17.エッチな声のフリして
「昨日さ、女子がマッサージ受けてるの見てたんだけど、たまに漏れる声がエロくてたまらんかった」
「マジか! アヘってたか!?」
「そこまでイクわけないだろ」
休み時間、クラスの男子がそんな話をしていた。
「ふむふむ、エッチな声か」
そばでは希世子がこっそり話を聞いていた。
……
次の休み時間。
「(さっそく試してみましょう)」
エッチな声を倫行に聞かせて「たまらん」気分にさせる作戦決行だ。
「ふぅ」
希世子は、疲れた顔で肩をトントン叩き、
「とても肩がこったわね〜」
声大きめで言ってチラリと倫行を見た。
「良かったら、俺が肩を揉もうか?」
「いいの? ありがとう(かかった!)」
倫行が希世子の後ろに回って肩に手を置いた。
「痛かったら言ってくれ」
「よろしく」
モミモミモミモミ
「あ〜、すごく気持ちいいわ〜」
希世子は、倫行のフィンガーテクに酔いしれた。
「(じゃなくて、エッチな声出さないと)んんっ」
希世子が咳払いをして、
「おみゃ〜」
鼻がつまった猫みたいな声を出した。
「どうした?」
「いえ、何でもないの」
希世子が首を横に振る。
「(エッチな声ってどんな声?)」
わからなかった。
「(あれかしら? 海外の映画で見たようなやつかしら?)イエーーーーース! カモーーーーーン!」
「そんなに気に入ってくれたのか」
「ええ、とっても(違ったようね)」
う〜ん、と希世子が悩む。
「(あ、さっき男子が言ってたじゃない)」
希世子は思い出した。
「アヘ〜〜〜」
「間◯平のモノマネか?」
「当たりよ(あれ〜?)」
うまくいかなかった。
「しかし、フフ、今のモノマネ似てたな、フフッ」
倫行が吹き出した。
希世子の耳に吐息がかかる。
「あんっ」
出た。




