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マジックワールド。魔法の世界へようこそ  作者: ケン
第4章  女王を警護せよ!!
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第42話  もう一度名前を呼んで

『な! 消えた!?』

集は確かにあの二人に向かって移動したのだが、

いつの間にか二人は居なくなっていた。

「あ、あれ!?」

『逃げられた!』

全員は数分経ってからようやくその事に気付いた。

集は言ったん獣人化を解きライカのもとへと向かっていった。

「集! あれはいったい」

「分からねえ。一旦皆と合流しよう」

「おい」

「なんd」

集が呼ばれたので振り向いた瞬間に誰かに殴られてしまった。

「痛! 何すんだよ!」

ヤガミは集を殴りつけた後、転んだ彼の胸倉を掴んで大声を出しながら

集に詰め寄った。

「ふざけてんじゃねえぞ! てめえらの所為で

アラン様が連れ去られたじゃねえか! この責任はどうすんだよ!」

「お前が相手の能力も調べずに無鉄砲に突っ込んだから

あいつらが距離を取ったんだろうが!」

「それがなんなんだよ!」

「は? お前聞いていなかったのか?」

セルがヤガミに驚いた様に聞き返した。それには

ヤガミ自身が驚いており逆に聞き返した。

「どういう意味だよ!? セル!」

「最初にこいつが言ってただろ。もしも、自分がいる時に二人が

連れ去られたりしたら自分が獣人化だっけ? それを使って

二人を連れ戻すから無闇に相手を動かすなって」

「な! そんなもん聞いてねえぞ!」

セルの話を聞いたヤガミにはそんな話を聞いた覚えなど一切なかった。

「そう言えばあんたは集がリーダーなんか

気に入らないとか言ってろくに話聞いてなかったんじゃないの?」

ライカは集の頬を持って来ていた救急箱の様なものから

氷を出して冷やしながら、呆れ気味にヤガミに言い放った。


「ふざけんなよ! そんなもん聞いた覚えもねえよ!

そもそも精霊と契約してる時点でお前が怪しいんじゃねのか!?」

「どういう意味だよ」

「精霊と契約した人間なんか聞いた事ねえよ!

お前がアラン様を誘拐させて自分で助けて名前を

売ろうとか思ってんじゃねえのか!?」

「あ、あんたねえ!」

ライカがヤガミの言葉に我慢できなくなったのか

胸倉をつかもうとしたが集につかまれて止められた。

「ライカ、そんな事をしている時間はないよ。皆と一刻も

早く合流してこの先の事を話し合わないと」

「俺はアラン様を助けに行くからな! お前たちと

一緒にごっこ遊びすんのはもううんざりなんだよ! 行くぞ! セル!」

ヤガミがセルを呼び行こうとするがセルは呼ばれても

その場から動こうとはしなかった。

「セル! おい、聞いてんのか!」

「ああ、聞いてるけど今回はお前には賛同できん」

「な! なんでだよ!」

今までともに戦ってきた友が自分の言うことに反旗を翻すなど初めてのことなので

ヤガミはかなり焦りを感じていた。

「お前一人であの二人に勝てると思うか? 俺達4人いても

さらわれるくらいの相手だぞ。このまま行ってみすみす

やられるくらいなら全員と行くべきだ」

「ちっ! 勝手にしろ! 俺は行く!」

ヤガミはゆえと同じく炎の翼を形成して

一人森の中へと入っていった。



その後、すぐに別の場所で待機していた全員が

森に集まった。集から先程の二人組を聞かされると

各々驚いていたが最も驚いていたのはルーラであった。

「それ闇の12使徒だよ!」

「闇の12使徒か……詳しく聞かせろ、ルーラ」

「うん。まずは魔族の社会は実力社会なの。強い者は弱い者を

従えて勢力を増やしていく。そのトップにはハデスが、その下には

12人の幹部、そして下級悪魔を統治する12人がいる。

それが闇の12使徒。その強さは下級悪魔なんか比べるには

程遠く強いって噂だよ。そして各々変わった闇の魔法を使うって聞いたことがある」

その話を聞いたメンバーの間には重たい空気が流れていたがパンと手を

たたいた音によって全員に視線がその音が聞こえてきた方向へと向けられた。

「俺たちのやらなきゃいけないことはアラン様を助けに行くそれだけだ」

『ああ!』

全員の心の中には共通事項としてその事実があった。

「ひとまず、フォレスとラナはこの場に残って

ミスティを見ておいてくれ」

「分かったわ」

「……了解」

「後の残りはアラン様を助けに行く」

「で、でもさどうやって見つけるのよ! この森って結構大きいんだよ!」

ライカの言い分はもっともだった。

この広大な森の中で人四人を見つけるのは非常に困難なものがある。

砂漠から砂糖一粒を見つけることよりかは

簡単なのだがそれでも難易度の高いことに変わりはなかった。

「大丈夫。念の為に二人には内緒で発信器をつけてある」

「流石はゆえ。ってことで行こうか」

集を筆頭にさらった二人のもとへと向かっていった。









「ねえ、エルス」

「何、ツミヤ」

「私、なんでこの国のランカーは強いのか分かった。

お互いがお互いを信じあってるんだよ。心の底から」

「……かもね。行こう、私達も」

「うん」

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