表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/8

1-5

従者。

それは、召喚者の魔力量、スキル、そして性格までもが反映される存在だ。


召喚者が死ねば、従者も死ぬ。

切り離すことはできない。


無機質な紙を見る限り、

俺が召喚できる従者は一体だけらしい。


ならば、選択肢はない。


「来い、ヤト」


その名を呼んだ瞬間、空間が歪んだ。


空気が裂け、

一人の少女が姿を現す。


夜空を思わせる黒髪。

紫紺の瞳。

腰には日本刀のような刀を携え、

紫紺の鎧に身を包んでいる。


少女は周囲を見渡し、困惑した表情で口を開いた。


「……私は、死んだはずでは?

それに、ピリオスさま……?」


無理もない。


主人である俺が和平交渉に赴き、殺され、消滅した。

その後、再び召喚されたのだから。


そして、この反応から察するに――

従者にも、記憶は残っている。


俺は簡潔に説明する。


・なぜ俺たちが再び存在しているのかは分からない

・ここは魔王同士が殺し合う死後の世界であること

・最後の一人になれば、生き返れること

・そのためのルール


ヤトはすぐには言葉を返さなかった。

だが、少し時間を置いた後、静かに頷いた。


「……理解しました」


次は、現在の能力確認だ。


再び、無機質な紙が現れる。


【個体情報】

個体名:ヤト

分類:第八世代魔王従者


スキル:

・身体強化

・絶刀


使用武器:

・霊凱

・黒刀


武器固有能力:

・雷纏


これが、今のヤトの力か。


生前に比べれば、

やはり圧倒的に少ない。


一応、他のスキルを試してもらうが、

制限されているらしく、何も発動しない。


確認は終わった。


次は――方針だ。


俺たちは、十人の魔王の中でも弱い部類に入るだろう。

統治年数は分からないが、

殺した人間の数が少ないのは確実だ。


つまり、正面から挑めば死ぬ。


ならば、取るべき選択は一つ。


「まずは、様子見だ」


ヤトも異論はなかった。


戦闘開始まで、残り十五時間。

時間はあるが、焦っても意味はない。


俺たちは洞窟の奥で腰を下ろし、

今後の方針を軽く話し合った後、休むことにした。


生き残るために、

今は、動かない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ