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第35話  女の子は髪の毛が命

「また厄介事に巻き込まれてるのか。集は」

アークは呟きながら生徒たちをバッタバッタと倒していく。

それもプレートだけを正確に破壊しながらである。

アークの右腕には炎が纏い左腕には水が、背中には雷の翼を生やしていた。

「な、なんで当たらねえんだよ!」

一人の生徒が悔しそうに言うが実際にアークは何人にも同時に飛びかかられているのにも

関わらず顔色一つ変えずに倒していっている。

「1位をなめるな。俺と対等に戦いたければ後、100年は修行してこい」

アークは空間からチェーンを召喚しプレートを次々と破壊していった。

気づくと既に周りには生徒はおらず残っているのはプレートの破片だけであった。

「いつもトラブルの中心には集がいるな」





その頃、集達はというと大木が集まっている所に隠れる

スペースがあったためそこに隠れていた。

「はあ、はあ。くっそ! なんなんだ、あいつは」

「あ~。今日は最悪な日だわ、虫には刺されて痒いし変な奴には魂を

狩るとか言われて追いかけられるし集には変なとこ触られるし」

「おいおい、変なとこなんて……今、何て言った?」

集は先ほどのライカの発言を聞いて先ほどまで抱いていた疑問が一瞬だけ消えた。

「え? だから、変なとこ触られるしって」

「違う! その前だよ」

「魂を狩るとか言って追いかけられるって」

集は何かに気付いた様に考え始めた。

(魂を狩る、鎌に切られた物が腐敗するように消滅していく。

……な~るほど。何でこんな簡単な事に気付かなかったんだ)

「集?」

ライカが不思議そうに顔を覗き込むといきなり集に手を握られ

顔の近くまで近よられた。

「しゅ、集!?」

いきなりのことなのか、それとも別のことでなのかライカは顔を真っ赤に染めた。

「ライカ、聞いてくれ。あいつの鎌は魂を狩るんだ」

「は?」

「鎌に切られた木が腐敗して最後は消滅してたよな?」

「う、うん」

「要するにあいつの鎌はその切った対象の生命力、つまり

魔力を根こそぎ奪うんだ」

ライカはようやく集が言っていることを理解した。

「あ~だから、切られた物が消滅したのね」

「ああ、それで恐らくあれには制限があるんだ」

「制限?」

「あぁ。それは」

集が言いかけ瞬間、大木が鎌によって切られ消滅した。

「きひひひひ! 見つけたぞ~」

「くそ!」

後ろは大きな大木が集まっておりとても通れる隙間は無かった。

「きひひひ! さあ、終わりだ!」

コルソが鎌を振り上げた瞬間、突然突風が吹き荒れた。

「うわ!」

「きゃあ!」

あまりの強い強風に二人は大木に捕まっていないとバランスが保てない程の強風で

コルソも地面に鎌をさしてそれに捕まって何とか飛ばされずにした。

「ま、まさかこの風は」

コルソは顔を真っ青になりながら震えていた。

すると後ろの大木が何かに踏み折られるような音が何回も聞こえてきた。

ライカと集が後ろを向くとそこには巨大な龍がいた。

『グオォォォォォォ!』

「何でこんな所に風の龍(ウインドドラゴン)がいるのよ!」

「そう言えばこの森って遭遇確率は極めて低いけど

龍が住んでるって先生言ってたよな!?」

「それが何でこんな日にこんな奴と会わなきゃいけないのよー!」

「きゅ~!」

「ん?」

ライカは今日の運の悪さに悲鳴を上げていると上から聞き覚えのある鳴き声が

聞こえたので上を向くとそこには先程、集が応急処置をした龍の子供がこっちに飛んで来ていた。

「あ、さっきの龍の子供じゃん。お前こんなすごい龍の子だったんだ」

「きゅ~」

「なんであんた龍の子供に懐かれてるのよ!?」

普通、龍というものは同族にしか心を開かないといわれているのだが

どうやら、幼い龍は少々例外があるらしい。

「色々あってさ」

「きゅ、きゅきゅ~」

「にゃ~? にゃにゃ?」

「きゅ!」

突然、龍と猫の会話が始まった。

猫は首をかしげ、龍は翼を大きく羽ばたかせたり小さく羽ばたかせたりしていた。

「何だってリッタ」

「さっきの治療のお礼だってさ」

すると親龍が大きく息を吸い込みコルソに向かって

風の弾丸を何発も撃ちだした。

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」

コルソは防ぎきれずに直撃し爆煙に包まれた。

それを確認した親龍は子供を背中に乗せ再び空へと飛んでいった。

「いや~助かったな~」

「し、死ぬかと思ったわよ!」

「そんなんで死、ライカ! 伏せろ!」

「―――――っっ!」

ライカが集に言われ慌てて伏せると腰にまであった長い髪が

鎌によって魔力を奪われて、抜けてしまい長さが肩にかかるくらいにまで短くなった。

「あ、あたしの髪の毛が!」



後ろには鬼のような形相を浮かべて二人に殺意を抱いているコルソが立っていた。

「何でお前、あの攻撃を受けて立ってられるんだよ!」

「鎌で一発を消して避けれるスペースを作ったんだよ!」

コルソは苛立っているのか口調が少し変わっていた。

「もう許さん! 貴様らは魂を狩るのではなく

そのまま首をこの鎌ではねてやる!」

集は刀を抜こうとしたがコルソと集の間に雷が一瞬、通った。

飛んできた方向を見るとそこには鬼の形相をしたライカが立っていた。

「ラ、ライカ?」

「……ない。……さない。許さない許さない許さない許さない!

よくもあたしの髪の毛を切ってくれたわね! お姉ちゃんに似てるから

髪を伸ばしていたのに! あんたはここで消し炭にしてやる!」

ライカに凄まじい量の魔力が集まっていった。その量は鳥たちが本能的に

危機を感じ、大量の数が飛び去っていくほどの量だった。

「ま、まさかあれを」

集は顔を引きつらせながら冷や汗をかいていた。

「バーストー!」

天空から落雷がライカに落ちた。

「うわぁ~」

爆煙が晴れるとそこには体に雷を纏わせたライカの姿があった。

その体は時折、バチバチと音を発していた。

「それがなん、ぎぇぱ!」

コルソが鎌をライカに振りかざそうとした瞬間に、コルソは腹を抱えて蹲ってしまった。

「知ってるかしら? 雷の速さは光と同じなの。だから貴方には見えないでしょうね~」

先程はライカは光速でコルソに近づき腹部を殴ったようだった。

ライカは再び消えると、空高くコルソを投げ上げ

光速でコルソの近くに移動し光速のかかと落としをかました。

コルソはものすごい速度で地面に叩きつけられた。




「は、はははは。これが4位のバーストか~」

「にゃ~冷や汗かいて気持ち悪い~」

リッタは不快感を示しながら服の中から出てきて頭の上に飛び移った。

コルソを地面にたたきつけたライカが全身からバチバチと云わせながら集の方にやってきた。

「お疲れ様、ライカ。これで」

「まだに決まってるでしょ。あいつを消し炭にしないとあたしは気がすまないの」

笑顔で言われたがその笑顔はとても怖いものだった。

「それにまだ生きてるし」

「がは! ハァ……ハァ」

コルソは血を吐きながらも立ち上がるがその姿はボロボロだった。

(なんなんだ! この強さは! 命がいくつあっても足りない!)

「あ、逃げた!」

コルソは猛ダッシュでその場から逃走を図った。

「逃がす訳ないでしょうが! (いかずち)よ。我にその力の全てを授けよ!」

天空から何本もの落雷がライカに当たると徐々にライカは体の

大きさを大きくしていき最終的にはさっきのドラゴンと同じ大きさになった。

雷神(アマル)!」

「ひぃ! な、何だあの大きさは!? あんな奴の攻撃を

喰らったら死んでしまう!」

コルソは一度地面に降り立ち再び飛ぼうとした瞬間、

足首の骨が抜けたのを感じた。

「ぎゃぁぁぁぁぁぁ! な、なんで足が凍っているんだ!」

「女の子の髪の毛の恨みは凄いのよ! 死ねぇぇぇぇぇぇぇ!

雷潰し(サンダーブレイク)!」

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

コルソは巨大な雷神の腕に潰され、地面を大きくえぐるほどの大爆発が起きた。

こんばんわ~宿題という警官に追われている犯罪者こと

ケンでございま~す。如何でしたか?

感想が欲しいぜ!!まあ、徐々に読んでくださってる方が

増えてきてるのでそっちの方が幸せです!!!

それでは!!!!!

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