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マジックワールド。魔法の世界へようこそ  作者: ケン
第2章  君を護る
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第19話  魔の洞窟

集が村にいる頃、ゆえは部屋で月を眺めていた。

「綺麗な月だな。集」

ゆえは集が隣のベッドにいると思いつい、いつも通りに話しかけてしまった。

「………」

ゆえはベッドから立ち上がり集が使っていたベッドに寝転ぶと

少しだけ、気が楽になった感じがした。

「集の匂いだ」

ゆえはシーツの匂いを嗅ぐと集の匂いが残っていた。

「集……集」

ゆえはシーツに涙をこぼしていた。

「会いたい、会いたいよ。集」

その晩、ゆえは集が使っていたベッドで涙を流して眠りについた。





同時刻、集は村長の話を聞いていた。

内容は昔の氷の魔法使いについてなど。

「ま、こんなとこかね。私が知っているのは」

「そうなんですか……」

「君は何を迷っているのかね?」

そう尋ねられて集は少し、驚いてしまった。

このおばあさんはどこまで自分のことを見透かしているのか……と。

「……もしも、助けたい人に拒絶されたらどうしますか?」

「……君のその助けたいと思っている人は

その人に拒絶されたらもう助けなくても良い人なのかい?」

「俺は……助けたい。助けたいですよ!」

集は涙を流しながら叫んだ。

「でも、力もないのにどうやって助けろって言うんですか」

「力ならある」

「え?」

村長が小さな声で呟いた。

「この村には唯一この村で誰とも契約していないミラ族がいる」

「………契約って俺でも出来ますか?」

「うむ。契約自体はどの種族でも出来る」

「……そいつに会わせてくれませんか?」

「ああ、良かろう。だが、今日はもう遅い。ここで寝るがよい」

集は村長に用意された布団を使い寝た。

その日の夜はとても静かな夜だった。






翌日、集は起きるとすぐにその誰とも契約していないという

ミラ族に会う為に生息している場所にスーダと共に向かっていった。

「ど、どこまで行くんだ?」

「頑張ってください。後もう少しです」

村からかなり離れた場所にいるというが

先程から森を突き進み、道なき道を歩いてばっかりだった。

「つ、着きました~」

「ここが……」

着いた場所は洞窟があり周りは森林に囲まれ、

魔物と思われる骨も転がっていた。

「ここは、私達の村ではあの中に入ると無事では帰れない場所だと言われています」

「だから、行きしな村の皆に心配されたのか」

出発する時に何故かやたら皆に気をつけてとか、生きて帰ってきてねなどと言われた

がこういう意味だったとは知らなかった。

「よし! んじゃ、入るか」

「え、ちょ! 入るんですか~!」

「当たり前だろ。ここにあいつがいるらしいからな」

集が洞窟に入ろうとした瞬間、突然、集の姿が消えた。

「あ、あれ? 集さ~ん! どこですか?~」

「ご主人さま、下を見てみるにゃ」

「え? 下?」

ミヤに言われ下を見てみるとぽっかりと穴が開いており

そこに集が落ちていた。

「痛たたた」

「大丈夫ですか?、集さん」

「うん、まあなんとか」

スーダの手を借りながらなんとか穴から出ると

再び気合いを入れなおして洞窟に入った。





「暗いにゃ~」

「な、何も見えないです~」

「ふむ、少し試してみるか」

集は手のひらに小さめの炎の玉を生成すると

周りが炎によって照らされた。

「よし、成功だな」

「にしても不安になる明かりだにゃ~」

「うっせえ」

ミヤの言うとおり集が作りだした炎は時折、

風も吹いていないのにたなびくほど弱弱しかった。

「でも、無いよりかはましですよね」

「……行こうか」

若干、集はがっかりしながら先へと進んでいく。




その頃、ある場所ではある報告がされていた。

「失礼致します、女王様」

「入りなさい」

ここはユートリスの首都にある政府の様なもので

国全体の情報が日夜、慌ただしく入ってきている。

「それで、この前頼んでいた物は」

「はい。極秘に調査しましたところ、女王様の言うとおりでした」

「そうですか」

「しかし、あやつの立場もあり発表したとしても、もみ消されるでしょう」

「そうですか……時を待ちましょう」

「は!」




場所は戻り、集達は洞窟の中を必死に進んでいた。しかし……

「あ~もう! なんなんだよ!こいつらは!」

「きゃー! 虫は嫌!」

集は迫りくる巨大な昆虫を刀を使い切り落としていったがキリがなかった。

切っても切ってもどこからか、大量にわき出ておりそこを叩かない限り

殲滅するのは不可能だった。

「くそ! こいつら一匹がかなり強い!」

集の言うとおりこの昆虫たちは一匹が強くさらに、生命力も強いため

頭を潰さない限り死なない。それに加え、情報でも共有してるのか

一度やった攻撃は見切られており当たらなかった。

「キャァァァァァ! もう嫌ぁぁぁぁぁ!」

スーダは大の虫嫌いで軽く錯乱していた。

「あ~もう! 全員、氷の中で眠ってろ!」

集は昆虫たちの入り口を凍りつかせ入れないようにし

残った奴らは全員、きっちりと凍らした。





「ハァ……ハァ……ハァ……やっと、片付いた」

「お、終わったの?」

スーダは涙目でさらには体をガタガタ震わせていた。

「ああ、終わったよ。さ、行こうぜ」

「はい」

集はスーダの手を取り再び歩き出した…が

「グルルルル!」

「「「…………」」」

目の前に猪を五倍ほど大きくした魔物がいた。

ちなみに一匹や二匹ではなく十や二十を軽く超えている。

「ちなみにあれは、ガルラの親玉のレンガルラだにゃ~」

「せ、説明は良い。どうすれば……」

「こいつらは殺さない限り何度でも突進してくるにゃ」

「もういや」

スーダはその場にへたり込んでしまった。

「グララララララ!」

「うおらっぁぁぁぁぁ! やったらぁぁぁぁぁ!」

集は刀一本でイノシシに突進していった。

「猪だけにイノシシに突進だにゃ~」

「ギャグはいらねえよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

洞窟に集の突っ込みが響いた。

おはようございます!!ケンです!!

今日でようやくテストが終わります!!

これでようやく落ち着けます。

如何でしたか?

それでは、行ってきま~す。

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