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1-1

十脚の椅子が、円を描いて並んでいた。

玉座はない。上下もない。中央は、空白だ。


誰かが説明することはなかった。

それでも、全員がこれから始まることを理解している。


俺のものだ。


周囲を見渡す。

姿形も、態度も、それぞれ違う。

マントを被った者、角を持つ者、翼を生やした者。


視線、沈黙、姿勢。

虐殺してきた者の空気。

国を治めてきた者の余裕。

考える前に殺してきた者の焦り。


能力は見えない。

強さも、分からない。


一人、ドラゴンのような姿をした魔王が口を開いた。


「死んだ後に、このようなものがあったとはな」


そうだ。

この場にいる全員は、共通して死んでいる。

正しく言うなら――殺された。


やがて、理解が追いつく。

まるで最初から知っていたかのように。


争いを好んだ者。

色欲に溺れた者。

食に支配された者。


だが、ただ一つだけ、全員に共通していることがある。


勇者という人間に敗れ、死んだという事実だ。


これから始まるのは、殺し合い。

軍ではない。

王でもない。


個として、相手を殺す。


生き返るために、必要なら殺す。

ただ、それだけだ。


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