛みなどは来ないので不思議に思った
ゆえ達は目を開けて目の前を見るとそこには――――――
『っ!う、腕が凍っただと!?』
「うぐぅ!がああぁぁぁ!」
腕が凍ったことに驚いているハデスと呪いによる凄まじい激痛に叫びを
上げているシュウがいた。
「シュウ!氷の魔法を使ったら!」
「それでも!……友達をなくすより何倍もマシだ!」
「だ、だがシュウ!それだとお前の命が!」
ゆえはシュウの呪いの進行具合が不安になった。
「……バースト!」
ドオオオォォォォォォォォォ!
その言葉とともに辺りの地面が凍りつき冷気によって肌寒さを感じる温度にまで低下した。
「ハァ、ハァ、ハァ」
『……バーストとやらで増大した分の魔力で呪いの進行を抑えているのか!?』
「ああ……ハデス、お前を倒さねえと死んでも死に切れねえ!」
シュウの感情が高ぶっていくとともに凍りついていく地面の範囲が大きくなっていく。
「ハデスーーーーーー!」
シュウは叫びながら刀を大きくふるうと巨大な範囲に氷の斬撃が飛ばされた。
『こんなもの!』
両腕が凍りついているのでハデスは足から闇を放出し氷の喰らおうとするが
「させない!」
シュルルル!
『なっ!』
地面からかなり太いツタがハデスの足に巻きつくと同時に鎖がハデスの体に何重にも撒きついた。
『こ、こんなもの!』
「「はあぁぁぁぁ!」」
ハデスの上から雷で形どられた2人分の両腕がハデスを殴りつけた。
『がっ!』
「フェニックス!」
ハデスがよろけた瞬間に巨大な炎の鳥となったものがハデスを直撃した!
「まだまだよん!」
ラナは指から高圧水流の水流をハデスに何本も当てた。
『がぁ!こんのくそ餓鬼どもがあぁぁぁぁぁぁぁ!』
ハデスの断末魔は爆音と一瞬にして、凍りついたためにランカー達の耳には届かなかった。
こんばんわ~。さあ、徐々に最終回へと向かってきております!
それでは!