第5話
風邪をこじらせて寝込んでました。
なるべく急ぎますが、治るまで更新が遅くなる日があるかもです。
そして今回は文字数少なめです。風邪なので!
「そう言えばベトレイユさんって何の仕事をされてるんですか?魔法使い?」
不意に少女が口に出す。
「魔法使いは職業では…そうだな、あれは、ジュリの世界にあるだろうか…運搬の仕事をしている。物流と置き換えても良い」
ベトレイユと呼ばれた青年が返答する。
「運搬系ですかー。お給料良さそうなイメージです」
ジュリと呼ばれた少女はネット通販を連想した。
「と言っても半ば公務員のようなものだから、どうだろうな?安くはないが」
ベトレイユが説明を付け足す。
「運搬、物流系で半ば公務員…んん…? これくらいの時代だと国が運営するのは普通なのかな…?」
郵便など国営のものもあるが、通常の荷物の運搬もやるイメージが樹里にはなかった。
宅配業者が近いのかな。と、樹里が思っていると
「今の時間だとちょうど見れるな。外へ出よう」
ベトレイユが言う。
「? はーい」
樹里には何のことか分からないが、特に断る理由もないので承諾する。
二人は外に出た。
「あれだ」
ベトレイユが空を指差す。
「ん…?あ、黒いのが飛んでる…飛行船…?」
豆粒のように小さいが、何かが飛んでるのが樹里に見えた。
「魔導船だ。その口ぶりだとジュリの世界にも似たようなものがあるみたいだな」
やはり文明レベルがこの世界より高いのかとベトレイユが思う。
「おー…普段はあれの運転してるんですか?ベトレイユさん」
少し感心した様子の樹里が聞く。
「いや、俺は所長だからな。主に書類が相手だ。もしくは新型魔導船、部品の設計をしている」
ベトレイユの返答に樹里はほんの少し眉をひそめる。
「偉そうな肩書…」
樹里が呟くと
「一応、最高責任者だからな。まぁ国王に呼ばれて所長を任されることになった成り上がりだが」
ベトレイユが補足する。
「ん?と言うことは代々このお屋敷に住んでる訳じゃないんですか?」
振り返り、屋敷を見ながら樹里が問いかける。
「ああ。この屋敷は取り壊し予定だったところを安く買い取ったんだ。職場に近くてな」
「へー」
樹里が感心しているとベトレイユが真面目な様子で
「明日からは平常運転に戻る。昼に戻れるか分からないから食事代を渡しておこう。冷蔵室にあるあり物で何か作っても構わない」
ベトレイユが銀貨を10枚樹里に手渡す。
「この世界の金銭感覚が無いからどれだけもらったか分からない…」
呟き、銀貨をしげしげと眺める樹里。
「それは慣れてもらうしか無いな。まぁ何度か買い物でもすれば身につくだろう。今回は多めに渡したから、困ることはないはずだ」
「はーい」
買い物は好きだからすぐに慣れるかなと樹里が思う。
「さて、中に戻るか」
二人は屋敷の中に入る。
ふと樹里が思い出したかのように
「そう言えばメイドさんとか執事さんとか雇ってないんですか?」
「ああ。一人で住む分には問題なかったからな。まぁ仕事で遅くなる日もあるから、料理、掃除、洗濯を誰かに任せたい気持ちはなくはないが」
「なるほど…」
何かを考え込んでいる樹里にベトレイユが言う。
「さて、これで大体は説明できたか。細かな疑問はあるだろうが、後は実践あるのみだ」
「はい!」
明日は問題が起きませんように。と、ベトレイユは心のなかで祈った。
やっと…やっと導入部分がある程度終わりました!




