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2-7話 光の祠・再探索

 例の事件の翌日。

「やっぱこうなるのか。」

 契達は光の祠を探索していた。

 契の言うやっぱとは、体が入れ替わる現象のことだ。

 マジ勘弁してほしいわ。と思いつつ契は

「誰が誰かわかんないから、自己紹介しよう。」


 今回はこのように入れ替わったらしい。

契→メリス

メリス→レネー

レネー→契

テラ→ディオニル

ディオニル→テラ

 幸いなことに前衛と後衛が入れ替わらなかったので楽に探索出来そうだ。


 それから少し先へ進んだところ。

「なんやこれ...」

「大きなゼリーみたいですね。」

 小部屋にたどり着くと、中ボスが待っていた。

 その姿はまさしく巨大なゼリー。

 高さおよそ五メートルの底面が円形の台形(だいがた)で、黄色く透き通った体をしている。


 確かこのゼリーはジュムという名前で、かわいい顔をして見えるがとても狂暴な性格だった。

 また、目や口は存在せず、それっぽく見えるのは内臓だ。


「凄く柔らかそうだな...」

 メリス(契)が呟いたことをテラ(ディオニル)は直ぐ理解し、魔法を唱える。

「『コンジェラツィオーネ』!」

 ジュムは凍り、動かなくなった。


 ディオニルが唱えたのは『黒魔法』のはじめの方で覚えらえる水を凍らせる呪文。

 大した威力はないため戦闘ではほとんど使われないが、ジュムは沢山の水分によって体が構成されているために簡単に凍らせられる。


「ナイス!ディオニル!」

 そう叫びながらメリス(契)が剣を片手に飛び込む。レネー(メリス)、(レネー)もそれに続く。



 ジュムを倒し黄色のクリスタルを手に入れた契達は、雑魚敵を倒しながら先へ進む。


 そして二つ目の小部屋にたどり着く。

 どうやら迷路のようになっているらしいが───

「迷路か...面倒いな。」

 と一言。さっさと飛び立って行った。



「「...」」

「...駄目か。」

 ゴールらしき場所に着いたのだが、なんと扉が閉まっているようだ。

「仕掛けがあるのか何かのフラグをクリアしていないと開かないのか。」

不正(ズル)は駄目ってことですね。」



「こっちに何かあるぞい!」

 手分けして仕掛けを探し始めてから三十分。

 ジジ抜きのジジを持っているプレイヤーを当てろ、という無理ゲーに似たその宝探しは、ディオニルの一言をきっかけに終わりを迎えた。


「なにこれ。」

「何語ッスか?」

 ディオニルが見つけたのは一枚の紙。

 その紙にはなにやら謎の文字が書かれていた。

 が、

「ちょっといいか? えっと...」

 契はその紙を受け取り、

"三時の方向には天がある"

"九時の方向には冥がある"

"天界は時計回り"

"冥界は半時計回り"

"天界と冥界は半日に一度逆転する"

"全ては天から始まり冥へと還る"

"時が七日過ぎしとき扉は開かれよう"

...だって。」

 読み上げた。

「これが読めるのか?」

「まあな。俺の故郷の文字だし。」

 ただ、それはそれとして───

「意味が解せぬ。」

「"時が七日過ぎしとき"ってなんじゃろな。」

「なんや、ここで七日も待たなあかんのか?」

 意味が理解できていない一同に、だが一人だけは───テラだけは解っていた。

「いえ。多分違います。」


「まあ任せてください。謎解きは私の領分ですから。」

「あれってどういう意味なんだ?」

「ヒントは、あの部屋を時計盤に、私達を針に見立る、です。」

「ナルホド解らん。」


次回 光の祠・最深部



是非あの暗号を解いてみてください!

結構簡単ですが。

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