表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/84

第36話  終わりの鐘

ライカのバーストは遠く離れたゆえにもその姿が確認できた。

「一体何にあいつはあそこまで怒っているんだか」

ゆえは呆れながらも森の中へと進んでいった。



理事長も自室から雷神が見えていた。

「ライカさんは手加減というものを知らないのか?

それに森でやったら恥ずかしい目に遭うのではないのか?」

理事長はコーヒーをすすりながら呆れたように呟いた。



雷神の腕によりライカ達のいる周辺は跡形もなく吹き飛んでおり

上空から見るとぽっかりと隕石でも落ちたのかと想うほどの大きさのクレーターがあった。

「げほ、げほ! やりすぎだ! ばk」

「み、見ないでーーーーー!」

「へぼぉ!!な、何すんだ……よ」

集はライカの姿を見ると慌てて後ろを向いた。

ライカの今の姿は制服は着ておらず下着のみの姿だった。

「わ、私のバーストは体に雷を落とすから服が燃えちゃうのよ」

「だ、だったら何でしたのさ」

「髪の毛切られたから」

「あ、うん……その前にほら、これ着てろ」

集は自分の制服の上下をライカに貸した。

「あんたはどうすんのよ」

「下に着てるから」

集は精神世界で女性に貰った服を下に着ていた。

「じゃあ、貸してもらうわ。あたしがいいって言うまでこっち見ないでよ!?」

「あ、ああ」

後ろからライカがいそいそと着替えているのが分かり肌と制服の生地が

擦れた音が聞こえ集は頬を少し赤くしてしまった。

「あ、ありがとう」

「う、うん」

それから二人の間には気まずい雰囲気が流れた。

「え、えっとさ。ライカ」

「な、何?」

「その髪型も可愛いと思うよ」

その言葉を聞いた瞬間、ライカは一気に顔を赤くしてしまいあたふたし始めた。

「か、可愛い!? こ、この髪形が!?」

「お、おう」

(な、なんであたしはドキドキしてんのよ! たかだか集に可愛いって

言われただけじゃないのよ!)

ライカは頬をぺたぺたと触るといつもよりも暖かくなっていることに気づき

顔が赤くなっているということに気づいた。

「さっきお姉ちゃんに似てるから伸ばしてるって言ってたよな」

「う、うん」

「自分を偽り続けても結局は貴族にいたころと何も変わらない。

髪型をお姉ちゃんに似てるからって理由だけで伸ばしていても

まだ、お前は姉よりも弱いって心のどこかで思ってる証拠だと思う」

「………」

ライカは集の言っていることに何も言えなかった。

実際、ランカーになった今でも自分はまだ姉よりも弱いのではないかという

感情が心のどこかにあったのだ。

「さっき言ってたよな? もう、自分はあのころとは違うって。

だったらそんな事もう自分には関係ないだろ? 

いつまで、赤の他人になった人の事を考え続けてるんだ?」

「だ、だって私はまだ弱いし」

「弱くなんかねぇよ!」

いきなりの集の大声にライカはびくっと肩を大きく上げて驚いていた。

「お前はランカーにだって入ってるんだ! ランカーはこの国で強い奴らなんだろ!? 

その中で4番目に強いってことだろ!?」

「集……」

「ちょ、ラ、ライカ!?」

ライカがいきなり集に抱きついてきたので集は顔を真っ赤にして

ライカを離そうとするが肩を震わせているライカの姿を見ると

それが出来なくなり集はライカを軽く抱き締めた。

「……ねえ、私は自信を持っていいの?」

「良いに決まってるだろ」

「そっか……ありがと、集」

ライカがお礼を言った瞬間にプレートから目覚まし時計の

音が響き大会が終了した事を告げ、勝ち残っていた生徒全員が

学校に転移した。





「あ~疲れた!」

「そうね、今回は疲れたわね」

結局二人はあのコルソとか言う男性の事は秘密にしておくとの事。

そして、今はランキングの発表で全生徒が闘技場に集められていた。

「みんなお疲れさん。どうだったかな? 日頃の努力の成果を発揮

出来たものもいれば出来なかった者もいるだろう。だが、

その悔しさをバネにして今よりももっと強くなれ。

私は期待しているよ。さて、無駄話はここまでにして

今回の大会の上位入賞者を発表しよう。全体のランキングは

また後日に配布するのでそれを見てくれ。

では、まずは10位から順に発表していこう。第10位は

………如月集だ!」

「お~10位か~なかなかだな」

「あれ、どこ行くの? 集君」

アミヤが結果発表を聞かずに帰ろうとする集に聞くと

集は笑顔でこう言った。

「他の人のは興味無いしね。じゃ、また明日」

そう言い集は家へと帰っていった。





「マスターハデス」

「どうした? イリス」

「はい。先ほど、コルソの魔力が消えました

念のためコルソに微小な魔力も感知できる魔法をかけておいたところ

一瞬だけですが6属性以外の魔力が感じられました。恐らくは

シルバロン高等学校に氷の使用者がいるかと」

「そうか……イリス。貴様に一つ命令を渡す」

「何でしょうか」

ハデスはイリスの耳元で命令の内容を耳打ちすると

イリスは嬉しそうな顔をした。

「よろしいのですか?」

「ああ、構わん」

「畏まりました」

イリスは一礼した後に部屋を出た。

ハデスがイリスに伝えた内容は闇の12使徒を使っても構わないというものだった。

闇の12使徒とは幹部の次の強い12人の精鋭の事。

だが12使徒はハデスの許可を貰わなければ動かす事は出来ないという制約がある。

その理由は余りにも強すぎる為である。しかし、幹部はそれを遥かに超える

力を持っているので幹部達は自身の力を普段は抑えている。

「失われた魔法の一つ、氷。ちっ! 忌まわしき魔法め!

この世から完全に消し去ってやる!」

こんばんわ、ケンです。

如何でしたか?感想等も送って下されば幸せです。

それでは、御休みなさい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ