96、リコル先生
明けましておめでとうございます!
今年もどうぞ宜しくお願いします。
1週間のお休みをいただき今日からまた再開します。
これからの更新頻度は週3〜4回になるかと思います。
どうぞ宜しくお願いします!
マルディニールさんとの商談という名の飲み会は
途中、アローゼ子爵も参加して大盛り上がりだ。
「しかしあれだな、このすきやきっちゅうのは本当に美味いのう」
「そうでしょう!そうでしょう!これはここの名物ですかな!」
何故かマルディニールさんが嬉しそうにすき焼き自慢してるけど…
まあ、それだけ気に入ってくれてるのだからいいか。
「して、先程の話じゃが?エルミア商会じゃろ?わし、知ってるぞ?なんだったら紹介してやろうか?」
えー!ここに来てアローゼ子爵がすげー働きをしてくれそうなんだけど!
ただのドワーフ子爵じゃなかったんだな。
「アローゼ子爵、是非お願いしたい!カズさんはこれからのお方ですからな!カルニートで1、2を争う出世頭になる事間違いなしでございますよ!」
「い、いや、マルディニールさん…?」
正直、マルディニールさんがここまで色々手助けしてくれる事に驚いている。
俺がこの世界に来るようになってから、ずっと支えてくれているんだ。
特に最近のセルトくんの王都行きは、マルディニールさんが居なかったらあそこまでスムーズには行かなかった。
ちなみに、セルトくん一行は無事に王都に到着したみたいだ。
商人ギルドを通じて、電報が送られて来た。
この世界には電気がないから電報はないんだけど、魔法で書簡を送る機械があるらしく
主に商人ギルドや冒険者ギルドで使われている。
今回はマルディニールさんが根回ししてくれて、王都の商人ギルドの機会を使わせて貰ったんだ。
「先代のゴンゾーさんも素晴らしい方でした。カズさんはそこに商才も兼ね備えてますからな!」
「では、わしらが王都に戻ったらすぐにエルミア商会に話に行こう」
「アローゼ子爵、よろしいんですか?」
いくらシルヴェストさんと仲良しだからって、貴族だろ?偉い貴族に伝言みたいの頼んでいいのか?
後から何か要求とかされねーかめっちゃ心配なんですけど!
「おい!アローゼ!わしからも頼むぞい!しっかり橋渡ししろよ!」
シルヴェストさん、めっちゃ背中叩いてるし。
貴族の背中、叩いていいのかよー。
んで、アローゼ子爵はめちゃくちゃ笑ってるし。
俺の中の貴族…今の所フレンドリー。
あ、でも何か前にビアガーデンに乱入して来た貴族居たな…なんだっけ?確か子爵だったような…。
まあ、そんな事はどうでもよくてさ。
マルディニールさんが言うには、そのエルミア商会の業績があまりよろしくないので
うちの旅館の名物の何かをエルミア商会で取り扱うのを条件に大幅に値下げ交渉してみようと言う話なのだ。
確かにうちの旅館にはいろんな名物あるけとさあ、そんな大事に使える切り札になるのか?と思ったりしてる。
マルディニールさんは「マヨネーズ以外ですぞ!」と言っていたけど。
とりあえず、アローゼ子爵のミスリル採掘が終わらないことには王都にも帰らない訳だから
何を切り札にするかはマルディニールさんとじっくり考えることにした。
それから数日が経って、アローゼ子爵のミスリル採掘もなかなか上手く行っているみたいだ。
「このリコルがな!ミスリルのありかをバッチリ当ててくれるのじゃ!いやー、助かっとる!お前さんの所のスライムは出来が良いのう」
「ははは、ありがとうございます」
確かにうちのスライムは2人ともすげーよ。
まあ、片方はユニコーンだけども。
プルはまだ子供だけど、しっかり学習できるから仕事も任せられて大助かりだし
リコルなんて計算とか出来ちゃうらしいんだよな。
ユニコーンなのに計算できるのかよ…と思ったけど、ここは異世界なのでそんな疑問は忘れる事にした。
最近では、アローゼ子爵が採掘から帰ると
仕事終わりのプルとリコルに加えてエルドリニールさんも宴会に参加してるんだよな。
人の多い所は嫌だって言って、ビアガーデンの時だってクラスティアさんに半ば引きずられて手伝いに出て来たのに。
「リコルくんとの鉱石談義が面白くて面白くて!あんなに鉱石に詳しい人に会った事はありません!リコルくんはスライムにしておくには勿体無い!」
毎晩、リコルを中心にエルドリニールさんとアローゼ子爵の連れて来た鉱石好きのドワーフ従者さんで盛り上がっているみたいだ。
リコルの事を「先生!」と読んでいるのを
俺は聞いてしまった…。




