39.寝言のフリして
キーンコーンカーンコーン
授業終了。
「ねぇ、勇美」
希世子が勇美を呼んだ。
勇美は、寝ていた。
「……ん〜……もう食べられない……むにゃむにゃ」
寝言を口にした。
「寝言か……」
希世子が考える。
「……使えるわ!」
叫んだ。
「んがっ!?」
勇美が起きた。
◆◆◆
お昼休み。
希世子は、席に着いて教室の出入り口を見ていた。
「教室の中、暑いな〜」
倫行が教室に戻ってきた。
それを確認して希世子は、机に突っ伏した。
「おや? 三上、寝てるのか」
希世子の後ろから倫行の声がした。
そのタイミングで、
「……んん……佐藤君……」
寝言を言ったフリをした。
「(フフフ、寝言で自分の名前を呼ぶ美少女。『ど、どんな夢を?』と気になるでしょう? さぁ、頭の中を私でいっぱいにしなさい!)」
寝たフリ、寝言言ったフリ作戦だった。
「(それにしても暑いわね。カーテン閉めてからすればよかったわ)」
希世子の頬を汗が流れる。
その時、カーテンが静かに引かれた。
希世子が薄く目を開けると倫行だった。
さらに、風が希世子に当たるよう窓を開ける。
しかし、冷えすぎないよう希世子の肩にサマーニットをかけ、
「おやすみ」
囁いた。
「(ドキドキしすぎておやすみどころじゃなーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!)」




