49、俺、ゴブリンを倒す
ゲギョギョギョーー!
うえ!何この声!キモイんですけど!
見た目と同じくらいの気持ち悪い叫び声を出しながら、近づいて来たゴブリン。
手に持ってる棍棒で俺に襲いかかって来た。
「うわっ!」
思わずしゃがんだ俺。
そしたら、後ろからルドガーさんの声が。
「いいぞ!そのまま足を狙え!足だ!」
え?よかったの?と思って目を開けたら
目の前にゴブリンの汚い足。
必死の覚悟でその足を切りつける。
すると、ゴブリンは足元をやられスデン!と倒れた。
「後ろだ!」
その声に気づいて後ろを振り向くと
そこにもゴブリンの汚い足。
それもさっきと同様に切りつけ転ばせることに成功!
「ふー、何とかなった…」
と一息ついたのも束の間
ゴブリンがジタバタと暴れて起きあがろうとしてるじゃないか!
「ひぇ!なんだよ!」
それを見たルドガーさんとプルが走って駆けつけた。
「カズ!トドメだ!トドメを刺さんと起き上がるぞ!」
「え…トドメ…ですか?」
もちろんだ!と言わんばかりの頷きで
げっそりしちゃう俺。
もうどうにでもなれ!!
と覚悟して、目を瞑りゴブリンの眉間目掛けて…
ブスリ!!!
何とか、2体ともトドメをさせた俺だが
その上、右耳までというのは無理だったので
そこはプルの触手ナイフにお願いした。
プルは冒険者ギルドでは、じいちゃんから譲り受けた従魔という事になっているので
俺がやってもプルがやっても同じ事らしい。
そんなゴブリンとの戦いがあと2〜3回続いたんだけど、ルドガーさんが周りを気にするようになった。
「どうしたんですか?」
「ん?うむ…そろそろこの辺で引き返した方が良さそうだ」
「えー、プルもっとまものたおしたいー」
俺はこれ幸いとプルを説得して街に帰って来た。
街に帰る途中で、ルドガーさんに聞いたのは
ゴブリンの数が多い事、ゴブリンの栄養状態がいい事が街に帰る理由らしい。
「おそらく、集落がある」
え?集落?
ゲームとかマンガとかでゴブリンの集落の事は見たことあったけど、本当に集落作るんだな。
「集落って、あのゴブリンがどのくらい集まるんですか?」
「だいたい100以上だな。集落ともなれば、上位種のゴブリンもいるだろうから…俺一人では結構骨が折れる」
そっか、俺は戦力にならんしね…
「プルもいるよー!プルはゴブリンたくさんたおせるもん!つおいんだからー」
「そうだな!プルもいたな!でもな、今回は報告しなきゃだから我慢な!」
「むー」
プルはまだまだ倒し足りなかったらしく
不満のご様子だったけど、依頼分のゴブリンは倒したから俺的には十分です。
ギルドに帰ったら、またあの右耳出して討伐確認してもらった。
「はい、確かに依頼確認致しました!8体確認できましたので報酬は金貨1枚と銀貨9枚に銅貨2枚です」
なるほど、ゴブリンは1体2400円くらいって事か。
2体でうちのすき焼き1食分か…
安いんだか高いんだか分からん!
ルドガーさんはギルドマスターと何やら話し中。
おそらくゴブリンの集落の件だろう。
俺とプルはルドガーさんの護衛依頼の報酬を受付に支払って、そのまま先に帰る事にした。
とりあえず、登録抹消は免れたけど
また1ヶ月後には依頼を受けなきゃならんのか…
まぁ、仕方ない。
魔石の為だからな…。
後から聞いたが、あの時のルドガーさんの予想は当たっていて
150体を越える大きなゴブリン集落が発見されたそうだ。
ホブゴブリンというゴブリンの上位種が何体もいて、その中にはゴブリンキングというかなりの強敵もいたそうだ。
「よかったー、あの時集落に出くわさなくて」
ゴブリン自体は魔物の中でも最弱だが
ホブゴブリンだとランクD以上
ゴブリンキングに至ってはランクB〜Cに相当すると言うヤバい奴だ。
俺なんかひとたまりも無いじゃん。
1ヶ月後の依頼は、絶対絶対薬草採取にするからな!
これ、決定事項だからな!




