路傍の石
ある時男の子のが道端で小石を見つけた。
なんてない平凡な石。
それを男の子は、宝物を見つけたように優しく手に取ると丁寧に表面の汚れを手で払った。
男の子は走ってお家に帰ると、石を勉強机に置いた。
それは『コトッ…』と何かに応えるように小さく音を立てて、そこに鎮まった。
男の子は満面の笑顔になった。
夜寝る時にも握って眠った。
翌朝、男の子は学校に出かけた。
帰ってきたら握ってあげるからね。そう言いたげに家を後にした。
「また、こんなの持ってきて」
母親は掃除をしている最中に見つけた石を、子供部屋の1階の窓から投げ捨てた。
小石は二度と見つからなかった。




