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君のいる風景

engage

作者: 蒲公英

寒いね寒いねって缶コーヒーを握りしめて

白い息が凍りそうでも 帰りたくなかった

冷たいベンチに腰掛けて何度もキスしたね


贅沢なディナーなんていらないの

豪華なプレゼントよりも欲しいものがある

百万人の男よりもあなた一人がいい


何も持たない僕と 何もいらない君は

仲間との騒ぎを抜け出して

風が吹き抜ける公園で 寄り添って座った


僕の汚いアパートよりも もっとふたりになれる場所

人気のない公園の中 ぬくもりはお互いのもの

時間は僕たちの敵で 帰る時間に君は怯えた


何度目かのキスの途中で目を開けると

目を閉じた君の髪に白い羽がひらり

まるで贈り物のように 空からの祝福が


メリークリスマス!


帰りたくないなと君が言い 帰したくないよと僕が言った

何もいらない君と 何も持たない僕が

わけられるものはひとつしかないから


メリークリスマス!

どうぞ僕らの明日に祝福を!


ひらりひらりと舞う白い羽の 祝福に包まれて

僕らはただお互いの白い息を見ていた





クリスマスケーキの箱を抱えて 暗い道を急ぐ

暖かな部屋の中で待つ君と 君によく似た小さな人

僕は今 百万人の笑顔よりも 君たちの笑顔が愛しい


ひらりひらりとまた羽が舞う

君たちは窓を覗いて歓声をあげるだろうか

儚く舞うその美しさに


メリークリスマス!

どうぞ僕らの明日に祝福を!


ハッピークリスマス!

良いクリスマスはお過ごしですか?

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