第十八話 蒼の家族1
模擬戦が終わり約一時間ほどみっちりと怒られた俺たちはそのまま寮に戻ることにした。
俺と宗一郎は何故か正座で叱られたため、めっちゃ足が痺れちゃったけど、確かにやりすぎた部分もあったから文句を言うに言えないんだよなぁ。
今日はその後遊ぶテンションでもなかったので、みんなで寮に戻ると各々自分の時間を過ごすことになった。
昨日は外食だったので、今日からは軽く自炊もしようと思っている。
そのための食材もしっかり買ったので不足はない。
「さて、その前にあいつら呼ぶか……先に部屋の結界を強めてっと」
俺は部屋に戻ると自分のフロアの結界を最大にし、今日は誰もフロアに来れないようにロックもかけておく。
念の為俺も結界を追加で張っておくけど、戦うわけでもないし最初だけ気をつければ周囲に気づかれることはないだろう。
ということで、全ての準備を終えるとささっと彼女たち5人を召喚することにした。
アウラの召喚は人によってプロセスが異なるが、彼女たち自身が俺にほとんどの権利を与えてくれているため、変に詠唱をする必要がなくただ念じるだけで呼び出すことができる。
いちいち魔法陣を描いて召喚するのもめんどくさいのでありがたいのは間違いないが、ちょっと適当すぎないかと心配することもある。
まぁ、彼女たちは俺以外と契約してないらしいから別に気にする必要ないんだけどね。
「よし、みんな来てもいいよ」
俺がそういうと、目の前に光の扉が現れてゾロゾロと5人まとめてこっちの世界にやってきた。
「蒼、久しぶりね。今日は呼んでくれてありがと」
「こちらこそ。ティアもゆっくりしていってね」
まずは一人目、ティアマト。
俺たちはティアと呼んでいる彼女はゴールド系の色の綺麗な髪をしたストレートの女の子で身長は大体170センチと高身長お姉さん系だ。
創造神ということもあって、包容力もあるし、幼い頃からずっと頼れる人である。
もちろんおっぱいもでかい。
確かFカップって言ってたっけ?
「ふふっ、正解。ソファー借りるわね」
当たってたみたいだ。
うん。神様だから服装も薄着なので非常に眼福である。
「久しぶりだな蒼。ほれ、熱い抱擁だ。蒼もぎゅってしろ」
「ロキ、嬉しいけど俺も思春期だから……」
「狙ってるのだ。お前の恥ずかしがってる顔はいつ見ても可愛ゆいの」
お次はロキ。
ティアが天界のトップである創造神なのに対して、ロキは魔界のトップである破壊神である。
黒髪でセミロングくらいの女の子で身長はティアよりも少し小さい167センチくらいだったはず。
魔界ではもっと威厳があるみたいだけど、今はこうして抱きつかれている。
ティアが包容力のあるお姉さんなら、ロキはちょっと悪戯好きなお姉ちゃんって感じだ。
こちらもいいおっぱいをしている。
それに加えて、何故か最近はサキュバスの格好にハマっているらしく露出もすごいので眼福である。
「蒼ー! 僕寂しかったよ!」
「俺も寂しかったよ。そういえば、アーニャのせいで今日の昼、精霊が寄り付いてくれなくて寂しかったんだけど?」
「あー僕も見てたよ! 蒼に近づくなー!って精霊たちに言って聞かせておいた!」
「できれば今度からやめてくれると嬉しいな」
「ダメー!」
アーニャは精霊の王であり、幻界の長である。
アーニャはロキと同じくらいの身長で髪の毛の色が薄い緑で同じくセミロングくらい。
僕っこのくせしてアーニャもいいおっぱいをしているのだ。
「蒼様、早速キッチンをお借りしますね」
「いいよー。あ、でも今日は俺がみんなの分の夜ご飯も作るから、みんなのお茶だけ出してあげて欲しい」
「かしこまりました。蒼様の手料理、とっても楽しみです」
そう言ってキッチンの方に向かって行ったのはミカエルである。
種族的には大天使という位置付けだったらしいが、堕天使ルシファーや異世界の英霊であるジャンヌダルクなど諸々の魂を引き継いでいるようで、本人も自分が何者かよく分かってないらしい。
ただ、他の魂に意思が作用されるようなことはなく、あくまでも戦う時にそれぞれの力を使えるといった具合なのだそうだ。
何故かは知らないけど、俺が生まれた時からずっと給仕の真似事をしていて、別に格好がメイドというわけではないのだが、仕草や位置付けはメイドを見習っているようだ。
ちなみに、普段は銀髪のボブカットでラフな格好がデフォルトなのだが、いざ戦うとなると堕天使の格好になったり諸々の魂に適応した姿になる。
厄災級でも上位に位置するミカエルをこんな扱いしていいのかと思うが、もう慣れてしまった。
多分初めて見る人には絶対に突っ込まれるポイントだ。
まぁ、他にもツッコミどころはあるけどね。
例に違わずミカエルもいいおっぱいをしている。
俺、おっぱいしか見てないな。
「蒼、ちょっと私たちを呼ぶのが遅いんじゃない?」
「ごめんね。今日はゆっくりしていって」
「蒼に言われなくてもそうするわ。それよりも、ちょっとこっちに来なさい」
「ん? どしたの?」
「ぎゅ!」
「あはは……はい」
一番最後にやってきたのは赤髪の女の子であるリオンである。
彼女も厄災級に相当するアウラと称されているが、実際は異世界のお姫様である。
ちょっと特殊な体質で、ドラゴンや鬼など童話の世界の生き物などを吸収し、自分の力にできてしまう女の子なのだ。
俺のアウラとなってからはティアのところで一緒に生活しているらしく、多分リオンが5人の中だと一番大変な思いをしているはずだ。
今は幸せそうだから俺も嬉しい。
ちょっとツンデレ気味なところがリオンのいいところであり、彼女だけは他の4人と違って幼馴染というかあまり年上のお姉さんというよりかは同い年の女の子と言った印象である、
5人ともいいおっぱいである。
実際に今もリオンにハグをされているが、胸の感触がすごくて反応に困る。
彼女たちは朱音たちと違って俺のことを吹っ飛ばしたりなどはせずとことん甘えさせてくれるため、純粋にやりずらいところもある。
いっそのことビンタでもしてくれるとこちらとしてもやりやすいのだが、5人が5人とも俺のことを大切に思ってくれているため、変にふざけられないのである。
「蒼、またちょっと身長伸びた?」
「どうだろ? 自分じゃよく分からないけど、多分そろそろ身体の成長が止まるはずだよ」
「そっか。蒼もこっち側だもんね。後一年か二年くらいか」
リオンはそう言ってちょっとだけ寂しそうにしながら俺から離れた。
説明し忘れていたが、厄災級のアウラと契約する副作用で一定の年齢を超えると身体の成長が止まり、不老となってしまうのだ。
なので、多分俺も後数年すればそれ以上の身体の変化は訪れず、ティアたちと同じように永遠の時を生きるようになる。
これは朱音たちも一緒で、どうしても抗えない呪いなのである。
当然のことながら、柊木先生たちも俺たちと同じで不老である。
ただ、不死ではないのでいつかは永遠に眠る時が来るはずだ。
それがいつになるかは分からないけど、俺たちはその日が来るまで目一杯生を楽しめばいい。
性も楽しまなきゃだしね!
「そんなにおっぱいがいいの? 揉む?」
「そんなに軽いと逆にやり辛いんだよね……」
「蒼がお年頃なのはわかってる。妾のも揉むか?」
「安心して。僕たち全員処女だから!」
「まぁ、変な男にくれてやるものでもないしね」
うん。その情報を聞いて俺にどうしろと⁉︎
確かに常に頭の中がピンク色なことで有名な僕ですけど、ここまでオールオッケーだと逆にやりずらい。
でもティアが膝枕してくれるらしいからソファーに行っちゃう。
これくらいのスキンシップはいいよね。
ちょっとだけお昼寝しよ……




