表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マジックワールド。魔法の世界へようこそ  作者: ケン
第4章  女王を警護せよ!!
46/84

第41話  ダークネスフィールド

会談は何事もなく進んでいき今は、森の中にいた。

今の警護は集とライカのペアとヤガミとセルのペアでの警護だった。

集達は女王二人が乗っている馬車の中での警護、セルとヤガミは

外からの護衛であった。

ライカは終始、満面の笑みで集の腕に抱きついており集は顔を赤くしながら

女王たちを警護しており、ヤガミとセルは真剣な顔で警護していた。

「セル」

「何だ、ヤガミ。そんな怖い顔で話しかけられると俺泣いちゃうぞ」

「気持ち悪い事を言うな。お前はあいつらをどう思ってんだ?」

「別に。俺は良い奴らだとは思うぞ」

「何でだよ! 警護中もふざけてるような奴らだぞ!? そんな奴らを信頼できるのかよ!」

ヤガミは心底、集達を気に入らないのか嫌悪感MAXで話していた。

「そもそも10位がリーダーに選ばれる国だぞ! 俺は信じられねえ!」

「良いんじゃねえの? そんなにあいつが強いってことだよ。

ほら、良い所であいつの強さを見れるかもしれないぞ」

「あ!?」

セルに言われヤガミは集達の方を振り向くとそこには

大きな魔物が道をふさいでいた。

「あれは確かジェラルミノだったっけ」

「ああ、あいつの体の硬さは魔物では最高クラスだぞ」



集は目の前にいる大きな魔物を眺めていた。

その魔物は熊に似た魔物で鋭い爪とその巨体に似合わない素早さ

そして、ヤガミが言っていた魔物の中では最高クラスの高度を誇る

体が特徴の魔物だった。

「ふぇ~。でけえ~」

「感心してる場合じゃないでしょ! 早く倒すわよ!」

ライカがジェラルミノを討伐しようと剣を抜こうとした時、

集がライカの肩を掴み止めた。

「何するのよ! 早くしないと」

「大丈夫。忘れた? 確かにジェラルミノは怒らせると

凶暴だって言われてるけどそれはあくまでこちら側が攻撃した場合のみ

防衛本能で相手を攻撃するんだよ」

「でも、それは単なる噂でしょ!」

「良いから、ここは任せろって」

集は女王二人を乗せている馬車から下りると

ジェラルミノにゆっくりと近づいていった。

その光景を見ていたセルとヤガミはかなり驚いていた。

ジェラルミノに会った時の対処法は即逃げろというのが

常識であった為であった。

「おい、あいつ死ぬ気か!?」

「は! リーダーだから死なねえだろ。放っとけよ。セル」

「ヤガミ!」

セルは飛びだそうとするが驚くべき光景を目の当たりにして

固まってしまった。それは……

「いや~ごめんね~。君今からここを通るんだよね?先に通してくれないかな~?」

集は武器も持たずに丸腰の状態でジェラルミノに近づき

話しかけていた。その光景に馬車にいるライカ達も

冷汗が額から流れていた。

『グゥ?』

「だから、先にそこ通してくれないかな。お願い」

「あんたじゃ無理よ。あたしが訳すわよ」

「ああ、お願い」

頭の上に乗っていたリッタはジェラルミノに話しかけると

首を振って否定したり頷いていたりした。

それはジェラルミノも同じだった。

すると、ジェラルミノは急に馬車が通れる様に横にずれた。

その光景には全員が驚いていた。なんせ、あのジェラルミノが

暴れもせずにさらには道を譲ったのである。

「いや~。ありがと」

『グ』

集はジェラルミノにお礼を言うと馬車の中へと戻っていった。

「しゅ、集さんは凄いですね~」

アランは少しどもりながらも集を褒めると集は

嬉しそうに顔を緩めてお礼を言った。

「はは! そうですか? 嬉しいです」

その光景を見ていたライカは機嫌を悪くしたのか

思いっきり集の足をふんずけた。電気ビリビリも合わせて。

「うぎゃ! 何すんだよ! ライカ!」

「ふん! 警備中なのにニヤニヤしてるあんたが悪い」

「別にニヤニヤしてなんか……してました。すみません」

集はライカに反論しようとしたがライカの鬼のような形相を

見て縮こまり黙ってしまった。

それを見てアランとミスティは大笑いしていた。



進んでいる馬車を見ている怪しい影が3つあった。

イリス、グルス、ツイヤの3人であった。

「イリス様、あれが今回の目標(ターゲット)ですか?」

「ええ、あれがそうよ」

「いひひひひ! もう行ってきていいですか~?

殺したくて仕方がありませんよ~」

笑っているのが闇の12使徒、第12位のグルスである。

グルスは強さは最下位ではあるが12使徒の中では最も

残虐で殺しに快感を覚えるほど異常な性質をしていた。

「気持ち悪いぞ、グルス。その下品な笑い方を

いい加減にやめないと殺すぞ」

グルスをなだめているのが11位のツイヤ、女性魔族でありながら

12使徒の紅一点である。

「まあ、待ちなさい。今回のマスターハデスに頼まれた内容は

両国の女王の誘拐、及びランカーどもの抹殺でしょ。余分な

殺しは控えなさい」

「「はい」」

「ふふふ、良い子ね。じゃ、始めてもいいわよ」



「――――――!」

集は何かに気付いたのか急に馬車の外に

出て辺りを見渡していた。馬車を引いていた馬も本能的に

感じたのか一歩も動かずにいた。

先程まで風すら吹かなかった森に強い風が吹き荒れ始めた。

「な、何この押しつぶされそうな感じは」

ライカも感じたのか馬車から下りて辺りを見渡していた。

集は念の為に他のメンバーにも伝えようとした瞬間、

辺りから大量のコウモリが飛び出してきた。

「きゃ! まだ明るいのに何でコウモリがこんなにもいっぱいいるのよ!」

「知るか! それよりも二人を」

「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!」

「「――――――!」」

叫び声が聞こえたので慌てて馬車に戻ると中に

二人はいなかった。異変を感じたのかセルと

ヤガミも近くにまで来ていた。

「どうした!?」

「まずいことになった。二人がいないぞ!」

「ちっ! セル行くぞ!」

「馬鹿か! 先にこのコウモリの群れから出るのが先だ!」

4人はどうにかしてコウモリの群れから抜け出ると目の前に

二人を担いだ男が立っていた。

「アラン様を返せ!」

ヤガミがポケットから二丁の拳銃を取り出し

引き金を引くと炎の弾丸が連続で放たれたが

コウモリが楯となりその男を護っていた。




「な!」

そのコウモリは一点に集まると女性へと姿を変えた。

「コウモリが女になった!?」

セルは大層驚いたのか大声をあげて驚いていた

「いひひひひひひひ! 答える義理は」

『無いってのか? 変態野郎』

「な!」

集は男に回し蹴りを入れると二人を両腕に干すようにして

抱えてた為、ミスティを抱えていた腕に直撃し

ミスティが解放された。

「お、お前いつの間に!」

「貴様がボーっとしているのが悪い。だが、珍しいものを見た。

精霊と契約している人間は初めて見るな。その速さからして

ヒラミ族と契約を交わしたのか?」

『まあな』

「そ、そうだったの集!?」

ライカは今の集の姿に驚いていた。髪の毛が腰に届くくらいにまで

伸びており先程の集の動きが全く読めなかった。

それはヤガミ達も同じだった。

『それはさておき、もう片方も返してもらうぞ!』

集は獣人化の速度で向かっていくが女性が再びコウモリとなり

障害物になった。

『くそ! 邪魔だ!』

「貴方まだ、その速度に慣れていないんでしょ?

だから、こんな動いてもないコウモリにぶつかってしまう」

女性の言うとおり集はまだ、リッタと契約してから

まだ日が浅いためその速度に慣れておらず高速で動いている

道中に障害物があると避けきれずにいた。

『くそ!』

集が四苦八苦していると後ろから電撃の砲弾が放たれ

コウモリを全て包み込み大爆発を起こした。

「へ~。やるじゃない。私の雷弾(ライトニングバレット)を一発でかわすなんて」

「貴方もなかなかね。避けきれなかった」

女性の服の端っこが焼け焦げていた。

「今よ! 集!」

『ああ! 行くぜ!』

集は刀を抜き二人に全速力で近づいていった。

その速度は後ろに残像が出来るほど速かった。

「ふふふ、闇の空間(ダークネスフィールド)

女性がそう呟いた瞬間、辺りが真っ暗に染まった。

辺りは全てが停止していた。

「この空間は闇の魔法を使う者か、失われた魔法を

使う者しか動くことのできない空間」

女性はそう言いながら男性とともにどこかへと消え去った。

こんにちわ~お久しぶりです!!!!!

今年も4作品とも頑張っていきますのでよろしくお願いいたします!!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ