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ラウル様が侯爵令嬢と仲睦まじくしていると噂が社交界に流れてきました。
やっぱり、ラウル様には思い人がいるのですね。
だから、私との婚約を解消したいと考えているのでしょう。
さすがに予想していたといえ、何年も婚約者といたせいか悲しさと寂しさがありますね。
覚悟はあったはずなのにな――。
陛下だって、噂の侯爵令嬢の方がラウル様にふさわしいと思っているはずです。
私が聖女なんて呼ばれてるから解消を認めないのでしょうか。
私から婚約を解消したいとは言えませんし、お二人を応援することしか出来ませんが、ラウル様の幸せに繋がるならサポートはするつもりです。
ちょっぴり辛いですけどね……。
みなさん、私のことを心配して声をかけてくださいます。
きっと何かの間違いよとか、貴女以外にラウル様に似合う方はいないとか、ラウル様に説教をしてきますとか、ラウル様を引っ叩いてきますとか――。
最後のはやめてくださいと止めておきました。
不敬罪に問われかねませんから。
そんなおり、王妃様に呼ばれたのでラウル様とお会いする機会を減らしていただけるようお願いをしました。
王妃は私の心中を察して了承してくださいました。
ただ、ラウル様を呼ぶときの王妃様はどこか怒りに満ちていて、異国にある恐ろしい顔のお面のようで怖かったです。
不敬罪になんて問いませんわ。むしろ、わたくしが引っ叩きたいくらいですもの!by王妃




